「完全に破綻する前に手放せたことが唯一の救い」と話す岡野さん。彼の月のお小遣いは1万円だ

年収90万円ダウンで、マイホームを手放した40代サラリーマンの事情
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141222-00770163-sspa-soci
週刊SPA! 12月22日(月)16時21分配信

「景気回復、この道しかない」――。解散総選挙で安倍自民党が掲げた景気浮揚策は日本に「格差」という負の側面をもたらしている。実際に、「不測の事態」が少しでも起これば、貧困の波に飲み込まれる者が後を絶たないのだ。ここでは、平均的な年収があるにもかかわらずローン破たんに陥ったケースを紹介しよう。

◆年収90万円ダウンが住宅ローン返済の負担に。マイホームを処分！

●岡野行雄さん（仮名・45歳）

電子部品メーカー

年収510万円

［家計簿］

家賃　　　　5万円

水道光熱費　1.5万円

通信費　　　1.5万円

食費　　　　4.5万円

養育費　　　20万円

雑費　　　　4.5万円

　マイホーム購入の際、多くの人が利用する住宅ローン。だが、払いきれずにローン破綻してしまう40代が急増している。

「もし手放すのがあと1年遅かったら、ローン破綻で家は競売にかけられていたと思います」

　そう振り返る岡野行雄さん（仮名）は、’99年に4300万円のマンションを都内に購入。そのときに組んだのが35年3000万円の住宅ローンだった。

「私の収入なら十分払える金額でした。でも、’07年のリーマン・ショックで状況が一変。当時600万円だった年収がたった2年で510万円まで下がったんです。月給はほとんど減らなかったため、月々の住宅ローン7万2000円を払うことは可能でしたが、夏冬のボーナスは60万→15万円となり、ボーナス時の支払い20万円が苦しく、不足分を貯金から回さなければならなくなりました」

　しかも、岡野さんには2人の子供がいる。長男を私立小学校に通わせていたため、貯金はリーマン・ショック直後のピーク時でも300万円程度。90万円の年収ダウン分を補填するにはあまりに少なく、’12年に貯金は底尽きた。

「マイホームに執着するあまり、希望的観測を込めて『そのうち元の収入に戻るはず』と思うようにしていました。また、友人や同僚を招いてホームパーティもよく開いていて、周囲から『住宅ローンが払えずに家を処分した』と見られたくなかった。でも、結果的にそのチンケなプライドのせいでマイホームを手放すことになってしまいましたけどね」

　2500万円で家が売れたことで住宅ローンを完済。さらに500万円が手元に残り、長男を私立中学に進学させることができたが、都内から埼玉県某所にある家賃5万円の賃貸マンションに引っ越すハメに。通勤時間はそれまでの30分から80分になってしまった。

「満員電車に長時間揺られるのが嫌で都内に家を買ったんですけどね。この一件以来、みんな憐れむように私に接してくるし、詳しい事情を知らない子供は『前の家のほうがよかった』と文句ばかり言ってくる。私だってこんな家には住みたくないのに……」

　ローンを終えても、地獄の日々に終わりは見えない。

　12/22発売の週刊SPA！に掲載されている10ページの大特集『世代別［貧困と格差］ルポ』では、上記のような「リアル貧困物語」を世代別に取り上げ、貧困の元凶も世代別に徹底検証。明日は我が身なこの貧困と格差問題を多角的に分析し、貧困の波に飲み込まれない処世術にも言及している。誰にでも等しく押し寄せる貧困の波を読めれば、この格差社会も必ず乗りこなせるのだ！　＜取材・文・撮影／週刊SPA！編集部＞

コメント
01. 2014年12月22日 16:58:56 : nJF6kGWndY >長男を私立小学校 >当時600万円だった年収がたった2年で510万円 >99年に4300万円のマンションを都内に購入。そのときに組んだのが35年3000万円の住宅ローン >［貧困と格差］ルポ』では、上記のような「リアル貧困物語」 貧困と格差というより、無知と無謀の物語だな
02. 2014年12月22日 23:04:22 : o4ICIv61zE 妻が理解があり、家が高嶺で売れたのがラッキーですね。 私も売りたいが妻の夢や希望というか、安心感、安定感などを奪ってしまいそうで、それがいつかは決断しなくてはならない時期もあるかしれないと思いますが、そのはざまで苦しんでおります。 借家もずっと資産にはならずに老後もその家賃支払いが続くのですが、身軽なのがこれからの時代、非常に重要なのかもしれませんね。
03. 2014年12月23日 10:41:50 : 878CbG1Kn6 平成の徳政令とええじゃないかしかないな。 チンケなプライドと悟れた事は優秀。
04. 2014年12月23日 23:06:43 : oNThxD2cg2 >>02 借家暮らしを10年続けていましたが、耐えられずについに家を買ってしまいました。 借家暮らしの何が耐えられないって、何をするにしても大家の顔色を伺わなければならない。家の修理一つにずるずると放置プレイで２ヶ月３ヵ月はざら、家賃不払いで脅さないと自分の権利も守れない。引っ越す事を考えると気に入った家具があっても買えない。移動に便利な安物のプラスチック家具に囲まれながらの生活は品質が無い。だいたい条件の良い賃貸物件はなかなか空きが出ないので入居できる所は騒音や治安や多少は問題のある物件に住む事になる。そして大家の無理難癖を撥ね付けると契約更新で嫌がらせを受ける。 本当は政府が賃貸住宅を提供できれば良いのだが、これも一部の人の既得権になってますしね。数自体がとても少ない。
05. 2014年12月24日 10:42:05 : u41ShKyHb2 大企業、マスコミ関係は別世界の様に高年収なのですね、この格差が全然頭にない安倍総理、それもそうです相手にしているのは大企業やマスコミだから解る筈もない。国民生活なんて知った事ではない、と言う政治のやり方です。それを支持したのも国民です。
06. 2014年12月24日 15:01:15 : qpd25J8Ajs 正常な経済発展をしていればローンを組んでも返済できるが、国が給料を上げろと経済人に要求するのはすでに不正常な状態である。しかも、何周遅れ化の失敗した新自由主義を導入し人を人とは見ずまるで物扱いする社会に安定安心などあるはずはない。残念だが明日の事は誰も知らない社会なのだ。どんどん貧困は進行しておりいつ貧困に追いやられるか不明だ。こんな政治をやっている政治屋を駆逐しなければならないが残念ながら国民は全体が見えずその政治屋を政界に出すのである。それこそ小泉や安倍はとんでもない奴だと言えば逆に袋叩きにされる日本社会だ。洗脳されてバカになっているのか人の意見などきく耳を持っていない。まるで自分だけは別と思っているがごとしだ。アメリカにすがりつく日本、日本人はアメリカは友好国で日本にだけは理不尽な事はしないと考えている、いや理不尽な事をされていても実感しないのである。それはそうだ広島長崎に原爆を落とされ日本中を焼け野が原にされた相手が高感度一番なのだから。救われない民族である。
07. 2014年12月24日 19:55:02 : d50zgM0mJU 世界中の誰もが、普通に誠実に働いていればそこそこ豊かに暮らせるのが当たり前なのに・・・ 本来、持家なんかそんなに苦労しなくてゲンナマでゲットできるのが当ったり前なのに・・・
08. 豪族 2014年12月25日 12:11:14 : QV6ptB4A60VzY : pwCdXvWC7U 1% 後99% 金融、信用創造の怖いところでんな。 紙には価値はないいう結末、まもなくですか。

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