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円が対ドルで120円を突破
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52668305.html
2014年12月05日 在野のアナリスト
円が対ドルで120円を越える円安になってきました。安倍ノミクスで日本の経済が壊れ始めており、外国人投資家など、歴史的な水準までドル買い、円売りを溜めています。国内勢も右へ倣え、強い方につく動きもあって、止まる気配がありません。円安倒産がすでに三桁を越し、今後もますます拡大するとの指摘もあります。中小企業は今後もダメージから回復できない状態がつづきます。
小泉政権時代から、日本は分厚い中間層を切り崩すことで、企業を栄えさせる経済政策をとってきました。第二次安倍政権の時代になると中間層も少なくなり、それでも労働法制の変更を目論見ますが、企業を潤す効果は限定的。そこで出てきたのがデフレ脱却、円安志向というまやかしです。円安により大企業は潤い、一方で賃上げ率は現状をみても低いまま、実質賃金は目減りをつづけ、家計には徹底的に打撃となる。今は中間層から、日本で暮らす人、すべてから搾取するために打っている施策、それが脱デフレ、円安という方向性にすぎません。円安は外需企業への利益の付け替えであって、私は嫌いな言葉ですが、これは『所得移転』という形になるのです。
嫌いな理由は簡単で、経済とは自給自足のケースを除いて、ほとんど富の移転により起こります。しかし消費が減ったからといって、所得と考える人はおらず、一般的な感覚的とは合わないのです。今回の円安も、国民はモノを買うときに多くを支払い、その分が海外にモノを売る企業につけ代わっている。賃金上昇を…と言ってみたところで、それはごく一部の輸出企業に限られ、儲かっていない内需、輸入企業には更なる打撃となります。だから円安倒産が増えるのです。
一部で、原油安が内需に寄与するといった話もありますが、リッターで160円を越す、ということそのものが異常であって、決して楽にはなりません。しかも円安で相殺されれば意味がない。円安値上げが止まらなくなってきて、一部で在庫が足りない、とされるバターも輸入するという。輸入飼料の高騰で、畜産業が打撃をうける中、さらに高くなった輸入バターをつかう。この大いなる矛盾に今、日本は直面しています。行き過ぎた円安で、日本は世界の中で安いものを売る国、として世界から見られている。しかし国民はそれを買えるお金もない、となっているのです。
次世代の党から出馬している田母神氏の離婚問題が、某週刊誌で報じられました。これに田母神氏は反論、結婚する相手を守る、として『いいね』が2000件以上ついているとされます。しかし離婚する妻、家族は守らないのか? 沖縄の女性は蔑視する発言をしていましたが、それも守らないのか? 右系の人物に総じて感じるのは、おトモダチ、身内は守るけれど、それ以外には極端に冷たい。むしろ敵視し、攻撃するといった人間性です。それは円安も同様、それで潤う大企業は守り、中小零細企業、個人は守らない。むしろ排除するといった思考が読み解けます。
米雇用統計がサプライズで、さらに円安がすすんだようです。昨晩のECBの、量的緩和先送りもあって、外国人投資家がどれだけドル買い、円売りを溜めるのか? それ次第で円安がさらに加速する怖れもあります。株式市場は、完全にGPIFや日銀に主役が変わり、外国人投資家は見送りか、利益確定の売り、といったスタンスを貫くようです。このギャップ、円売り株買いの戦略をとってきていないことからも、一段の円安に対して、外国人投資家の思惑は、日本のそれとは大きく異なっているのでしょう。官製相場となっている円安、株高ですが、いつどこに大きな陥穽が待っているか? その恐怖心の中でも上がるという異常事態がつづくのでしょうね。
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