06. 2014年12月01日 21:46:52
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ドル118円前半、ムーディーズの日本国債格下げで乱高下 2014年 12月 1日 18:17 JST [東京 1日 ロイター] - 1日夕方の外為市場で、ドル/円は118.33円付近。ムーディーズが日本の政府債務格付をAa3からA1に格下げしたことを受け、一時119.15円まで上昇した後、118.18円まで急落し、数分間で約1円の値幅が出る乱高下の様相となった。「株の先物が下げたのでいったんドル円にも売りが入り、方向感が出なくなっている」(国内金融機関)との声が出ていた。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JF1P120141201 14年度税収は51兆円台半ば、月内に経済対策取りまとめ=政府筋 2014年 12月 1日 19:37 JST [東京 1日 ロイター] - 2014年度の税収は、当初予算額50.0兆円から1兆円超上振れし、51兆円台半ばとなる見通しになった。消費税率引き上げに伴う消費税収の増加や、企業業績好転による法人税収増が要因で、月内にまとめる経済対策の財源に活用する。 政府筋が1日、明らかにした。 政府は、足元の景気回復の弱さに配慮し、月内に経済対策をとりまとめる予定。円安によるエネルギー価格上昇への対応や、消費税率引き上げに伴う消費の落ち込みに対応する。規模は2兆円から3兆円程度で調整している。 財源には、13年度の決算剰余金や国債費の不用額のほか、税収の上振れを活用し、新規国債発行はしない。 きょう1日に発表された10月の税収実績は、累計で前年比10.4%増の18兆1359億円となった。進ちょく率が36.3%と前年を上回り、財務省では「当初予算額50兆円に向けたパスにはしっかり乗っている」と述べていた。 (吉川裕子) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JF1VH20141201 アベノミクスに原油安の「神風」、円安デメリットを軽減へ 2014年 12月 1日 17:03 JST [東京 1日 ロイター] - アベノミクスに原油安という「神風」が吹いた。日本にとって原油安は減税と同じ効果を持つとされ、円安(ドル高)要因というだけでなく、輸入価格の上昇という円安のデメリットを軽減してくれる。物価が上がりにくくはなるが、半面で追加緩和期待も強まりやすい。ただ、原油安の背景は世界的な需要不足であり、過熱気味の円安・株高には警戒感も出ている。
<円安と原油安、トータルでプラス> アベノミクスの最大の副作用と言えば、輸入物価の上昇だろう。80円割れの水準から119円に進行した円安は、輸出企業にはプラスだったが、食料品など輸入品に原料の大部分を頼っている製品の多くは値上げされ、8%への消費増税も加わって、家計を直撃した。 足元で進む原油安は、この円安デメリットを軽減してくれる効果がある。資源エネルギー庁のデータによると、27日時点のガソリン店頭価格(レギュラー、全国平均)は158.3円。7月14日に169.9円の今年ピークを付けて以来、19週連続で低下している。 原油安が、乳製品など他の輸入品に直接的に影響するわけではないが、輸入製品の工場にとっても、エネルギーコストの低下は価格を抑える要因として大きなプラス。 家計でもガソリンや灯油の価格下落で浮いたお金を他に回すことができる。「原油安は減税と同様の効果を持つ」(アムンディ・ジャパン投資情報部長の濱崎優氏)と言われるゆえんだ。 日本総研・調査部副主任研究員の藤山光雄氏の試算によると、原油価格が10ドル/バレル下落すると、原油・LNG輸入額が年間ベースで約2兆円減少する相関性がある。一方、円安が対ドルで10円進むと、原油・LNG輸入額が2.2兆円増加するという。2013年平均の110ドル、100円と比べて、足元で原油が40ドル、円安が18円強進んでおり、このままの状態が続けば、8兆円と4兆円の差し引きで4兆円分の原油・LNG輸入額が減少する計算となる。 足元の原油安は円安(ドル高)要因となっており、日本経済に与えるトータルでの影響度は読みにくいが「現時点では原油・LNG輸入額に与える影響は、円安よりも価格下落のプラス効果の方が大きい」(藤山氏)という。貿易収支の改善は国内総生産(GDP)の押し上げ要因であり、4兆円の改善はGDPを0.8%程度引き上げる。 <日本株にはメリット多く> 原油安・円安の組み合わせは、日本株にとって追い風だ。円安のデメリットを原油安が相殺してくれるだけでなく、円安への耐性値が上がることで追加緩和期待も強まるためだ。さらに衆院選において自民党の追い風となるとの指摘も出てきた。 「野党は、衆院選挙で輸入物価上昇というアベノミクスのデメリットを攻撃材料しにくくなる。一方、安倍晋三首相にとっては、日銀の追加緩和期待が加わり、株価が上昇すれば絶好のアピールポイントになる」と東海東京調査センターのシニアストラテジスト、柴田秀樹氏は指摘する。 株式市場では「衆院選での自民党の大勝は、長期政権による政策期待を高めるとして株高要因になる」(外資系証券)との見方が多い。円安と原油安のダブルメリットをはやし、1日の東京市場で、日経平均.N225は年初来高値を更新し、約7年4カ月ぶりとなる1万7600円台を付けた。 <原油安の背景は需要低迷> ただ、原油安の背景には、世界的な需要低迷がある。中国など新興国で期待ほど需要が伸びず、供給過多に陥ったことが価格下落の大きな要因だ。OPECは増産したわけでなく、減産を「見送った」だけだ。それにもかかわらず価格が急落するのは、投機的な動きを助長しやすい緩んだ需給状況がベースにある。 原油安には景気押し上げ効果があるため、いずれ原油需要も回復するとみられるが、需要が回復すれば原油価格の下落も止まる。いいことばかりが続くわけではない。 一方、ロシア国債の保証コストが2011年10月以来約3年ぶりの高水準となるなど、原油安は資源国にとってはデメリットもある。 日本株には過熱感も出てきた。1万7600円はPER15倍とすれば今期10%増益が必要になる水準だ。日経平均は高値を更新したが、1日の東証1部売買代金は2兆1972億円と盛り上がりを欠いた。「海外勢がやや買い越しだが、国内勢はリバランス中心」(大手証券トレーダー)という。 原油安はアベノミクスに追い風だが、長期的な日本の潜在成長力を高めてくれるわけではない。外部環境に過度に依存した相場形成が続けば、「結局、何も変わらなかった」との失望も大きくなる。 (伊賀大記 編集:田巻一彦) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JF1JK20141201 インタビュー:原油は「新均衡」探る局面、日本にメリット=小山堅氏 2014年 12月 1日 16:22 JST [東京 1日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)が11月27日の総会で減産に踏み込まなかったことを受け、原油国際指標の北海ブレント先物LCOC1は1バレル当たり70ドルを割り込み、6月以降、40%の大幅安となった。日本エネルギー経済研究所の小山堅・常務理事はロイターのインタビューで、現在の原油相場について「新しい均衡価格を模索する観点でいまの市場は動いている」と指摘した。 また、原油安が日本経済に与える影響について小山氏は「原油連動で価格が決まるLNG(液化天然ガス)も下げることを考えると、(原発の)再稼働がどれくらいかよくわからない状況の中で、燃料費削減に直接効くのでプラスだ」と述べた。 小山氏は、世界のエネルギー市場分析で日本の第一人者として知られる。インタビューの主なやり取りは次の通り。 ──OPECが減産見送りを決めたが予想通りか。決定の背景は。 「今回の決定は想定内だった。『マーケットは自然体でバランスする』とのサウジアラビア側のメッセージが、減産に消極的な姿勢を象徴していると思っていた。自然にバランスの意味は、OPECが減産しなくても、現在の水準で市場が推移すれば早晩、(シェールオイルなど)高コストの非OPEC原油の生産が伸びが止まって、場合によっては減少に向かっていくことだ」 「ただ、自然にバランスするには、数日間や1週間ではなくて、1年間とか一定の期間がかかる。その間はサウジでも単年では財政収支が均衡しない可能性があるが、過去から蓄えてきた経済基盤があるから耐久力がある。サウジが動かない以上、結果的に減産合意は見送られて、日量3000万バレルの(現行)生産目標維持となった」 ──サウジが自然体を維持することで、非OPECの生産量が下がるという対象はシェールオイルか。 「シェールオイルは念頭にあると思う。6月以降の原油価格下落の最大の原因は、需給緩和。IEA(国際エネルギー機関)の報告によれば、2014年石油需要の伸びは前年比同68万バレル。対して非OPEC生産の伸びが同180万バレル強で、そのうち米国の伸びが同140万バレル強。需要が弱く供給が大きく伸びている中で、価格が弱含むのは当然だ」 「米国シェールの生産拡大の理由は、3年半以上にわたって100ドル超える原油価格が続いたこと。技術進歩で生産コスト低下はあると思うが、シェールの生産コストは世界的にもかなり高い。いろいろな見方があるが、(シェールの生産コストは)1バレル当たり40ドル台から80ドル台の幅で存在していると言われている」 ──米国産WTIやブレントがOPECの減産見送りで大きく値を下げているが、現在の水準(11月28日のインタビュー時点で70ドル前後)が続いた場合、シェールの生産の伸びが鈍化するか。 「70ドルや70ドル以下の水準が半年、1年と続けば鈍化すると思う。IEAの見通しは2015年も前年比100万バレル増えることになっているが、年間100万バレルの増加は、2012年から4年連続となり、特に2014年は140万バレル増の規模だが、(原油下落によって)明らかに傾向は変化し、数字の予想は難しいが、100万バレル規模の生産増加の実現は難しくなると思う」 ──原油価格は長期的にみると、大きな幅で上昇と下落を繰り返している。直近の上昇局面は2004年から始まったと認識しているが、今回の下落局面が原油という戦略物資にどのような影響を与えるか。 「消費国にとっては紛れもなくプラスで、とりわけ日本にとっては大きなプラスだ。原油価格の下落は、原油連動で価格が決まるLNG(の輸入価格)も下げるので、福島原発事故後の日本のエネルギーの現実を考えたら、(原発の)再稼働がどれくらいかよく分からない状況の中で、燃料費削減に直接効く。円安で相殺されている面もあるが、その部分は(効果が)大きい」 「今回の原油下落を大きな視点でみると、過去3年半、100ドル超という価格がもたらした一種のサイクルとしての効果だったと思う。高価格が高コストの石油生産の増加を促した。地政学リスクなど様々な要因の反映で、110ドルなどの水準を続けてきたた。短・中期的は観点では、高い原油価格は持続可能ではなかった」 「ただ、90年代にあった10ドル、20ドル台の水準に戻るかというと多分それはない。全体としての資機材など様々なコストが上昇している。新しい均衡価格を模索するという観点で、今の市場は動いている」 (インタビュアー:浜田健太郎) (浜田健太郎 編集:田巻一彦) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JF1H020141201
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