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「さらに下の貧困」に落ちる方向に突き進んでいる日本社会
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2014年11月29日 Darkness - ダークネス
2014年11月28日、総務省は10月の家計調査で、1世帯あたりの消費支出が前年同月比で4.0%も減っていることを発表した。そして、サラリーマン世帯の実収入もまた2.1%も減ってしまっている。
収入が減り、個人消費も減っている。
個人消費は7ヶ月連続、低迷を続けているのだが、では7ヶ月前にいったい何があったのか。もちろん、消費税が8%に上がったのだ。
財務省は気が狂ったように消費増税に邁進している。財務省は、もはや私たち国民の明確な「敵」となっている。財務省が政治家を取り込んで税金を上げさせている。消費増税の司令塔は財務省だ。財務省が私たちから金を毟り取っている。
日本政府の累積債務は膨れあがる一方だが、財務省はその膨張を止めることができていない。財務省は能力もなく、責任も取らない。自分たちは支出を止めず、国民から今まで以上に毟り取ろうとしている。
このまま消費増税が続き、8%から立て続けに10%になったら、日本経済は成長どころの話ではない。
■2000年から明確な格差社会に突入している日本
日本は2000年に入ってから明確な格差社会に突入している。最初にその犠牲になったのは若年層だったが、当時は若年層の苦境は「努力しない個人の責任」にされてしまっていた。
世界では猛烈なグローバル化が進んでいき、それは日本企業にも大きな影響を与えるようになった。
企業は激烈な競争を迫られるようになって、終身雇用も年功序列も2000年を境にして急激に日本企業から消えていった。それが若年層を直撃した。企業は若者を正社員で雇わなくなったのだ。
中高年はそうした社会の変化がまだ読み取れず、だから若年層の苦境は「本人の努力が足りない」という話にされてしまったのである。
しかし、そうではないというのを中高年が思い知るのは、リーマン・ショック以降だ。
世界経済が一気に不景気になってしまった後、不幸なことに日本では民主党という史上最悪の政党が政権の座に就き、政府機能は麻痺、日本は未曾有の円高となっていった。
日本企業は競争力を失い、縮小し、赤字に転がり落ち、そしていよいよ終身雇用だったはずの日本企業が、なりふり構わないリストラをするようになっていった。
人件費は企業にとって重いコストなのだ。だから、追い詰められた企業は最後の最後に人件費を削減するしかない。だから、日本企業はリストラの嵐となっていった。
そして、そうなってからやっと中高年は2000年に若年層が追い込まれて苦境に落ちていたことを思い出し、あれは自己責任ではなく、社会が変わった結果起きていた現象であるのを理解したのである。
■状況が今よりもさらに悪くなる理由
グローバル化が世界を覆い尽くす流れはまだ止まっていない。止まるどころか、さらに加速しており、今後はさらに日本はグローバル化の波に洗われていく。
「今でも悪いのに、もっと悪くなるのか?」
もちろん、状況は今よりも悪くなるのは確実だ。アメリカはさらなる市場開放を目指して、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を強く日本に迫っている。
TPPは日本の独自規制を撤廃して、アメリカの多国籍企業がどんどん日本に進出できるようにするものだ。関税を撤廃して、日本企業がどうなっても政府は口出ししないという究極のグローバル化がTPPである。
工業製品、農産物、繊維・衣料品、金融、電子取引、電気通信、公共事業、物品、労働規制、環境規制……。かなり多岐に渡って日本はグローバル化の波に飲まれていく。
企業の競争はさらに激烈化していき、企業はますますコストの大部分を占める人件費の削減に迫られることになる。
アメリカではこういったグローバル化の波に洗われて、多くの中間層が脱落し、1%の金持ちと99%の貧困層という社会が出現したが、日本もこれから間違いなくそうなっていく。
アメリカで起きた現象は日本にもやって来る。グローバル化による貧困化は、むしろこれからが本番になっていくのである。
だから、私たちはこの迫り来る極度のグローバル化・競争社会・極限の格差社会の中で、どのように生きていくのかが、これからの課題となる。
これからの日本人は、まさに「貧困化との戦い」となっていくのである。
■「会社も頼れない。国も頼れない」時代になった
国が成長しているときは、努力しなくてもそれなりに金も貯まって生きていけた。
しかし、国の成長が止まり、人口も減って内需も消えようとしている時代になると、努力しても努力が報われないような過酷な時代となる。
これからやってくる極端な競争社会は、私たちの大部分を貧困に突き落としていく。
それだけでない。日本政府そのものが消費税を引き上げ、福祉を切り捨てることによって、その困窮を加速させていく。
時代がどんなに変わっても、私たちは生き残らなければならないが、今までのように会社が面倒を見てくれるわけではなく、国に頼れる時代でもなくなったというのが切実だ。
会社も頼れない。国も頼れない。
そうなれば、もはや頼るのは自分自身しかない。私たちはこれからは「個人」で経済的なサバイバルに備えなければ、生きていけない時代に突入してしまっているのである。
将来の話ではない。これは、現在の話をしている。
だとすると、今この瞬間に「経済サバイバルしないと、これから生きていけない」と自覚できているかどうかで、助かるかどうかが変わってくることになる。
日本人の多くは、2000年に若年層が追い込まれたとき、社会が変質していたことに気付かなかった。やがてリストラ社会になって、やっと時代が変わったことに気が付いた。
しかし、これからが本当の貧困化社会が始まるということを、まだ自覚できていない人が多い。何となく、今のまま暮らせるように考えているが、そうではないのだ。
今の生活が維持できない「さらに下の貧困」に落とされる方向に突き進んでいることに、まだ多くの人が自覚できていない。無自覚であることが、一番危険なのだ。
自覚できていれば備えられる。無自覚であれば不意打ちを食らう。言うまでもないが、無自覚であることが一番危険な状態である。
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