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8日以降、日経平均はNYダウの数字に追いつきそうだが、吉兆なのか、それとも不吉な予兆なのか(福島で演説する安倍首相、ロイター/アフロ)
不吉?日経平均とNYダウが交わるとき 2013年の悪夢再来か、新たな兆候か
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2014年12月07日 平野 憲一:ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト 東洋経済
12月5日のNY株は、11月の米雇用統計非農業部門の就業者数が前月比32万1000人増と市場予想の23万人を大幅に上回った。この数字を好感、終値は1万9758ドルと、再び史上最高値を更新した。いよいよこれから、「強い景気と利上げとのシーソーゲーム」に入る。どちらにしてもドル高だ。
■「日経平均」が「NYダウ」を上回ると何かが起こる?
日経平均株価の5日の終値は1万7920円だが、海外ではすでにドル円は1ドル121円台に入り、シカゴの日経平均先物は1万8000円台に乗せている。
今週は選挙予想や12日のメジャーSQ(SQは特別清算指数、先物とオプション取引のSQが重なる日)を巻き込んで、1万8000円台固めの攻防戦だ。5日のダウは1万8000ドルを意識した利益確定売りで伸び悩んだものの、日経平均はこのダウの「1万8000ポイント」をどう「処理」するのだろうか。
どう処理するのかと書いた理由は、日経平均のポイントがダウを上回ると、昨年から今年にかけて、相場は大きく変動したからだ。やはり頭をよぎるのは、昨年5月の「暴落の悪夢」である。昨年の5月17日、日経平均は1万5138円12銭、ダウは1万5118ドルとなった。つまり、2つの指標、ダウと日経平均のポイント(数字部分)だけを見ると、日経平均がダウを抜いた。
それから同月22日までの3日間、日経平均がダウより上にあったが、4日目の23日に1143円安の大暴落となった。それから日経平均の低迷が続き、その間、日経平均はダウの下方に位置した。
その後、2013年12月に日経平均は1万5000円台でダウに再度接近。だが、抜くことはできず、2014年の年明け大発会は382円安で始まった。結局大発会は、2014年前半の低迷相場を作ることとなり、日経平均はダウの下に位置する関係が今まで続いている。
つまり、日経平均とダウには「上下関係」があり、その関係を破るか近づくと直後に日経平均に「天罰」が下るようにも見える。果たして、日経平均がダウ平均を上回るのは「タブー」なのか?
■2000年以降ダウが日経平均を上回ったのは、2002年
歴史を見て見よう。1965年(昭和40年)1月にNYダウは史上初めて900ドルに乗せたが、その後わずか100ドル上の1000ドルに乗せるのに、なんと7年後の1972年(昭和47年)11月を待たねばならなかった。
しかも、次の1100ドルを超えたのは、さらに長い10年を要する1983年(昭和58年)2月だった。直前の1982年8月12日に776ドルの安値をつけた時、人々は「ダウは死んだ」と叫んだ。
このダウが死んだ日の日経平均は6954円だった。日本バブルのピーク1989年12月29日の38915円87銭の日、ダウは2753ドル、まさにケタ違いの関係だった。日本栄光の時代だった。
これが2002年2月第1週に日経平均9791円、ダウ9907ドルとなる。この年はダウも低迷したため、再び日経平均が上回り、景気の底入れと共に1万8000円台に切り返す時、ダウは1万3000ドル前後の展開となっている。
その後は両者ともリーマンショックの調整安の中で、同じような数字の関係で低迷するが、2010年からの、アメリカの独り勝ち経済へ移行する過程においての、ダウの順調な上昇で、日経平均は水をあけられていく。しかし、アベノミクスの登場で、今度は日経平均が再びダウを追いかけて、今日に至っている。
■「3度目の下落」か、それとも「3度目の正直」か
前出のように、2013年以降で最近2回あったダウとの接近の時、日経平均は天井を付けている。今回は3回目となるが、独り勝ち・アメリカの「ダウ平均」を、普通の国・日本に没落した「日経平均」が抜くのはタブーなのか?
上下関係を壊したとして「天罰」が下るのか?それとも「3度目の正直」となり、日本栄光の時代へ突入して、日経平均の独歩高となるのか?はたまたここが長期低迷の入り口で、ダウが経験したような「日経平均の死」が叫ばれる時が来るのか?興味津々である。
もちろん為替を無視して、数字部分だけを比較する蓋然性はないし、ダウ指数にしても、過去からの継続性に問題がある。理論的ではないことは百も承知だが、2013年5月の大波乱や、同12月の天井の付け方の記憶がまだ鮮明にあるうちに、同じようなことが起きるかもしれない、ダウと日経平均の関係。注意は必要であろう。
さて、今週の予定は日本に注目材料が多い。月曜日の8日は7−9月期GDP改定値が発表される。11月17日のGDPショックの速報値よりは上方修正されているような感じもするが・・。
また、10日水曜日の10−12月期の法人企業景気予測調査も重要だ。11日の木曜日は機械受注、そし12日の金曜日はメジャーSQ。今週は重要な局面を迎えたようだ。
今週の予想レンジは、下値1万7500円、上値は1万8300円(2008年のリーマンショック前につけた日経平均の戻り高値、2007年7月、ザラ場ベース)としたい。
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