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パナソニックショールーム 1年半で400万人超が来場した秘密
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150102-00000005-pseven-bus_all
SAPIO2015年1月号
観光地としても人気を集める大阪駅に隣接した大型商業施設・グランフロント大阪。そのエントランスコーナー、二階から地下一階の3フロアを占めているのが「パナソニックセンター大阪」だ。1年半でなんと400万人を超える来訪者が集まった現場を、作家の山下柚実氏が歩き回ってみた。
* * *
私が訪ねたのは平日午後1時半すぎ。2階の入口付近には団体客が群がっていた。スタッフの説明を一言も聞き漏らすまい、という熱気が充満している。ここはビューティーコーナー。だが、ただの美容ではない。「for MEN」の文字が躍る。「男性用」美容家電が揃っているのだ。
同社の人気シェーバー「ラムダッシュ」シリーズが壁にずらっと陳列されている。カウンターに座った男性は、最新機種の5枚刃を肌に当てて切れ味や感触を試している。
「髭にひっかからず、つるつるして優しい触り心地だな」
たしかに、シェーバーの感触を知りたくても量販店の店頭では無理。しかしここなら可能だ。シェーバーだけではない。男性用目もとエステに頭部をマッサージする頭皮エステ、眉シェーバー、男性用エステローラーも並ぶ。
「美容家電に関心があっても手にとるのはちょっと恥ずかしい、という男性の方々に、気軽に実感していただきたいと考えました」と同社企画チームの藤森あやさん。
隣からは、ほんわかと芳ばしい香りが漂ってくる。
パン焼き器が何と40台、タワーのように設置された「ベーカリーハウス」でパンが焼かれている最中なのだ。「Foodie Foodie」というカフェコーナーは、同社の炊飯器やパン焼き器など調理家電で作った料理を味わうことができる。
一方、「テクニクス サロン」では話題のハイレゾ音響を全身で体感できるとあって、連日予約が満杯だという。「パナソニックセンター大阪」のどこを見回してみても、従来の家電ショールームにはないワクワク感に満ちている。
まずは、楽しんだり美しくなったり味わったりする「場」を作ることが目的だという。その言葉通り、ほぼ毎日、料理教室や撮影教室、ダンスにマッサージ、各種セミナーが開かれている。まるでカルチャーセンターのような印象すら受ける。
だから、ここでは家電商品を一切販売していない。
「売らないからこその利点がある」と企画チームのリーダー・海部裕子さんは言い切る。
「セールストークに邪魔されることなく、お客様の生の声に触れることができる。距離がぐんと近くなります。ですから私たちはこの空間を、受発信拠点と捉えています」
客の本音に触れる。雑談、相談、厳しい意見、グチ、批評、提案。そうした声はいずれ次の商品を生み出す力につながっていく。「受発信拠点」とはそういう意味だという。
この「パナソニックセンター大阪」の企画が立ち上がったのは実は2006年頃。その後、同社は経営危機に陥り、大規模な工場閉鎖、リストラ、収益改善が見込めない事業の売却や中止が相次いだ。
しかし、そんな中でも「パナソニックセンター大阪」の企画は立ち消えなかった。
いったいなぜ、大規模な投資が必要であり、しかも直接利益を生まない施設の企画が継続できたのだろうか? 「危機に直面して、会社自体が根底から変わる必要があるとトップが痛感したのです。大阪で最後と言われるこの大再開発地グランフロントへ、つまりお客様の真ん中へ、もう一度飛び込んでいこうと。それこそが弊社にとって大事だと決断したのです」
「お客様の小言は、神の声」という松下電器の原点回帰ここはその象徴的拠点だったということだろう。
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