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ドルでみた日本のGDP
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52669029.html
2014年12月13日 在野のアナリスト
総選挙の期日前投票が、12年総選挙と比べて10%以上も増えています。史上最低の投票率、などと危惧されましたが、意外と投票率が伸びる展開が予想されます。ここ2日間で、急速に野党が盛り返す、といった報道も出てきましたが、自民圧勝のアナウンス効果で、さらに投票率を下げる狙いが崩れたのかもしれません。それが国民の危機感なら、明日の結果は事前予想と大きく変わってくるのでしょう。それを促す、もう一つの要因として、株価の急落も挙げられます。
火曜日から始まった調整局面、日経平均は600円近い下落です。昨日は切り返しましたが、騰落率では下落銘柄の方が多く、TOPIXは小幅、日経平均先物だけが突出して買い上げられた印象です。日銀が買いスタンスから一転、様子見を決めこむ中で、木曜日からGPIFや公的機関の買い支え、なども噂されています。しかし金曜日の米株は大きく調整しており、週明けはふたたび17000円割れを試す、そんな流れになっています。世界同時株安に近い状態なので、安倍ノミクスのせいばかりではありませんが、この超金融緩和の状態が長く続くわけではありません。しかし安倍自民は「この道しかない」というのですから、長く続ける、と言っていることになります。それは将来に対する不安、今の株価の変動がそうした流れを喚起しているのかもしれません。
一つ特徴的なのが、GDPがドル換算すると大きく目減りしている、といった話があります。安倍ノミクスが始まってから、円が対ドルで80円から120円になりましたが、GDPはほとんど変化がない。確報値が出てきましたが、平成24年度が520兆円、平成25年度が531兆円、その間の円の対ドルでの下落は82→94円、94→102円、ですからドルに換算すると一貫して右肩下がり。景気後退は海外からみると安倍ノミクス開始以来ずっと、しかも今年はそれが大幅になる、となるのです。
円安で日本が成長したなら、少なくともこんな結果になりません。これは増税による影響ではありません。増税は26年度、それ以前は駆け込み需要を含む数字であり、GDPは増えるどころか、逆にドルベースでみると減っているのです。結論は一つ、日本は安倍ノミクスで大きく景気後退した。世界はドルでしか評価しませんから、これが海外からみた日本の正しい評価なのです。
しかし日本はお金の出し手、その点での評価が高い。先週は現物株を大きく買い越すのと同時に、先物は大きく売っています。裁定解消とみられますが、流動性を供給するので、市場からの評価が高い…としても、世界が同時に調整すれば、日本売りを加速させる可能性が高い。それは実態との乖離が、一番大きい市場でもあるからです。一貫して景気後退しているようにみえる、日本市場は円換算した企業業績だけで支えられている、といっても過言ではありません。
これで国内から怒りの声が上がらなければ、日本は凋落を国民が甘受した、とうけとられるでしょう。まだまだお金をバラマキつづけるのは「この無知(な国民)しかない」と、海外勢は考えるはずです。今年はすでに102→118円まで円は下落し、GDPはマイナスを続けています。今年の景気後退は、ドルベースでほぼ20%ぐらい下がってしまうのかもしれません。世界からみた日本、この大きな景気後退の渦の中で行われる総選挙、日本がどうなるか、とても大切なものとなってくるのでしょうね。
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