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黒田日銀は金融政策の舵をどうとるのか/(C)日刊ゲンダイ
2015年は円安がさらに加速 “日本叩き売り”の1年になる
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156063
2015年1月1日 日刊ゲンダイ
黒田日銀の追加緩和で為替は1ドル=120円台を突破。輸入物価が上昇し、庶民は「値上げ地獄」に苦しんでいる。2015年はさらに円安が加速するだろう。
「黒田日銀は、FRBが量的金融緩和を終了するタイミングで、14年10月31日、追加緩和を行った。利ざやを稼ぎたい投機筋に“ドルをジャンジャン買って、円の価値をドンドン下げてくれ”とアピールしたも同然です。恐らく、FRBが利上げに踏み切る15年6月ごろに向けて円安の勢いは止まらないでしょう。98年秋以来、17年ぶりとなる1ドル=140円台まで下落しそうです」(経済評論家・斎藤満氏)
いまでも物価上昇に賃金アップが追いつかず、労働者の実質賃金は16カ月連続ダウンしている。“ハイパー円安”によって食品や日用品の価格がどんどん上昇していけば、庶民の生活はさらに苦しくなっていく。その結果、個人消費が凍りつき、需要不足が深刻化し、さらなる景気後退を招くのは確実だ。
しかも、ハイパー円安によって、日本の富も一気に失われていくのだ。1ドル=120円台まで進んだ円安・ドル高は、「実質実効為替レート」で計算すると、「円の実力」は1973年の水準まで落ちている。当時、為替は1ドル=300円だった。
「まだ日本人に実感はないでしょうが、世界は異次元レベルの円安政策を日本の“出血バーゲン”と見ています。いまも中韓両国のファンドや富裕層が日本の不動産を買い漁っていますが、15年は日本の名だたる企業や建物が買収の標的となっていくと思う。バブル期に日本企業が米国のロックフェラービルやコロンビア映画を買収したように、今度は日本の企業や資産がアジア資本の草刈り場となりかねない。『40年ぶりの円安』が意味するところは、40年かけて積み上げた日本の国富の投げ売りです。安倍首相には『アベノミクスは中韓を喜ばせる政策ですか?』と聞きたくなります」(斎藤満氏=前出)
15年は日本バーゲンの年になる。
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