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人民元、5年ぶり下落 14年対ドルで2.42%
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM31H1M_R31C14A2FF8000/
2014/12/31 22:00 日経新聞
【上海=土居倫之】2014年の中国・人民元は、対ドルで5年ぶりに下落した。年間下落率は2.42%とデータが取得できる1995年以降で最大だった。当局による人民元売り・ドル買い介入で通貨の先高観が後退。中国の利下げに米国の利上げ観測が重なったことも人民元売りにつながった。成長減速が鮮明な中国にとって、通貨安は輸出競争力の下支えとなりそうだ。
31日の上海外国為替市場で人民元は1ドル=6.2040元で取引を終えた。13年末は1ドル=6.0539元だった。
人民元は14年1月14日に過去最高値を更新した後、中国人民銀行(中央銀行)の自国通貨売り介入で下落に転じた。2月28日には前日比0.85%安と1日の下げ幅としては過去最大を記録する場面もあった。
ドル買い・元売り介入は投機資金流入のけん制がおもな狙いだったが、対中貿易赤字に不満を募らせる米国は元安誘導を警戒。ルー米財務長官が5月に訪中し、李克強首相に「為替政策の透明性」を求めた。これを機に人民元相場はいったん安定したが、11月に人民銀が2年4カ月ぶりの利下げに踏み切ると再び下落基調が強まった。
ここ数年の人民元高と人件費上昇が競争力の足かせになり、経済成長に対する輸出の寄与は年々低下している。2013年の国内総生産(GDP)成長への貢献度でみると、消費の50%、投資の54.4%に対して、輸出は4.4%のマイナス寄与だった。通貨元安は損なわれた輸出競争力の下支えになりそうだ。
中国政府は外需依存型経済からの脱却を掲げており、通貨安政策による輸出競争力回復は目指さないのが公式見解だ。商務省の沈丹陽報道官は「為替操作による輸出競争力の向上を必要としていないし、その意図もない」と話している。
その半面、日本円の大幅下落には「中国の対日輸出が大幅に減少している」(沈報道官)と不満をにじませている。市場では、11月の中国の利下げは「日銀の追加金融緩和に対抗する狙いがあった」との見方もある。
輸出競争力のみを焦点とした通貨政策を志向しにくい面もある。国策として進める人民元の国際化にとっては、通貨の魅力を損なう元安誘導は逆風となるからだ。
外貨建て債務が急増しているのも、通貨安政策を取りづらくする一因だ。国際決済銀行(BIS)によると、中国の外貨建て債務は6月末時点で約1兆1千億ドル(131兆円)と、1年間で47%増えた。不動産会社による海外不動産の取得や国有資源企業によるM&A(合併・買収)の増加などを反映している。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスの梁鎮邦アナリストは「短期債務が中心でリスクは限定的」と話すが、急激な人民元安は債務の増大につながりかねない。
日本経済新聞社と日経QUICKニュースがまとめた最新のエコノミスト調査では、2015年末の人民元の対ドル相場の予想平均値は1ドル=6.1570元と14年末終値より人民元高・ドル安の予想だった。産業界がドル高に不満を募らせる米国との摩擦が再燃する恐れもあり、中国当局が大幅な人民元安誘導など極端な通貨政策をとるとの見方は少ない。
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