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2015年1月1日出荷分からPB商品を除く多くの即席麺が値上げへ(撮影:尾形文繁)
即席麺が一斉値上げ、どうなる日本の国民食 日清食品は正月から5〜8%値上げ
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2014年12月07日 田嶌 ななみ:東洋経済 編集局記者
日本における即席麺の1人当たり年間消費量は43.4食にものぼる。もはや国民食と言っていいだろう。正月早々、その即席麺の多くが一斉に値上げされる。
「カップヌードル」「ラ王」で知られる日清食品は、即席袋麺、即席カップ麺および即席カップライスの製品価格を、2015年1月1日の出荷分から値上げする。値上げ幅は5〜8%となる。
値上げの背景には、原材料価格が新興国での需要増や円安で上昇していることや、包材・資材や物流コストが上昇していることがある。
■業界一斉値上げは7年ぶり
業界首位・日清食品の値上げ発表の3日後、「赤いきつねうどん」「マルちゃん正麺」の業界2位・東洋水産も値上げを発表。その後「サッポロ一番」のサンヨー食品なども追随した。値上げの理由・時期・幅は、日清食品とおおむね同様だ。なお、セブン―イレブンやイトーヨーカドー、ローソンなどのPB商品の価格は、据え置かれる見込みだ。
業界一斉値上げは2008年1月以来7年ぶり。前回の値上げの主因が小麦相場の世界的な高騰だったのに対し、今回は多少事情が異なる。
即席麺の原材料には、麺の原料となる小麦、スープの原料となる鶏エキスやパーム油、具材の原料となる豚・鶏・エビ、包材の原料となる原油などがある。
製品によって異なるが、原材料で大きな割合を占めるのは、麺の原材料である輸入小麦。小麦は需要量の約9割を外国から輸入。外国産小麦は政府が一元的に輸入し、製粉会社等に売り渡す。
政府の小麦売り渡し価格は、過去6カ月間の平均買い付け価格をベースに年に2回改定される。
前回値上げがあった2008年は、売り渡し価格が7万6030円/トン(2008年10月期)まで上昇し、前年同月比4割高になるなど、未曾有の高騰となった。ただ、直近で発表された政府の小麦売り渡し価格は、5万8330円/トン(2014年10月期)で、前期比マイナス0.4%と、相場は落ち着いている。加えて、前回の値上げのもう一つの原因となった原油高も、現在の原油相場は下落が続き、今回の直接の原因とはなっていない。
■物流費の上昇も痛い
にもかかわらず値上げになる理由は、やはり昨今の円安。「原材料相場が安くなっても、即席麺の原材料のほぼ100%が輸入によって賄われている。円安によって原材料全般に影響が出ている」(日清食品HD・IR担当)。
また、ドライバー不足などによる物流費の高騰も、重くのしかかる。即席麺は他の食品と比べて体積が大きく、一度に運べる量が少ない。その割に単価が低いため、1個当たりの物流費が割高になる。
同じ理由から、即席麺は海外展開の際は現地生産が基本となるため、円安による輸出メリットは享受できない。海外事業の収益を円換算した際のカサ上げ効果は期待できるが、それ以上に国内事業の原料高が響き、日清食品HD、東洋水産は今期減益を計画。来年以降は値上げで浮上したいところだが、足元の円安で、即席麺業界にとって頭の痛い日々が続きそうだ。
(「週刊東洋経済」2014年12月13日号<8日発売>の「価格を読む」を転載)
日清製粉グループ本社の会社概要 は「四季報オンライン」で
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