01. 2014年12月10日 21:50:18
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1人につき月1万円の報酬…生活保護不正受給に専門スカウトマンが暗躍 2014.12.08 08:50 DMMニュース路上生活者を専門に扱うスカウトマンが存在する 生活保護受給世帯が過去最悪となるなか、生活保護の不正受給問題もいまだ解消されていない。こうした問題が露見すると、常に浮上するのが「囲い屋」(生活保護受給者を入居させて保護費をピンハネする集合住宅)だ。 しかし。この入居者らはどのようにして集められているのか? 「囲い屋の巣窟」と言われる大阪では、ホームレスの寝泊まりする公園に炊き出しを提供し、接触したホームレスの中から入居者を集めていることが、摘発を受けた囲い屋の手口から明らかになったこともあるが、東京では意外な手段が取られていた。 生活保護専門のスカウトマンが存在 「風俗嬢のスカウトと一緒でね。スカウトが集めたレス(ホームレス)の人間、囲い屋に突っ込むんですよ。僕自身、数年前に事件起こして出所した後に行く当てがなくて公園で寝泊まりしてたら『お前ちょっと仕事やってみろよ』って言われて、このスカウト始めたんです。声かけて来たのは、普通のジイさんですよ」 こう語るのは、現在は風俗店店員のK(32歳)だ。昨年までホームレスをスカウトして東京近郊の囲い屋に送り込むことをシノギとしていた。 「自分がいたのは都内のT公園。実際、僕らぐらいの若さだと、T公園で半日ベンチにおったら5人には声をかけられます。ほとんどは土木の日雇い労働を斡旋する手配師で日当6000円ぐらいですけどね。僕もそれで食ってたから、手配師とは顔見知りで、これがレスのスカウトには結構重要なんです。手配師には細かい縄張りがあって、どこそこのベンチは○○さんのシマみたいに決まっている。レスのスカウトやるからには、こういう人らに話を通して、土木の手配師が声かけない人間だけスカウトさせてもらうんです」 声をかける対象条件は高齢、そして土木作業員では使えない程度に「ヨレヨレ」だ。ただしアルコール中毒や薬物中毒者はNGで、質問に明確な日本語が返ってこない者も対象外となる。 「酒と薬物は、囲い屋に入って必ずトラブルを起こすし、飛ぶ(逃げる)。日本人で日本語が話せていても明瞭じゃない人は結構います。彼らは生活保護申請の手続きに手間取るので駄目なんです。狙い目は、つい先月までは土木で食えていたけど、体を壊して休んでる人。こういう人に、屋根と飯は用意するから来てみないか、と声をかけるんですよ」 1人あたり月1万円がスカウト報酬 Kがこうして集めたホームレスの高齢者は、東京郊外にある築古の集合住宅に集められる。元々は企業の社員寮だった建物を改築。部屋を全室四畳半に区切り、共同風呂を設置した「囲い屋」住宅だ。全棟満室となれば80人は入るスケールだったという。 「スカウトは、ここに自分が入れた人間が住んでいるかぎりは、月に1万円もらえるんです。悪くない稼ぎですよね。入居者はここに移ってすぐに住民票をこのアパートで取得して、福祉事務所で生活保護の申請をする。おかんしな話ですが、まずほとんど申請が通らなかったことがない。福祉事務所のケースワーカーは入居者の受給が決まったときに必ず顔を出すんですが、そうした日やそれ以外の視察のときも必ず前日に連絡がある。それで入居者にはその日は部屋にいるように言うわけです。まあ、ケースワーカーが来ないことも多いんですけどね。聞いたら『結核患者が多いから訪問したがらない』って、囲い屋の職員は言ってました。実際、入ってくる連中はいろいろなモノを持ち込むので……夏場なんて、ナンキン虫が大量発生しますしね」 K曰く、ケースワーカーは「訪問も一カ所にいけばいいから楽だし、実際に顔を出さずに状況を代表者に聞いて終わりにしていたようにしか思えなかった」と言う。囲い屋とケースワーカーが結託しているということか? 「ちなみに、保護費の抜き(ピンハネ)は酷いです。入居者ははじめに契約書を書かされて、食事が4万5000円、家賃は4万7000円で、諸経費込みで最終的に手元に1万2000円しか残らない。アル中を入れない理由もあとからわかりましたね。小遣いじゃ飲めないし、飲まなきゃ暴れるじゃ困るからです。なんと中で働く職員も、スカウトして来た受給者で、ここで給仕とか手伝うと抜きが1万円減額されるんです」 それでも入居者たちから大きな文句が出ることはない。むしろスカウトとして絡んでいてKに、「追い出さないように代表にお願いしてくれ」と懇願してくる入居者もいた。 「さすがに気候のいい真夏は勝手にどっか行っちゃう人が増えますが、冬ともなれば、レスの人間は常に夜中の寒さとの戦いですから。どんなに酷い扱いでも公園で寝るよりはマシっていうのは、僕自身がレスやってたからよくわかる。囲い屋が貧困ビジネスっていうのは路上で暮らしたことない人間の言い分。自力で生活保護申請して通す能力ない人たちだし、路上よりマシなんですよ。でも、囲い屋は入居者が身体の調子崩してるなって思うと、追い出すんですよ。受給者は医療費タダだから、病院通わすのが面倒なわけじゃない。たぶん死んだときに厄介って理由で追い出してたのかな。それ考えると、ちょっと悲しくなりますね。僕が入れたじいさんたちも、もう死んじゃったのかな」 まだ32歳のKは、自分が高齢になって路上生活者になるまで、囲い屋という形態が残っていてほしいと思うのだという。 鈴木大介 「犯罪をする側の論理」をテーマに、裏社会・触法少年少女らの生きる現場を中心に取材活動をつづけるルポライター。著作に、福祉の届かない現代日 本の最底辺の少年少女や家庭像を描いた『家のない少女たち』(宝島社)『出会い系のシングルマザーたち』(朝日新聞出版)、『家のない少年たち』(大田出版)『最貧困女子』(幻冬舎)などがある 裏社会生活保護 ギャングース6.jpg ギャングース 6 関連リンク 我が子の前で局部イジり…ヤバすぎる危険ドラッグ中毒者 生活保護受給者は過去最高…暗躍する「不正受給指南グループ」を直撃 小6児童まで詐欺加担”オレオレ小学生”を直撃「日当は1万円です」 請求額50万円…新宿歌舞伎町で「ぼったくり被害」急増の背景 特殊詐欺で悪用される“飛ばし携帯”の最新入手事情 http://dmm-news.com/article/901521/
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