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銀座にあるラオックス。訪日外国人客数の増加で国内免税事業が好調
総額2200億円!中国人旅行者の”爆買い” 旅行消費額の半分は「買物代」
http://toyokeizai.net/articles/-/54031
2014年11月23日 井下 健悟:ニュース編集部 記者 東洋経済
年末を待たずして日本を訪れる外国人旅行者数が2013年の1036万人を上回った。11月19日に日本政府観光局(JNTO)が発表した10月の外国人旅行者数は127万人と単月で過去最高を記録。1月から10月の累計は1100万人で、このペースでいけば年間で1300万人前後まで増える見通しだ。
客数増加の背景には、円安による割安感の浸透や、10月から消費税免税制度が拡充されて食品や飲料、化粧品類などが対象になったことなど複数ある。10月までの累計1100万人のうち、国・地域別でもっとも多いのが台湾で238万人。次に韓国の224万人と中国の201万人となる。この中で中国の伸び率が前年比80%増と高い(台湾は約26%増、韓国が約7%増)。
■旅行消費額は前年比2倍
さらに、旅行消費額(推計)では中国の存在がより際立つ。10月31日に観光庁が発表した「訪日外国人消費動向」によると、14年7月〜9月の訪日外国人全体の旅行消費額は5505億円で、そのうち3割強を中国が占める(客数ベースで中国は全体の約2割)。中国は前年同期が913億円だったのに対し、今年は1847億円と約2倍に拡大した。
1847億円を費目別にみると、約半分の948億円が「買物代」だ。消費額そのものが大きいこともあるが、この金額はほかの国や地域と比べて突出している。13年の外国人旅行消費額は約1.4兆円で買い物代は3割強であり、中国人旅行者が買い物に費やす割合は格段に高い。
観光庁の調査には買物代のさらに細かな内訳もある。中国の場合、1人あたり購入単価で最も高いのが、「カメラ・ビデオカメラ・時計」の約8.1万円。次に「電気製品」が約5.2万円、「服・かばん・靴」が4.9万円となっている。日本滞在中(14年7月〜9月)に消費税免税手続きをした割合は全体の国と地域で2割弱。一方の中国は4割近くが免税制度を利用した。
中国からの旅行客は家電量販店などで電気製品をまとめ買いし、帰国後に親戚や知人らに配ったりもするという。観光局のアンケート調査をみても、中国人が日本滞在中に購入した商品の中で、『最も満足したもの』として、14%といちばん割合が高いのが電気製品となっている(「服・かばん・靴」は10%、「化粧品・香水」は9.4%)。
銀座や秋葉原、お台場などに総合免税店を構えるラオックスでは、年間70カ国以上の外国人が訪れており、全体の5割強が中国人だという(関連記事「ラオックスはいまや外国人でいっぱい」http://toyokeizai.net/articles/-/50180)。同社の羅怡文社長は10月初め、「今年は中国の人が200万人ほど訪れる」との見通しを示していたが、10月までの累計ですでに201万人。このペースでいけば年間250万人前後まで増えそうだ。
中国人をはじめとする観光客の増加を享受し、ラオックスは2014年12月期の業績見通しを8月と直近11月12日に2度上方修正した。国内免税店事業が好調で、前期から売上高は100億円以上増え、赤字から脱却して13.5億円の営業黒字を計上する見通しだ。
■観光客需要の奪い合い?
日本百貨店協会の統計によれば、免税制度改正と中国の国慶節休暇が重なったことから、10月の訪日外国人向けの売上高、客数とも前年同月比で2倍以上に拡大。売上高86億円は単月ベースで過去最高となった。ほかにも、シューズやドラッグストアなど、旅行客の購買力はさまざまなところに及んでいる(関連記事「高額商品だけじゃない中国人の”爆発消費”」http://toyokeizai.net/articles/-/44367)。
日本政府観光局では中国からの訪日について、「10月1日から開始された新たな免税制度について、一般消費者や旅行会社への情報発信を行っており、訪日意欲、購買意欲の拡大に繫がることが期待される」としている。1月から9月までの累計で中国の旅行消費額は4160億円と前年同期の約2倍。このうち約2200億円が買物代だ。
一方、全体の旅行消費額の累計は1.46兆円と、3カ月を残して13年の1.41兆円をすでに超えている。ここに中国人の”爆発消費”が大きく貢献しているわけだ。訪日外国人の中でも突出した中国の購買意欲はもとより、客数増加で右肩上がりの旅行客の消費をどう取り込むのか。小売り各社の観光客争奪戦がいっそう熱を帯びそうだ。
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