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預金口座にマイナンバー、18年から任意登録 政府方針
政府は19日、国民一人ひとりに割り当てる税と社会保障の共通番号(マイナンバー)を2018年から銀行の預金口座にも適用する方針を固めた。既存の口座、新規口座を含めて、本人情報の一部として銀行に登録するよう呼びかける。登録は当面任意として、義務化は先送りする。脱税など不正の防止に役立てるが、預金者の利便性を高められるかが普及に向けた課題となりそうだ。
30日にまとめる15年度税制改正大綱に盛り込む。15年1月に召集予定の通常国会にマイナンバー法の改正案など関連法案を提出し、来春の成立を目指す。
国民全員に割り振るマイナンバーは16年から運用が始まることが決まっている。開始から2年後の18年に預金口座への適用を始める。新規口座の場合は口座開設の申請用紙にマイナンバーを記入する欄を設ける。既存口座は来店時に登録を促すほか郵送などで呼びかける。インターネットバンキングの利用時に注意喚起することも検討する。
登録の進捗状況を確認しながら、21年以降に義務化の是非を検討する。国税庁などの行政機関が、金融機関に対してマイナンバーを登録した口座の情報提供を求められるようにして、脱税や生活保護の不正受給の防止などに役立てる。
今後は義務化せずにどこまで登録を進められるかが課題だ。日本の銀行には個人預金口座が約8億ある。郵便貯金なども含めると10億口座を超す。マイナンバー制度には国による個人情報の監視が強まるとの批判もあり、登録に対する懸念は残っている。
預金者の利便性向上策を打ち出せるかが普及のカギを握る。例えばマイナンバーは金融界などが要望している金融所得課税の一体化に役立つ。
[日経新聞12月20日朝刊P.5]
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