02. 2014年12月04日 16:05:43
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国債9割買い入れは過大、経常赤字転落時にリスク=佐藤日銀委員 2014年 12月 4日 15:42 JST [高知市 4日 ロイター] - 日銀の佐藤健裕審議委員は4日高知市内で記者会見し、10月末の追加緩和に反対したことは今も正しかったとの見解を明言。発行される国債の9割を日銀が買い入れるのは「過大」だとして、経常収支の赤字転落などを契機に長期金利が急上昇するリスクがあるとの認識を示した。 為替円安も景気の下押し要因となりうるとの見解を示した。 佐藤委員は追加緩和に反対した理由として、1)特定の期限に特定の物価を目指すのは中央銀行としてなじまない、2)市場から(中央銀行が財政の穴埋めを続ける)財政従属との懸念を持たれやすい、3)国債の市中発行額の9割もの買い入れは過大──と説明した。 日銀は国債を市中から買い入れており、政府・財務省から直接買い入れてはいないため「直接の財政ファイナンス(財政の穴埋め)ではない」としつつも、「経常赤字転落などで国債のリスクプレミアムが上昇するリスクがある」と明言した。 そもそも日銀が追加緩和の直接の理由とした原油価格の下落は、中期的に日本経済に「絶好の追い風」で「物価の後押し要因」でもあるとして、「原油下落は緩和強化の理由として適切でない」との見解を明示した。 日銀は昨年4月に「量的・質的緩和(QQE)」を開始して以降、上下双方向のリスクに対応すると繰り返してきたが、ここで言うリスクは、リーマン・ショックのようなリスクであり、「コンマ数%の物価下振れでない」と強調。「月々の物価の動きに過度にひもづけた政策運営は適切でない」と切り捨てた。 佐藤委員は11月の金融政策決定会合では、10月末の追加緩和で決まった新たな金融緩和「QQE2」に対して賛同に転じた。理由について「金融市場はすでに追加緩和を織り込んでおり、もとに戻すのは現実的でなく、いったん決定した政策を短期で変更すれば中央銀行の信認にかかわるため、熟慮の上賛成した」と説明した。 黒田日銀は、岩田規久男副総裁など大胆な金融緩和を提唱するリフレ派に倣い、日銀が国債などの資産を巨額に買い入れ、資金供給量(マネタリーベース)を増やすことで物価を引き上げるとの教義を事実上採用している。 しかし佐藤委員は「マネタリーベースで株など資産価格は動かせても、物価への波及には相応のタイムラグがある」と指摘。「マネタリーベース操作で物価を動かせるかどうかは深淵な問題だ」と含みを持たせた。 (竹本能文) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JI0EP20141204 佐藤日銀委員、原油価格下落「長い目で見て物価にプラスに作用」 2014/12/4 15:46
日銀の佐藤健裕審議委員は4日午後、高知市内で開いた金融経済懇談会後に記者会見し、原油価格下落が日本経済に与える影響について「日本経済にとって明確なプラス要因だ」と指摘した。石油輸出国機構(OPEC)が原油の減産を見送るなど、供給要因もあって原油価格は下落基調にある。佐藤委員は「日本経済にとっては絶好の追い風が吹いているのも事実で、追い風を経済にうまく行き渡らせることが必要だ」と語った。生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)についてはエネルギー価格を含んでいることから「若干の円安のもとでも原油価格下落の影響がより大きく出てくるため、目先は伸び率がさらに鈍化する可能性がある」としながらも「長い目で見て物価にもプラスに作用していく」との見方を示した。 外国為替市場で進む円安の影響については、企業によっても製造業か非製造業か、家計など「経済主体によって異なりうる」と指摘。「為替相場の動きを含めて、金融資本市場の動向が実体経済に及ぼす影響を引き続き注意深く見ていきたい」と強調した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL04HJ0_U4A201C1000000/ 市場を揺るがすのは大銀行より債券保有者か、脆弱性高まる
12月3日(ブルームバーグ):銀行は2008年の信用危機以降、安全性が高まったのかもしれないが、リスクは債券の買い手に移りつつある。 この点をアナリストや政策当局者が一様に心配している。ウォール街がマーケットメークの役割を減らす一方で、投資家が頻繁に取引されない債券に投資しているとみられるためだ。こうした状況が重なって取引が少なく価格変動の大きい「新しい世界が投資家にもたらされた」とロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)のアナリストは11月のリポートで指摘した。 米財務省も注目しており、投資家が金融の安定に突き付ける脅威が増しているとの見解を今週示した。同省金融調査局(OFR)は年次報告書で「下降局面では利用できる流動性が低下する恐れがあるため、市場は一段と脆弱(ぜいじゃく)になった」とし、「最近の金融市場のボラティリティは、ここ数年で広がった脆弱性の一部に関心を集めている」と分析した。 10月15日には投資家が高リスク資産から資金を引き揚げて安全資産とされる米国債に殺到し、指標の米国債利回りが2009年以来最大の低下を記録した。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのMOVE指数でみた米国債のボラティリティはこの日、1989年以来最大の上昇を記録し、ボラティリティが過去最低付近からいかに急上昇し得るかが浮き彫りになった。 米連邦準備制度理事会(FRB)による6年にわたる異例の景気刺激策を受け、金利が上昇に迎えば大量の資金流出を招く下地が作られたと監督当局は懸念している。 RBSのクロスアセット戦略責任者、ジョン・ブリッグズ氏は11月21日のリポートで、「当局が金融危機で痛手を受けた納税者と銀行システムを保護する措置を講じた」一方で、「投資家はプロもリテールも一段と打撃を受けやすくなっている」と指摘した。 原題:What’s Worse: Big Banks or Exposed Bondholders Shaking Markets?(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Lisa Abramowicz labramowicz@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: David Papadopoulos papadopoulos@bloomberg.net Caroline Salas Gage 更新日時: 2014/12/04 15:09 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NG1KLN6TTDS101.html 債券先物は最高値を更新、需給良好で買い優勢−超長期債には売り圧力 12月4日(ブルームバーグ):債券相場は上昇。需給環境の良さを背景に買い優勢の展開に転じ、先物は最高値を更新した。一方、流動性供給入札が弱めだったことや来週に30年債入札を控えて超長期債には売り圧力が掛かっている。 長期国債先物市場で中心限月の12月物は前日比変わらずの147円17銭で開始し、直後に147円25銭と前日の夜間取引で記録した史上最高値147円24銭を上回った。いったんは8銭安の147円09銭まで下落したが、午後に入ると水準を切り上げ、一時は147円27銭と午前に記録した最高値を更新した。 マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、12月は国債償還月なので需給面から金利は上昇しにくいが、相場としては行き過ぎている感じがすると指摘した。「残存2年から5年のゾーンは水準的にそろそろ止まるとみているが、めどが見えない状況だ。新発10年債利回りもゆっくりと0.40%付近まで低下して行くのではないか」と話した。 日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の336回債利回りは前日午後3時時点の引値と横ばいの0.43%で開始し、1ベーシスポイント(bp)高い0.44%まで上昇した。午後は横ばいの0.43%に戻している。5年物の120回債利回りは一時1.5bp高い0.08%と、過去最低を付けた前日から上昇。午後は0.075%で推移している。新発2年物の347回債利回りは横ばいのマイナス0.005%と、マイナス金利での取引が続いている。 20年物の150回債利回りは1.5bp高い1.18%に上昇。9日に入札を控えている30年物の44回債利回りは2bp高い1.40%と1週間ぶり高水準を付けている。 財務省が実施した流動性供給入札(発行額3000億円)の結果では、募入最大利回り較差がプラス0.019%、募入平均利回り較差はプラス0.012%となった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は2.91倍と前回の同じゾーンの3.17倍から低下した。今回は残存期間15.5年超から39年未満の既発債が対象となった。 UBS証券の井川雄亮債券ストラテジストは、流動性供給入札結果は弱めだったと指摘。「超長期ゾーンは入札に向けて調整が入りやすい」と説明した。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net;東京 山中英典 h.y@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨 更新日時: 2014/12/04 14:20 JST
ドルが対円で7年ぶり高値更新、米景気期待や自民圧勝観測 12月4日(ブルームバーグ):東京外国為替市場ではドルが対円で一時1ドル=120円台に接近した。米景気期待や衆院選で自民党が圧勝する可能性があるとの報道などがドル買い・円売りの背景となっている。 午後2時40分現在のドル・円相場は119円91銭付近。一時は119円95銭と、2007年7月26日以来となる120円台にあと5銭と迫った。午前はいったん119円90銭まで上昇した後、119円75銭まで値を下げる場面があったが、取引が進むにつれて水準を徐々に切り上げている。 みずほ銀行国際為替部の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは、各紙の報道で「安倍政権延命」の可能性が示され、「リフレ政策の継続」という観点から、海外投資家を中心に円売り・日本株買いを誘ったと説明。また、米経済指標の好調や欧州中央銀行(ECB)の緩和観測もドル買いに効いていると言う。 4日付の日本経済新聞朝刊は、14日に投開票が行われる衆院選について実施した世論調査の結果、定数475議席のうち、自民党が300議席をうかがう勢いだと報じた。与党では3分の2に当たる317議席を維持する可能性があるという。読売新聞や朝日新聞も自民優勢との調査結果を報じている。 この日の東京株式相場は日経平均株価 が5営業日続伸し、前日終値からの上昇幅は一時192円に拡大した。 唐鎌氏は、「世論調査を受けて円売り・ドル買いというのもちょっとよく分からない」と指摘。この日のECB会合や週末の米雇用統計、実際の衆院選の結果など、「まだまだ見なくてはいけないものはたくさんある」とし、ドルの高値更新後はいったんもみ合いになりやすいとみる。 米景気期待根強い 米供給管理協会(ISM)が3日に発表した11月の非製造業総合景況指数は59.3と、前月の57.1から上昇し、05年8月以降で2番目の高水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値は57.5だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。 三井住友銀行市場営業部ニューヨークトレーディンググループの柳谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、「景気が堅調で、個人消費は恐らく年末商戦を迎える米国ではポジティブな材料が出てくる可能性が高い」と指摘する。 一方、ISM非製造業指数の項目別では、雇用指数が56.7と、前月の59.6から低下。給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが同日発表した給与名簿に基づく11月の米民間部門の雇用者数は、前月比20万8000人増と、市場予想の22万人増を下回った。 柳谷氏は、ISM非製造業指数について、「雇用が若干前月から下がったというのが引っかかるところ」としながらも、「まだ高い水準にあるので、そこまで懸念する状況ではない」と説明。ADPも予想対比で下振れたが、「相場はあまりこれを追っているような感じではない」と言う。 ECB見極め この日はECBが金融政策決定会合を開く。三井住友銀の柳谷氏は、今回の会合で量的緩和(QE)が導入されるとは期待されていないとしながらも、「将来にわたってあるだろうと思っている人が大多数で、1−3月のどこかでとみている人が多い」と指摘。「ドラギ総裁の会見でやはりハト派っぽい内容をマーケットは探しに行くような感じになる」と言う。 ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.2301ドルと、12年8月以来の水準までユーロ安が進行。この日の東京市場では1.23ドル台前半で推移している。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=147円04銭と、3営業日ぶりのユーロ安値を付け、東京市場では147円台半ばで取引されている。 記事についての記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 青木 勝 更新日時: 2014/12/04 14:43 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFZVAW6KLVRZ01.html 世界の社債発行額、4兆ドルに迫る−年間で過去最高を更新 12月3日(ブルームバーグ):今年の世界の社債発行額は過去最高を更新した。借り入れコストの上昇が予想される中で、企業が低金利での資金確保に動いた。 ブルームバーグ集計のデータによると、ソフトバンク やアマゾン・ドット・コム、メドトロニック などが起債し、今年の発行額は3兆9750億ドル(約477兆円)に増加。2012年に記録した3兆9730億ドルを上回った。今年の米社債発行額はすでに過去最高の1兆5000億ドルに達している。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)やバークレイズなどの引受業者が社債発行のペースダウンを予想していたにもかかわらず、指標利回りが予想外に低下し、社債利回りが過去最低水準に押し下げられた。欧州や日本の中央銀行が金融緩和を拡大する一方、米連邦準備制度の利上げが近いと予想される中で世界的に社債の発行が活発化した。 リーダー・キャピタルの債券アナリスト、ネイサン・バーナード氏は3日の電話取材に対し、「金利が来年上昇し始めると誰もが考えており、非常に大量の社債発行が行われた」と指摘した。 原題:Global Corporate Bond Sales Nearing $4 Trillion Set Record (1)(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Katherine Chiglinsky kchiglinsky@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Shannon D. Harrington sharrington6@bloomberg.net Faris Khan, Mitchell Martin 更新日時: 2014/12/04 14:29 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NG1I3A6TTDS001.html
住宅融資規制、他国で効果あっても米国では実施困難=FRB理事 2014年 12月 4日 14:04 JST [ワシントン 3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は3日、金融システムの安定性を高める目的で他国が導入している措置(マクロプルーデンシャル政策)について、住宅ローン規制など一部の規制は米国では政治的に実現しにくいとの認識を示した。 国によっては、不動産バブル予防策として住宅ローンの上限規制などを導入している。このような措置は、経済全般に悪影響を及ぼさず、リスクの高いセクターに対象を絞って安定性を向上させることができる。 ワシントンのシンクタンク、ブルッキングス研究所で講演した理事は、「われわれは借り手に関する対応で非常に現実的にならなければならない」と述べ、他国で効果が発揮されたとしても米国で実施するのは困難との認識を示した。
ドラギ総裁、慎重さ求められる緩和の実行ペースで妥協点探る 12月4日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は政策実行のペースについて「制限速度」を試そうとしている。 ドラギ総裁は11月にユーロ圏のインフレ率を「できるだけ早期に」押し上げる姿勢を示したが、今のところ政策委員会の複数のメンバーから慎重さを求められている。債券購入にドイツが不安を感じ、コンスタンシオ副総裁が様子見のアプローチを主張する中で、ドラギ総裁は可能な追加策と実施時期について意見の一致を探ろうとしている。 ノムラ・インターナ ショナルのシニアエコノミスト、ニック・マシューズ氏(ロンドン在勤)は「対象を限定したローンの実施が近い将来に予定されることが、幅広い資産購入に乗り出すべきではないとタカ派の政策委メンバーが主張する根拠になっている」と指摘。「見通しの弱さに何らかの対応策が講じられ、資産購入対象に社債を追加する妥協が成立するかもしれない。そのため量的緩和の観測はなお消えていない」と指摘した。 ブルームバーグ・ニュースが調査 したエコノミスト54人全員が金利据え置きを予想しており、ドラギ総裁の記者会見と、非伝統的手段に関するコメントに注目が集まるだろう。 ECBはフランクフルト時間4日午後1時45分(日本時間同9時45分)に政策金利を発表し、ドラギ総裁が同2時半に会見を行う。 原題:Draghi Nudges Policy Speed Limit as ECB Awaits Stimulus Evidence(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Jeff Black jblack25@bloomberg.net;フランクフルト Stefan Riecher sriecher@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net Paul Gordon, Zoe Schneeweiss 更新日時: 2014/12/04 13:31 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NG1G3V6K50Y901.html
主要254社、経常益8.9%増に上方修正 14年度 野村証券予測 2014/12/4 15:48 野村証券は4日、2014〜15年度の企業業績見通しを発表した。主要254社の14年度の経常利益は8.9%増益を見込み、8月の前回予想(8.1%増益)から0.8ポイント上方修正した。大きく円安が進んだことなどを背景に、14年4〜9月期の企業業績が事前予想を上回ったことを考慮した。全19業種中12業種の経常利益が増益となると予想した。
業種別では自動車は米国での販売台数が増え増益となるとした。電機・精密は産業用エレクトロニクスが好調に推移し、利益を押し上げる。 為替レートの前提は1ドル=105.5円(前回予想は101.3円)、1ユーロ=137.9円(同138.5円)とした。 15年度の経常利益は13.1%増益になる見通しで、前回予想(12.5%増益)から0.6ポイント上方修正した。為替レートは対ドルで108.0円(前回予想は101.0円)、対ユーロは137.0円(同138.0円)とした。 同日会見した松浦寿雄シニアストラテジストは、足元で大きく進む円安の業績押し上げ効果について「14年度より15年度の方が強いだろう」との見通しを示した。併せて、原油価格の下落も企業業績にメリットとなるとした。〔日経QUICKニュース(NQN)〕 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL04HJ9_U4A201C1000000/ |