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ロシアの資本規制、株も為替も国際資本の賭場になっているのを規制するべき
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2014-12-30 もうすぐ北風が強くなる
ロシアの資本規制 12/25 三橋貴明
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11968728012.html
最近、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ(運用先)において、株式の割合を高めたり(日本株25%、外国株25%)、さらには「子ども版NISA」で子供向けに株式で資産形成することを促したりと、日本国民の資産を株式に振り向ける動きが目立ちます。
現在の株式は、先行指標でも「企業のファンダメンタルを示すもの」でもありません。
日本の株式は、今や為替レートの反映に過ぎないのです。
何しろ、日本の株式市場の「取引(保有ではないです)」において、外国人投資家のシェアは65%に達しています。
【2013年 東京証券取引所投資家別売買シェア】
ほとんどの外国人は、別に「日本企業の将来性」に期待してお金を投じたりはしません。多くの外国人投資家は、
「円安になれば、日本株がお買い得になるから、買う。円高になれば、日本株が売り時なので、売る」
ただ、これだけの投資行動を採り、利鞘を抜き取っているに過ぎないのです。
為替レートと外国人投資家の動向で決定される日経平均に政権が引きずり回され、国民の「年金の運用」というレトリックにより、株価に一喜一憂する。
日本国民は、いずれ経済的な主権を失ってしまうことになります。
正直、上記の問題を解決するためであれば、わたくしは「資本規制」をかけても構わないとすら思っています。
外国人投資家による短期のキャピタルゲインに、99%の税金をかける等の規制をかけても、わたくしは別に懐は痛みません。
そもそも、日本の株式市場は企業が「成長」のための資金を調達する場であって、外国人投資家のカジノではないのです。
もっとも、資本移動の自由は、グローバリズムの「肝中の肝」です。よほど、国民世論が盛り上がらないと、我が国で実現するのは至難の業でしょう。
などと思っていたら、ロシアのプーチン大統領が資本規制に乗り出しました。
『ロシアが「非公式」な資本規制導入、ルーブル急回復 ロイター
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0K200B20141224?sp=true
- ロシアは23日、1998年の財政危機再発を防止すべく、「非公式」な資本規制を導入した。ルーブルは2週間ぶりの高値水準に上昇した。
ロシア政府は、政府系の輸出関連企業に対して、外貨建て資産の保有高(ネットベース)に上限を設定。
また当局筋や銀行関係者の話によると、ロシア中銀は大手国営銀行の外為取引デスクに監督官を派遣した。
ルーブルRUBUTSTN=MCXは一時、1ドル=52.88ルーブルと、12月8日以来の高値をつけた。先週は80ルーブルまで下げていた。
エコノミストは、今回導入されたのは緩やかな形の資本規制との見方を示している。プーチン大統領はこれまで、本格的な資本規制の導入には否定的な見解を示しており、今後も正式な規制実施はないとの見方が大勢だ。
エコノミストのセルゲイ・グーリェフ氏は
「政府はすでに、政府系輸出企業にドル売りを義務付けている。
銀行についても、同様の命令が下るのではないか。資本規制は事実上、すでに行われている」と述べた。(後略)』
ロシアが始めた資本規制は、外国人投資家ではなく、国内企業(政府系輸出企業)の外貨資産保有を制限し、ルーブルに両替させる、という主旨ですが、それにしても思い切った手に出たものです。
8月に、ロシアは欧米の経済制裁に対抗し、農産物の輸入を禁止しました。
結果的に、誰が困ったかといえば、もちろん欧米の農家ですが、逆に誰が喜んだかといえば、ロシアの農家です。
欧米からの農産物輸入禁止措置とは、要するに「国内農業保護政策」でもあるわけです。
プーチン大統領は、制裁措置への対抗措置というお題目で、ロシア農業を保護する政策を採ったということになります。
そして、今回はルーブルの過度な暴落を防ぐための、「外貨保有制限」という資本規制です。
上記は「モノ・サービスの国境を越えた移動の自由」、資本規制はもちろん「カネの国境を越えた移動の自由」という、プーチン政権はグローバリズムのテーゼに真っ向から歯向かっているわけです。
ロシアの資本規制について、グローバリズム信奉者は猛烈に批判するでしょう。とはいえ、
「国民経済は『国民』を豊かにするために存在し、グローバル投資家のマネーゲームのために存在するわけではない」
という原則は、厳然たる事実なのです。
それにも関わらず、日本ではGPIF(年金積立金管理運用法人)「改革」に代表されるように、グローバル投資家を利するのみならず、国民経済を不安定化させる政策が次々に繰り出されてきます。
なぜなのでしょうか。
答えは、来月発売になる飛鳥新社「黄金の拘束衣を着た首相」(タイトル決定しました)で書きました。いずれにせよ、日本で頻繁にみられる「グローバル投資家の利益になり、国民の損になる政策」とは、何も我が国でのみ実施されているわけではないのです。
グローバリズムが「世界の問題」と化し、成長を抑制し、社会を混乱させる方向で機能してしまっているわけでございます。
各国の政治家が、
「国民経済は『国民』を豊かにするために存在し、グローバル投資家のマネーゲームのために存在するわけではない」
基本に立ち返り、「黄金の拘束衣」を脱ぎ去ることを決意しなければ、現在の混乱が収束することはないでしょう。
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