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ドラッグストア業界にイオン・ショック 奇策でマツキヨ抜き首位奪還 業界再編加速か
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141209-00010005-bjournal-bus_all
Business Journal 12月9日(火)6時0分配信
オーバーストア状態といわれて久しいドラッグストア業界においてM&A(合併・買収)の動きが強まる中、ついに流通大手イオンが首位奪取に動いた。
イオンはグループのドラッグストア4社を2015年9月に統合すると発表。まずイオンが224億円を上限にTOB(株式公開買い付け)を実施し、ウエルシアホールディングス(14年8月期売上高3607億円)を子会社にする。次いで、ウエルシアが株式交換方式によりハックドラッグを運営するCFSコーポレーション(14年2月期売上高1175億円)、タキヤ(同243億円)、シミズ薬品(同107億円)を完全子会社にする。売上高の単純合計は5132億円となり、マツモトキヨシホールディングス(14年3月期売上高4953億円)を抜いて一気に業界首位に浮上する。
ウエルシアとCFSの統合についてイオンの岡田元也社長は会見で「両社の強みである調剤事業に着目した。専門性の高い調剤薬局併設店舗を拡充する」と、その狙いを述べた。ウエルシアは埼玉県を地盤に郊外型店舗のノウハウを持っているが、都心の小型店は得意ではなかった。一方、CFSは神奈川県を中心に都心型の店舗運営ノウハウを持ち、統合すれば郊外型と都心型の補完ができる。両社に共通しているのは、調剤や化粧品のカウンセリング営業に強みを持つことだ。
イオンは経営統合により、ウエルシアの業界最高水準の併設率を誇る調剤薬局を手中に収めることになる。調剤薬局を併設したドラッグストアの経営モデルを完成させ、日本一のドラッグストアチェーンの確立を目指すと宣言した。
イオンは以前から米国最大のドラッグストア、ウォルグリーンの日本版を目指してきた。ウォルグリーンはドラッグストアと調剤薬局を併設しているのが特徴で、ほとんどの店舗は薬局、化粧品のカウンターを持つ。職場健康センター、在宅医療施設、がん治療薬など高額な薬品を扱うスペシャリティ薬局、医薬品のメールオーダーサービスなども運営しており、子会社のクリニックはウォルグリーンの店内で営業している。
イオンは、ウォルグリーンをモデルに調剤薬局を併設したドラッグストアを拠点に、すでに始めている医薬品宅配サービスの充実のほか、地域医療への参画、高齢者専用マンションや介護関連事業に進出するとみられている。
●群雄割拠の勢力図、カギ握るツルハの動き
イオンの経営統合が計画通りに行われれば、約20年ぶりに業界の首位が交代する。だが、首位に立ったとしても、その座は安泰とはいえない。いったんはマツモトキヨシを抜くとはいえドラッグストア業界は売上高3000億〜4000億円台の企業がひしめき合い、毎年順位が目まぐるしく交代する群雄割拠の状態が続いている。また、経営統合する4社の営業利益は単純合計で年間166億円。マツモトキヨシの224億円だけでなく、売上高が4478億円(14年3月期)で業界2位のサンドラッグの280億円にも及ばない。
今回の統合で業界が注目していたのは、イオンが13%を出資するツルハホールディングスが加わるかどうかという点だったが、結局参加しなかった。ツルハは北海道を起点に徐々に南下しており、現在東日本に勢力を拡大中だ。14年5月期の連結売上高は前期比13%増の3884億円で業界3位。営業利益は9%増の241億円でマツモトキヨシを上回る。ツルハがイオン連合に合流すれば売上高は9000億円を超え、営業利益は400億円超のダントツで業界トップのチェーンが誕生する。
会見でツルハについて聞かれた岡田社長は「(ツルハの鶴羽樹会長は)第一級の経営者であることは間違いない。敬意を持って、これからも接していきたい」と慎重に言葉を選んだ。
日本チェーンドラッグストア協会がまとめたドラックストアの13年度総売上高は、6兆97億円。コンビニの9.4兆円に及ばないものの、調剤薬局(市場規模5兆円)と合わせるとコンビニを上回る。利益率の高い調剤事業の取り込みを目指すイオンが仕掛けた経営統合は、今後の業界勢力図にどのような影響を与えるのか。「新たな業界再編が進む可能性も高い」(業界関係者)との見方も強く、しばらくは目が離せない状況が続く。
編集部
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