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消費は8ヶ月連続減
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52669859.html
2014年12月22日 在野のアナリスト
11月スーパーマーケット総販売額が0.7%減、全国コンビニエンスストア売上高が1.7%減、百貨店売上高が1.0%減、3者とも前年同月比ですが、8ヶ月連続減です。恐らく年間を通じて1%程度、ずっとこの傾向がつづくのでしょう。一部で、外国人旅行客が消費してくれるから…という期待を述べる向きもありますが、そんな他人任せでこの国は本当に大丈夫か? 不安になります。
米国や英国は、年末商戦が好調と伝わります。双方とも原油安でプチ贅沢といった、ガソリン価格の下落が実質的な減税効果、という状態を享受しています。しかし実は米英とも産油国です。そのマイナスの影響が巡るまでのタイムラグの間は、こうして幸福のうちにあるのでしょう。
政府の地方創生案、が新聞紙面を踊りますが、安倍政権では目標の数字ばかり過大で、結果が伴わないこともしばしばです。しかも、その目標を達成しなかったからといって、誰も処分されませんし、政策の失敗を認めることもありません。だから誇大広告のように数字だけが踊ります。地方に企業を移すための優遇税制、という話にしても、どれだけ税で優遇すれば、不便な土地への移転を決めてくれるのか? それこそ日本の企業の過半数が負債の繰り延べなどで納税していないのですから、減税ではインセンティブがありません。それこそ、麻生財務省が認めたように、法人実効税率15%ぐらいなのですから、それこそさらに優遇するなら、来年検討されている法人税減税とともに、最悪は法人税を納めなくてもよい、ということになりかねません。
3.5兆円の補正予算も、住宅エコポイントなど、従来の焼き直しが多い。こうしたものは常態化すると、それが終わった段階の増税感により、消費の減退を招きます。だから終了、再開をくり返さざるを得なくなる。悪い循環に入っています。商店街のだす商品券にポイントをつける際の補助、燃料費の補助などは、消費喚起にもほど遠い施策です。総じて今年の景気は諦めた方がよい。一方で、軽自動車にもエコカー減税、という話もでてきましたが、これも需要の多い地方への配慮なのでしょう。自工会の会長が、海外の需要に対応するため、国内の設備を活用してもよい、といった発言をしていますが、あくまでそれは海外の需要拡大の一部を、国内生産に振り向けるという話です。逆に、海外の需要が伸びなければ立ち消え、そもそも設備投資せずとも、国内の既存設備でできるからそうする、という話であって、決して喜べる話でもありません。また円安で、安倍政権に協力的な自工会ならではの発信であり、実現性は未知です。
補正予算の規模と内容から、前述したように今年の日本の景気はもう期待できない、マイナス成長を覚悟する段階に来たようです。円安倒産が増え、国内産業が壊滅して行く中、グローバルで活動する企業は恩恵をうける。そして稼いだお金を、また海外投資へと充てる、その循環だけは確実におきています。米英の消費の堅調さなど、まさにそうした事実に裏打ちされます。
今年、流行語の候補にも入りながら、私がつかっていない言葉が『トリクルダウン』です。起こるとも考えていない理論を、真面目に考察する必要性を感じないためです。富裕層を富ますと、景気の好循環がおき、下流へとお金が流れる。以前のように公共工事で建設業を…というのと似た発想ですが、現実にはその間に格差が広がり、その一部しか恩恵が広くは行き渡らない。世界でおきている格差問題は、まさに新自由主義の必然でもあります。今年どろころか、日本は安倍ノミクスが続く以上、来年も景気、雇用、消費のトリプルダウンとなるのかもしれませんね。
- 年金受給総額、昨年度0.7%減:半年分の減額で3千7百億円:今年は通年で減額:消費減の一因 になった愚策 あっしら 2014/12/23 00:41:08
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