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米国産バラ肉は、日本で牛丼用とし定着している
牛丼ピンチ!止まらない米国産バラ肉の急騰 値上げしたばかりだが、粗利は変わらず
http://toyokeizai.net/articles/-/53468
2014年11月22日 又吉 龍吾:東洋経済 編集局記者
手軽に食べることができる日本の国民食、牛丼。値上げが進むこのどんぶり一杯の価格がこの先、さらに上がってしまうかもしれない。
牛丼などに使われる米国産の牛バラ肉(ショートプレート)の価格が2014年9月に1キログラム1000円を超えた。2003年12月に発生した米国でのBSE(牛海綿状脳症)によって急騰した数カ月を除けば、過去最高の水準だ。
7月に「プレミアム牛めし」を発売した松屋フーズ。冷凍肉から冷蔵肉に切り替え肉質向上を図り、並盛りの価格は380円と従来品から90円も値上げした。高収益が期待されると思いきや、「牛肉価格の上昇で従来品と粗利は変わっていない」と緑川源治社長は実情を明かす。
■干ばつと円安が打撃
昨年末に発売した鍋メニューがヒットした吉野家は、10月下旬に同商品の販売を再開したが、前回販売時から40円の値上げに踏み切った。「肉の仕入れ値が2倍になったが、商品のクオリティを落とすことはできなかった」(河村泰貴社長)。
2013年2月には米国産牛肉の輸入規制が緩和され、米国から輸入される牛の月齢が20カ月以下から30カ月以下になった。一時的に供給量は増え、価格も下落した。
だが、2013年9月を境に牛肉価格は再び上昇し、過去1年間で米国産バラ肉の仕入れ値は2倍にまでハネ上がった。
価格上昇の要因は複数ある。一つは円安・ドル高の進行。もう一つは米国で2011〜12年に発生した干ばつの影響だ。餌不足となり干し草や穀物の価格が高騰した。
大半の農家は餌代の上昇に耐えられず、肥育牛だけでなく、繁殖用の雌牛も売る動きが加速した。
豚が一度に10頭、年2回出産するのに対し、牛は1年に1頭しか出産できない。繁殖用雌牛の減少で、飼育頭数の回復には2〜3年の時間を要する。
実際、2014年1月時点での米国の牛飼養頭数は8773万頭と過去最低の水準に落ち込んだ。
供給が減る一方で、世界の牛肉需要は増加傾向にある。特に中国などアジア諸国からの引き合いは強い。
■供給は減り、需要は増える一方
BSE問題が発生して以降、米国産牛肉の輸入を禁止している中国だが、「実際には香港、ベトナムなどを経由し米国産牛肉が現地で流通している」(大手商社幹部)。
新興国の牛肉需要が高まるにつれ、「地産地消が進めば将来的に価格も落ち着くのでは」(牛丼チェーン役員)と期待する声も聞こえてくる。
しかし、丸紅の野村和伸・畜産部長は「新興国での牛の飼育は簡単には進まない」と指摘する。牛は1頭当たりの飼育期間が長く、餌代などの費用を長期で負担しなくてはならないからだ。
「供給は減り、需要は増える。15年にかけ牛肉価格が下がる要素は、円高に振れる以外に何もない」(野村部長)
牛丼各社への値上げ圧力は高まるが、低価格に慣れた消費者が値上げを受け入れるのは決して容易ではない。
(「週刊東洋経済」2014年11月22日号<17日発売>掲載の「価格を読む」を転載)
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