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年初来高値を更新しつづける株式市場(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/910.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 12 月 04 日 00:08:05: igsppGRN/E9PQ
 

年初来高値を更新しつづける株式市場
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52668166.html
2014年12月03日 在野のアナリスト


連合が来年度のベア要求を2%としました。しかし消費税増税で3%上がり、物価も3%の上昇を示す中、賃金の伸びがそれ以下でいいのか? 結局、全産業ベースでみると収益の悪化が顕著なところもあり、妥協した数字と言えるのでしょうが、これでは来年度の消費も期待はできません。

日本は年初来高値を連日更新、など誰もが説明のつかない株価の上昇をみせています。円安で業績が伸びる、といってみたところで、ある調査では110円以上の円安はマイナスと答えた企業が50%、プラスと答えた企業が5%、これを市場は無視した意見です。増税先送りで…という意見も眉唾です。マル政マネーと、円安でドルベースの目減り分の再投資、上がるはずがないのに上げるため、踏み上げ相場の様相を呈している、というのが実態のようです。年末高の期待といってみたところで、昨年と同じように年初から急落する恐れもあって、決して楽観できる状況ではありません。

海外から少し不安な動きもあり、米国のシェールガス開発において、鉱区の申請が大きく減少しています。これは昨今の原油価格の下落で、採算割れを怖れて止めたのであり、米国の設備投資が落ちこむ懸念が出てきた。シェールガスはコストダウンが難しく、縦掘りから横掘りに移り、採掘量を増やしますが、通常の原油、ガスの採掘に比べて一鉱区から採れる量が圧倒的に少ない。古い鉱区を閉鎖し、新たな鉱区を掘って、収益を確保するしかありません。つまり常に設備投資が必要であり、金融機関は6000億$もの貸し出しを行っている。それが止まれば、オイル開発企業は破綻するしかなく、貸出の一部が不良債権化する恐れが出てくるのでは、というのです。

米国は間違いなく、FRBのQEで回復したのではなく、シェール革命で景気が回復しました。まさに新産業の創出であって、雇用の受け皿、設備投資の増加に大きく寄与してきた。原油価格の下落は減税効果、消費には追い風、との論調もめだちますが、長い目でみれば米エネルギー関連企業の動向が、今後の米経済にとってのカギにもなってくるのでしょう。昨晩は、バリュー投資が好きなバフェット買い、として米市場はエネルギー関連株がにぎわいましたが、かなりリスクの高い投資であり、逆に米ファンド勢も今年はかなり苦しい運用成績なのでは? と推察されます。

今の円安には、中国が利下げから通貨安競争に参入した、との思惑も含まれている、とされます。人民元安が円安を促す、という整合的な説明はつきませんが、市場はそうしたものも織りこむものです。中国もそれだけ苦しい。欧州のPMIも発表されましたが、来年ふたたびマイナス成長に陥る恐れを示す、極めて厳しいものです。これで企業業績だけが、本当に市場の期待に添うほど上がるのか? その答えを誰ももってはいません。ただ、投資先が他になく、日銀とGPIFが下げを嫌うから、ふわふわと株価だけが上がる。危機はこういうときに準備されるものです。相場の格言では、午尻下がりなどともされますが、黒田バズーカ第二弾で最後に蹴り上げられた恰好です。しかし蹴られた後、最後は地面に墜落し、痛みでうずくまるしかなくなります。暴れ馬のようになってしまった今年、大掃除の前ですが、来年の後始末の方が大変なことになりそうな状況なのでしょうね。


 

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コメント
 
01. 2014年12月04日 07:46:59 : jXbiWWJBCA

欧州の「日本化」、2015年が正念場

田中理・第一生命経済研究所主席エコノミストに聞く

2014年12月4日(木)  渡辺 康仁

「世界経済の最大のリスク」と言われる欧州が再び動揺している。ドイツの景気が振るわず、ユーロ圏の物価上昇率はじわじわと低下する。田中理・第一生命経済研究所主席エコノミストは欧州経済が「日本化」の瀬戸際にあると指摘する。
(聞き手は渡辺 康仁)
欧州危機はいったん小康状態になったように見えましたが、依然として世界経済の「最大のリスク」であることに変わりません。何が問題なのでしょうか。


田中 理(たなか・おさむ)氏
第一生命経済研究所主席エコノミスト。慶応義塾大学卒。青山学院大学修士(経済学)、バージニア大学修士(経済学・統計学)。日本総合研究所、日本経済研究センター、モルガン・スタンレー・ディーン・ウィッター証券(現モルガン・スタンレーMUFG証券)にて日米欧経済を担当。2009年11月より現職。主に欧州経済を担当。(撮影:清水盟貴、以下同)
田中:2012年の欧州危機を克服する中で様々な対応策が打たれました。構造改革は避けて通れなかったと思いますが、その結果起こったことは、賃金の抑制や財政の引き締めです。欧州経済がなかなか浮揚しない要因は、そうした構造調整の圧力にあります。

 さらに、危機が沈静化したことで予期せぬユーロ高が起こりました。ユーロ圏全体で見ると、経常収支はほぼバランスしていましたが、景気の落ち込みとともに輸入が減り、経常収支が大きく黒字化したのです。それにつれてユーロが買われ、欧州経済にとっては足かせになりました。

 ウクライナ問題が長引いたことで、企業の投資マインドも委縮し、先行きの不透明感が一層高まっています。

欧州では物価もなかなか上昇しません。

田中:低インフレが続く中で景気低迷が長期化し、それ自体がリスクになっています。日本も、デフレに入るまでの間は物価上昇率が低位にとどまるディスインフレの期間があり、そこに消費税率の引き上げや金融危機などのショックが加わりました。

 ディスインフレの期間が長期化すると、人々の間に物価はあまり上がらないのではないかというマインドが広がっていく恐れがあります。ユーロ圏は日本と違ってデフレに陥らないと言われた一つの要因が、この期待インフレ率が安定していることでした。一時的に物価がマイナス圏に陥ることがあっても、中期的には戻ってくるという見方です。

 ところが、今年の8月くらいから、市場のスワップ金利の中に織り込まれている期待インフレ率は急速に低下しています。デフレのリスクは高まっており、危うい状況になりつつあります。

 このまま放置するとデフレマインドが定着しかねないということで、ECB(欧州中央銀行)は今年6月と9月に異例と言っていいほどの政策対応に踏み切りました。6月には主要中央銀行としては初となるマイナスの預金金利を導入しましたが、それでも景気や物価が浮揚するには至りませんでした。そして9月には大規模な資金供給を始め、資産担保証券(ABS)などの買い入れを決めました。しかし、目立った効果はまだ表れず、ECB内部では追加の対応策が検討されているところです。

景気よりも財政再建を優先するドイツ

欧州の今の状況は危機対応がもたらす当然の帰結なのでしょうか。

田中:危機のフェーズがやや安定化に向かい、このままのペースで緊縮を進めることが果たして必要なのかという声が出ています。今でもブレーキを踏んでいる状況に変わりはありません。踏み方がこれまでの急ブレーキから、断続的なポンピングブレーキに変わっただけです。

 景気を浮揚させる対策として考えられるのが財政出動です。しかし、各国ともまだ傷が癒えていませんから、ここで一気に財政を拡大するのは難しい。唯一、財政余力があるのはドイツで、国際社会からも財政出動を要請する声が上がっています。

 それに対するドイツの立場は、あくまでも財政の健全化を進めるというものです。11月初めにドイツが約束したのは、GDP(国内総生産)比で0.1%の歳出拡大です。それを2016年から3年間やりますということでした。極めて少額という印象は拭えません。GDPの0.1%ではとても欧州全体を支えることはできません。

 ドイツの政府はもちろん、国民も景気が多少悪くなったとしても将来を見据えて財政再建を進めていくべきだと考えています。

ドイツも企業の景況感や生産は振るいません。それでも財政再建なのでしょうか。

田中:確かにドイツの景気指標はあまり芳しくありません。過去2四半期はほとんどゼロ成長ですし、生産・輸出・企業の景況感が鈍化しているのは間違いありません。しかし、ドイツの政府や国民の景気認識が大きく悪化しているかというと、そうでもない。雇用環境がそれほど悪化していないことが要因として考えられます。失業率は東西ドイツ統一後でほぼ最低水準にあります。

 今後、さらに景気の状況が悪くなると政府も国民も認識が変わってくる可能性はありますが、短期的な景気の悪化よりも長い目で見た構造改革や財政再建をとても重視しています。

 財政出動をするとしても、それは欧州全体を助けるためではなく、ドイツのためです。他の欧州各国は財政再建や構造改革をしっかり進めていないから景気も停滞している。これがドイツの認識です。

財政に期待できないとすると、やはり金融政策への期待が高まることになります。

田中:短期的な景気浮揚は中央銀行頼みです。ただ、ECBも通常では考えられないような政策をこれまで打ってきました。追加対応の余地がそうあるわけではありません。


 先日のマリオ・ドラギECB総裁の発言は、これまで以上に突っ込んだ内容でした。「インフレ率を遅滞なく物価安定目標に戻す必要がある」という趣旨の発言で、ここから読み取れるのは危機感がかなり高まっていることです。近い将来に追加緩和を実行する意思があるということを表していると思います。

 ECBの高官はこれまで、ユーロ圏は間接金融が中心の経済構造であることを理由に、貸出市場を活性化させることが重要だと言い続けてきました。ドラギ総裁の発言は、そうした政策対応が限界に近づき、次は量的緩和が射程に入っていることを示しているのでしょう。

 つまり、他の経済主体から資産を買い入れることでECBのバランスシートを拡大させ、余ったお金がより高いリスク性の資産などに振り向けられるようにすることです。

 ECBが購入する資産の規模が重視されるでしょうから、市場規模から言って国債の購入が念頭にあるのでしょう。実際にできるかどうか、あるいはそこまで踏み込むべきかどうかを、今まさに判断しているのだと思います。

原油安が続けば物価はマイナス圏の可能性

ECBが国債購入に踏み切った場合、効果は見込めるのでしょうか。

田中:考えられるのは、シグナリングを通じたユーロ安です。外貨建て資産へ振り向ける動きが広がるでしょうから、これは期待できるはずです。しかし、ユーロ安の効果が景気や物価に実際に現れるまでには時間がかかります。

 米国の金融政策は「出口」に向かいつつありますから、対ドルで見るとユーロ安を後押しすることになります。一方で、ユーロ圏の周辺諸国や日本は追加の金融緩和に動いています。ドル以外の通貨も含めた実効ベースでは、ユーロ安がそれほど進まないという事態も起こり得ます。

 今のユーロ圏はデフレに陥るかどうかの瀬戸際にあります。足元で原油安が進んでいることにも注意が必要です。原油安は経済にとって決して悪いことではありません。ユーロ圏を1つの国として見ると、原油の純輸入国です。原油安で実質購買力が上がる効果は間違いなくあります。

 しかし、先ほどお話ししたように、ユーロ圏の期待インフレ率は低下し始めています。原油安の効果はプラス面ばかりではありません。実際にユーロ圏の11月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比で0.3%と、10月から0.1ポイント縮小しました。原油相場次第でマイナス圏に転落してもおかしくはありません。期待インフレ率がぐらつき、物価がマイナス圏に陥ると、本当にデフレマインドが定着してしまう恐れがあります。

ギリシャの政治リスクが来年の火種

欧州にとって、2015年はどのような年になるのでしょうか。

田中:ベストなシナリオは、ユーロ安誘導が成功して、その効果が景気や物価に現れてくることです。米国を中心に世界景気の回復の足取りが今よりも強くなれば、輸出を起点に経済が浮揚していくことも考えられます。

 これに対し、デフレマインドが定着するケースでは、ユーロ安が進んでも家計が消費を手控える。企業も先行き不透明感が強いということで設備投資意欲も出てこない。需要の低迷が続き、物価もマイナス圏に転落する。まさに「日本化」の始まりの年になってしまいます。

欧州の政治にもリスクがあると指摘しています。

田中:2015年に問題になりそうなのがギリシャです。最近はあまり話題になりませんでしたが、大きな問題が2つあります。1つは、今年の年末でEU(欧州連合)などの支援プログラムからの卒業を予定していることです。ギリシャの連立政権からすれば、この卒業が国民向けのアピールになりますが、支援からの脱却は時期尚早との見方もあり、協議が難航する恐れがあります。

 もう1つは、2015年3月に大統領の任期が来ることです。その1カ月前までに次の大統領を選ぶことになっていて、議会の定数300のうち180票が必要になります。決められた手続きで議会が大統領を選出できなければ、自動的に解散・総選挙となり、新たな議会が選出することになります。

 仮に総選挙となれば、緊縮策に反対する急進左派連合が支持を伸ばすことは確実だと見られています。さすがにユーロから離脱すべきだという声は小さくなっていますが、改革に逆行するような政権が発足する可能性も否定できません。来年の春にかけてギリシャの政局不安が高まるリスクには注意が必要です。

 政治的な混乱がギリシャ一国にとどまるなら、ギリシャの金利が高くなるだけで話が済みます。しかし、スペインなど他の国も政治的な火種を抱えています。ギリシャを起点に構造改革に反対する流れが強まることになれば、欧州の低迷はさらに長期化するかもしれません。

このコラムについて
キーパーソンに聞く

日経ビジネスのデスクが、話題の人、旬の人にインタビューします。このコラムを開けば毎日1人、新しいキーパーソンに出会えます。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20141203/274611/?ST=print


02. 2014年12月04日 07:58:36 : jXbiWWJBCA

原油価格の急落に万歳二唱
2014年12月04日(Thu) Financial Times
(2014年12月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ロンドン原油、一時1バレル=55ドル割れ
原油価格が大幅に下落している(写真は米カリフォルニア州カルバーシティーで稼働する石油掘削装置)〔AFPBB News〕

 原油価格の下落は世界経済にとって何を意味するのか? その答えは、原油価格が下落した理由と原油安が続く期間によって変わってくる。だが、総合的には、原油安は注意事項を伴うとはいえ、世界経済にとって有益なはずだ。

 とりわけ重要なのは、石油純輸出国に与える影響かもしれない。脆弱な生産国の中には、弱体化が切に望まれる政権が含まれる。その筆頭格がウラジーミル・プーチン大統領のロシアだ。

 だが、ここでも、良いことがあれば悪いこともある。モスクワのガイダル研究所のキリル・ロゴフ氏が指摘している通り、原油価格の下落はプーチン氏の失地回復主義を激化させる恐れがあるのだ。

 6月下旬から今月初めにかけて原油価格は38%下落した。これは大幅な下落だ。だが、それ以上に大幅な原油安が1985年の春から1986年の夏にかけて起きた。1980年代の初めから半ばにかけての原油急落――偶然ではなく、ソ連崩壊に先行して起きた出来事――は、2つの事態の展開に起因していた。

 1つは、1970年代の2度の「石油ショック」が引き起こした消費と生産のエネルギー強度の低下。もう1つは、メキシコや英国など、石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の著しい生産の出現だ。

大きく変わる世界の石油生産

 今回の物語もそれほど大きく異ならない。供給サイドでは特にそうだ。国際エネルギー機関(IEA)の最新の「世界エネルギー展望」によると、OPEC非加盟国の石油と天然ガス液の供給量は2013年の日量5050万バレルから2020年の5610万バレルへ増加する可能性がある。そうなれば、世界の生産に占めるOPEC非加盟国のシェアが58%から60%に上昇する。

 増加分の最大64%が北米から生じると予想されている。北米の生産拡大の背景にあるのが、米国の非在来型石油――いわゆる「タイトオイル」――とカナダのオイルサンドだ。一方、OPECの生産量は概ね一定のままだと予想されている。

 非在来型石油の生産の画期的進歩はすでに、生産にかなりの変化をもたらした。米国の石油・天然ガス液の生産量は過去4年間で日量400万バレル増加した。HSBCによると、米国の生産量は今年、日量140万バレル増える見通しだ。リビアの生産も回復している。最後に、ユーロ圏と日本と中国の予想外の経済的な弱さは、今年の世界需要の推定量を日量50万バレル減らした。

 原油価格を維持するためには、OPECは生産を日量100万バレルほど削減する必要があった。だが、OPECは――より正確に言えば、サウジアラビアは――減産を拒んだ。これが最近の価格下落の引き金を引いた。

 こうした低価格はずっと続くのだろうか? あるいは、原油価格は一段と下がるのだろうか? 筆者は原油価格を予想するほど無謀ではない。価格弾力性が極めて低く、供給と需要の差があまりに微妙なため、間違った予想をするのがいとも簡単だからだ。

 原油安が一時的なもので終わると考える根拠は、多額の設備投資を必要とする非在来型石油の生産を妨げたいというサウジアラビアの願望が速やかに成就するということだ。さらに、原油価格の下落と待望の景気回復と新興国経済の継続的な高成長は石油の需要を押し上げる可能性がある。

 加えて、「世界の余剰生産能力は歴史的な標準と比べるとまだ極めてタイトで、大部分がサウジアラビアに集中している」とHSBCは主張する。自国の主張を通したサウジアラビアは、この先減産する可能性があるということだ。

原油安がもたらす6つの結果

 現段階では、我々が原油価格の構造的なダウンシフトを目の当たりにしているのかどうかは、はっきりしない。だが、原油安がかなり続くと仮定してみよう。その結果はどんなものになるのか? 以下、6つある。

 第1に、原油価格の40ドルの下げは、毎年ざっと1兆3000億ドル(世界の国内総生産=GDP=合計の2%近く)を生産国から消費国へ移転させることを意味する。これは重大だ。全体的には、生産者よりも消費者の方がすぐにお金を使う傾向があるため、世界の需要に多少の押し上げ効果をもたらすはずだ。

 第2に、エネルギー価格の下落はすでに低い物価上昇率(総合指数)をさらに引き下げる。これは相反する2つのリスクを生む。1つは、これが超低インフレの予想を定着させかねないこと。反対のリスクは、中央銀行に基調インフレの上昇の脅威を無視するよう促してしまうことだ。総合的には、現時点では前者の方が後者よりも大きな脅威だ。

 第3に、エネルギー価格の下落はエネルギー集約型の生産の収益性を高める。同時に石油生産者の利益と設備投資を減らしている。これはエネルギーセクター、特に借り入れの多い石油生産者の間で大きな破産リスクを生みかねない。それが金融機関にどれだけ打撃を与えるかは不透明だ。

 第4に、価格下落は純輸出国から純輸入国へ所得を再配分する。後者に入るのはユーロ圏、日本、中国、インドだ。米国は今では純輸出国だ。だが、重要な純輸出国は、こうした収入に大きく依存している国々だ。そこに入るのが、イラン、ロシア、ベネズエラだ。もっといい政権にはこんなことは起きようがないのだ! だが、独裁者が窮地に陥った時には危険もある。

 第5に、エネルギー価格の下落は資産価格に変化をもたらす。すでにロシアルーブルの急落に見て取れるように、エネルギー生産国の為替レートは下落圧力にさらされる。原油安から直接的、間接的に恩恵を受ける企業の株価は上昇する。これは新たな株式市場のバブルを生むかもしれない。

 最後に、原油安は経済の炭素強度を高くし、エネルギー効率を下げる恐れがある。だが、原油安は石油の税金を引き上げる、あるいは少なくとも石油消費に対する無駄な補助金を永遠に削減するチャンスも与えてくれる。これは賢明な政府なら絶対につかむ好機だ。言うまでもなく、そのような政府の数はかなり少ない。

喝采せずにはいられない石油専制国家からの所得移転

 原油価格がどこまで下がるのか、原油安がどれほど長引くのかについては、多くの不確実性が残る。だが、原油安が需要減退よりも堅調な供給を反映している限りにおいては、世界経済に歓迎すべき後押しを与える。

 また、原油安は魅力のない石油専制国家からの歓迎すべき所得移転も意味している。たとえ補助金削減と増税のチャンスが再び無駄になったとしても、これを喝采しないのは難しい。

By Martin Wolf
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42370


 

 

ダウとS&Pが終値で最高値更新、景気循環株が高い
2014年 12月 4日 07:45 JST
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 3日の米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が終値で過去最高値を更新した。朝方発表された米経済指標がサービス部門の改善を示したことを好感し、景気循環株に買いが入った。

ダウ工業株30種.DJIは33.07ドル(0.18%)高の1万7912.62ドル。

ナスダック総合指数.IXICは18.66ポイント(0.39%)高の4774.47。

S&P総合500種.SPXは7.78ポイント(0.38%)高の2074.33。

エネルギー株.SPNYは3日連続の上昇で、この期間に3.2%上がったが、依然として全業種の中で今年唯一のマイナスとなっている。

石油・ガスの探査・生産を手掛けるシマレックス・エナジー(XEC.N)は5.1%高となり、ダイヤモンド・オフショア・ドリリング(DO.N)も3.6%買われた。

USトラスト・プライベート・ウェルス・マネジメントの首席マーケットストラテジスト、ジョセフ・キンラン氏は「エネルギー株は相場の中で過小評価された業種だが、原油価格の下値を予測する試みは、落ちるナイフをつかもうとする(急落中の銘柄に手を出す)ようなものだ。持つべき価値はあるが、この先にさらに痛みが伴うかもしれない」との見方を示した。

米サプライ管理協会(ISM)が発表した11月の非製造業景況指数は雇用指数が前月を下回ったが、市場予想を上回った。マークイットが発表した11月のサービス業景況指数(PMI)は前月より鈍化したものの、業況の拡大を示した。

オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した11月の民間部門雇用者数は20万8000人増で市場予想を下回ったが、市場の反応は控えめだった。ただ、統計は世界経済の減速が国内活動に与える影響は限定的なことを示唆した。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、米経済が10月から11月にかけて引き続き拡大し、ガソリン価格の値下がりが消費支出を後押ししたと指摘した。   

欧州中央銀行(ECB)が4日開く理事会で、低迷する域内経済を下支えするために国債買い入れプログラムに踏み切る可能性が高まっている。キンラン氏は「何であれ刺激策を期待しており、追加的な行動がなかった場合の方が市場への影響の反応は大きい。ECBがより積極的な姿勢を示せば、グローバルな見通しに一段と自信を持てると感じるだろう」とみている。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ2012で下げ1079(比率は1.86対1)、ナスダックは上げ1674で下げ1036(1.62対1)だった。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約61億株だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル).DJI

終値         17912.62(+33.07)

前営業日終値    17879.55(+102.75)

ナスダック総合.IXIC

終値         4774.47(+18.66)

前営業日終値    4755.81(+28.46)

S&P総合500種.SPX

終値         2074.33(+7.78)

前営業日終値    2066.55(+13.11)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JH2K820141203


03. 2014年12月04日 08:33:54 : nJF6kGWndY

>誰もが説明のつかない株価の上昇

相変らず、かなり笑える


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