★阿修羅♪ > 経世済民91 > 743.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
量的緩和の弊害 円安の弊害 前半 後半 (闇株新聞)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/743.html
投稿者 五月晴郎 日時 2014 年 11 月 21 日 19:53:09: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1284.html

 2014年11月20日

 安倍首相の解散発言から一夜明けた本日(11月19日)、日銀は金融政策決定会合で前回(10月31日)決定された追加緩和を維持すると決定しました。

 前回では反対票を投じた金融界・産業界出身の4名の審議委員のうち、野村證券出身の木内委員だけは「追加緩和前の金融緩和が適当」として引き続き反対したものの、他の3名はあっさりと賛成に転じてしまい、結局は8:1の可決となりました。

 黒田総裁は会合後の記者会見で「政府に持続可能な財政構造への取り組みを期待する」とだけ述べ、一応は「大人の対応」を示しました。

 消費増税の実施が2017年4月まで延期されるので、今月(11月)から数えると2年半先となります。常識的には消費増税が実施される前に量的緩和を縮小・終了させることは考えにくく、また日銀はこれから年間80兆円もの「長期国債」残高を増加させるので、ここから2年半で200兆円もの「長期国債」が増えてしまうことになります。

 日銀のいう「長期国債」とは発行時に割引短期国債ではない利付国債のことで、償還までの残存年数が短くなった国債も含まれます。もちろん日銀はその間に償還される「長期国債」も再投資して、さらに200兆円もの残高を積み上げるわけです。

 ちなみに10月末の日銀の「長期国債」残高は187兆円なので(これ以外に割引短期国債が53兆円あります)、これが2017年4月には387兆円になり、割引短期国債の保有残高を加えると日銀は450兆円近い国債を保有することになるはずです。

 その時点の日銀券発行残高(10月末は87兆円)は予測不能ですが仮に100兆円とすると、日銀にとって外部負債である当座預金残高(10月末は167兆円)は350兆円くらいになるはずです。

 まさに「化け物のような巨大なヘッジファンド」となります。

 一般的には国債利回りが急上昇すると日銀に巨額の評価損が発生すると心配されていますが、これだけ日本の潜在成長率が下がっているなかで長期金利(長期国債利回り)だけが上昇することはありません。

 また「長期国債」の年間純増額は32兆円ほどで、2年半では80兆円ほど増加するだけです。そこへ2年半で200兆円もの「長期国債」を買い入れれば、需給関係からも国債利回りは上昇しません。

 つまり問題は利回りが上昇して日銀に巨額の含み損が出てしまうことではなく、全く逆に国債利回りが上昇しない(国債利回りが低いままである)ことなのです。

 10月31日の追加緩和では、日銀が買い入れる「長期国債」の平均残存年数を従来の7年程度から7〜10年に最大3年延長することにしました。仮に最長の10年だとしても、日銀が保有する国債の平均利回りは0.5%程度ということになります。

 それに日銀は当座預金に0.1%の利息をつけて残高を維持しているため、「化け物のような巨大なヘッジファンド」であるだけではなく「きわめて低収益で財務基盤が危なっかしいヘッジファンド」でもあります。

 実体経済にとっても長期金利の水準が低いということは日本全体の投資収益や事業収益の水準が大変に低いことになり、海外から日本への投資資金の流入が増えるはずがなく、何よりも日本から巨額の資金が海外に流出してしまうことになります。

 日銀当座預金とは銀行の余剰資金を日銀が吸い上げているだけなので、日本から資金がどんどん海外に流出してしまうと、その残高を維持することができなくなります。そうなると日銀は保有国債を売却せざるを得ず、今度こそ国債利回りが急上昇することになります。

 つまり日銀が国債をどんどん買い入れると国債利回りが低下し、それが日本の投資収益や事業収益の水準を引き下げて景気をさらに悪化させ、ひいては資金がどんどん海外に流出してしまい1000兆円もの公的債務を支えられなくなります。このような状態を「財政破綻」といいます。

 要するに「日銀が異次元に国債を買い入れていると財政破綻が近づく」のです。

 実は日銀の国債買入れで長期金利が低下することより、円安の方がもっともっと恐ろしいのですが、ここからは次回(後半)です。

http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1285.html

 2014年11月21日

 本日(11月20日)夕刻に円安が加速し、一時1ドル=118.96円、1ユーロ=149.14円となりました。

 10月30日のNY終値が1ドル=109.21円、1ユーロ=137.74円だったので、やはり翌31日に突然発表された追加量的緩和の影響が大きいようです。量的緩和についてはFRBが10月末に打ち切り、ECBは今も導入していない中で、日銀の積極緩和だけが際立っているからでもあります。

 さて昨日付け「同題記事 前半」では、主に量的緩和の直接的弊害について書きましたが、本日はその結果引き起こされる円安の弊害についてです。

 日銀を含む旧大蔵省の基本的な考え方は、「異次元」量的緩和で円安・株高・長期金利低下を演出すれば経済回復効果があるはずで、消費増税を強行しても問題がないということです。

 また財政状況の改善には「まず増税ありき」で、「経済を回復させて税収が増加するまで待つ」との発想はほとんどありません。

 しかし現在の日本では、何をさておいても「1000兆円の公的債務残高の安定的ファイナンス」を最優先に考えなければなりません。
 
 たかだか年間数兆円の消費増税のために(株高はともかくとしても)円安と長期金利低下を演出して、その結果1000兆円もの公的債務全体の安定的なファイナンスを危うくしているとは全く考えていないようです。

 つまり「現在の」日本は、経済・金融政策の優先順位を完全に間違っていることになります。

 「現在の」とした理由は、ここ1〜2年は潜在成長率の趨勢的な低下、それに合わせてインフレ率と長期金利の低下、さらにその結果としての株高が世界的傾向だからです。

 つまり「現在は」直接的に経済活動を刺激する経済・金融政策ではなく、世界中から投資資金を自国に呼び込み、同時に自国から資金が海外に流出してしまわないような経済・金融政策が必要なはずです。

 そう考えると現在の日本は、「異次元」からさらに追加した量的緩和で日銀が「巨大で脆弱なヘッジファンド」になり、その日銀が発行する「円の劣化」が最近の円安加速の本質的な理由のような気がします。

 そして長期金利(長期国債利回り)の低下は、日本の投資収益・事業収益全体の水準を押し下げ、それがさらなる景気低迷と長期金利低下を招き、完全に負のスパイラルに入っています。

 つまりデフレから脱却するための量的緩和が、実はデフレ・スパイラルを引き起こしているのです。

 その中でも円安が最大の弊害となります。

 値下がりを続ける「円資産」に積極的に投資する外国人投資家は少なくなり、何よりも日本の個人金融資産が海外に流出してしまい、あっという間に1000兆円の公的負債を安定的にファイナンスできなくなってしまいます。

 つまり円安は財政破綻への近道なのです。

 もはや一刻の猶予もなく即刻この円安を止めるだけはでなく、緩やかな円高トレンドに戻す必要があります。幸か不幸か最近の円安加速で、多少円高になってもまだまだ「大変な円安」です。

 具体的には、「2%の物価上昇目標」を下ろし、「行き過ぎた量的緩和」を大幅に減額し、代わりに「毎年2%の円高目標」を掲げます。こうすると0.4%台の10年国債利回りが、米国10年国債利回りよりも高い2.4%台となり、少なくとも国内から海外への急激な資金流出が止まります。

 弊害もたくさんありますが、日本があっという間に財政破たんしてしまうリスクは回避できるはずです。

 そんな無茶な?と考えられると思いますが大真面目です。

           (略)
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年11月21日 20:52:23 : jXbiWWJBCA
まず日銀はデリバティブを使わないのでヘッジファンドではなく、通常のファンドに対応する。

また「1000兆円の公的債務残高の安定的ファイナンス」を増税や歳出削減を通して考えるのは政府の役割であって、日銀の役割はあくまでもインフレ率のコントロールなので、批判の方向が間違っている。

そして投稿者の一番の批判は「長期金利(長期国債利回り)の低下は、日本の投資収益・事業収益全体の水準を押し下げ、それがさらなる景気低迷と長期金利低下を招き」
「デフレから脱却するための量的緩和が、実はデフレ・スパイラルを引き起こす」
という点にあるようだが
これは論理が逆であり、海外景気低迷、円高、規制、賃金上昇、産業競争力の低下などで国内生産が低迷したのが先であり、
その対策として、金融緩和や財政支出のような景気刺激策は、損益分岐点を押し下げ、供給(つまり投資と雇用)を維持しようとしたことを忘れてはならない。

こうした手法を取らない場合は、高い倒産、失業そして社会保障コストがかかるが、民主党政権でさえ、十分、その対策が進められないほど、日本人の意識は欧州とは違っていたというのが現実だろう。


02. 2014年11月21日 23:51:19 : jXbiWWJBCA

ECBがABS買い入れ開始、銀行融資促進へ
2014年 11月 21日 23:21 JST
[フランクフルト 21日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は21日、資産担保証券(ABS)の買い入れを開始したと発表した。

ECBは短文投稿サイトのツイッターへの投稿で、「ABS買い入れプログラム実施の法的措置の公表を受け、ユーロシステムは11月21日、買い入れを開始した」と明らかにした。

ECBは景気支援策の一環として、ABSとカバードボンドの買い入れを発表。カバードボンドの買い入れはすでに開始している。

ECBはABSとカバードボンドの買い入れを少なくとも2年間継続。買い入れ状況については、毎週月曜日のGMT1430(日本時間午後11時半)ごろにウェブサイトで公表する。


 

ECB総裁が追加緩和の可能性に言及、インフレ期待「過度に低い」
2014年 11月 21日 19:48 JST
[フランクフルト 21日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は21日、「過度に低い」インフレを早期に押し上げるため必要な措置を講じる必要があると述べ、ユーロ圏経済を支援する追加緩和措置の可能性に言及した。

総裁は今後数カ月以内にユーロ圏経済が改善する兆しはないと指摘。現在の措置がインフレ押し上げにつながらなかった場合、流動性供給プログラムを強化する方針を示した。

総裁は銀行業界の会議で「われわれは引き続き、責務を果たしていく。物価の安定維持という責務に従ってインフレとインフレ期待を可能な限り早期に押し上げるため必要な措置を講じる」と述べた。

さらに「われわれの政策がこれを達成するのに十分効果的でなかったり、インフレ見通しにさらなるリスクが生じた場合はそれに応じて措置を強化し、資産買い入れの規模やペース、構成を変えることで介入手段を拡大する」と語った。

総裁はまた、ユーロ圏経済の厳しい状況について警告。

短期的なインフレ期待は低過ぎると見なされる水準まで低下していると指摘した。

ドラギ総裁は17日、追加緩和には大規模な国債購入が含まれる可能性があると述べていた。

21日の総裁の発言を受けてイタリアの10年国債利回りIT10YT=TWEBは過去最低水準に低下。ユーロ/ドルは1.24ドルに向けて下落した。欧州株は上昇している。

ABNアムロのエコノミスト、Nick Kounis氏は「こうした強いコメントは、追加金融緩和が近く実施される可能性を示している。問題はどのようなものになるかだ」と指摘した。

*内容を追加しました。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50TB20141121


 

バーゼル委、ABSの資本要件を厳格化する見込み−関係者 

  11月21日(ブルームバーグ):バーゼル銀行監督委員会は、銀行が保有する証券化商品に対して確保しなければならない資本の水準を高める方針だと、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。そのような規制強化は資産担保証券(ABS)への銀行の投資意欲を殺ぐとして、銀行側は反対を表明していた。
関係者が匿名を条件に述べたところによると、バーゼル委は銀行が資産額算出時にABSに適用するリスクモデルについて、2013年12月に示した厳格な案に近い内容を堅持する見込み。
ドイツ銀行やバークレイズは規制厳格化案に対して異議を唱えているが、バーゼル委は聞き入れない考えのようだ。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)の国際仕組みファイナンス責任者のアレクサンダー・バチバロフ氏は17日、「12月のバーゼル委の決定を待っているが、現行の枠組みよりも改悪されたひどい内容ではないかと恐れている」と述べていた。
原題:Basel Seen Toughening ABS Capital Rules Over Banks’ Objections(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ブリュッセル Jim Brunsden jbrunsden@bloomberg.net;ロンドン Ben Moshinsky bmoshinsky@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Patrick Henry phenry8@bloomberg.net Simone Meier
更新日時: 2014/11/21 21:05 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFDWBS6K50Y201.html


ドラギ総裁の1兆ユーロの謎−解くのは金融の錬金術師 

  11月20日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は1兆ユーロ(約148兆円)の問題に直面している。ECBのバランスシートを現在の2兆ユーロから3兆ユーロ規模にどうやって膨張させるのかという問題だ。
ECBは20日、資産担保証券(ABS)を購入するための法的文書を公表したが、バランスシートを膨らませる最も手っ取り早い方法である国債購入には恐らく踏み込めない。そのような措置は欧州連合(EU)協定違反である恐れがある上に、政策委員会内の強力な少数派を怒らせる公算が大きいからだ。
こうした問題を迂回するには、ちょっとした金融の錬金術が有用だ。元ECB調査責任者のルクレツィア・ライクリン氏とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのルイス・ガリカノ氏は、中銀が適切な信号を金融業界に送れば、ユーロ参加国の国債の集合体的な動きに連動する商品の設計が可能だろうとみる。両氏はこうした商品を「セーフマーケット債」と名付けた。
この証券は質の高い国債を裏付けとし、国別の国債加重割合はそれぞれのユーロ参加国の経済規模によって決まる。ECBは同証券を買うことで流動性を高め信用環境を緩めてインフレ率を押し上げることができるが、国債を買ったことにはならない。
この案は「捉えにくいインフレの目標をECBが達成するのに役立つばかりでなく、ユーロ圏の金融安定にも寄与するだろう」とエコノミストらは政策提言ポータルサイト「VoxEU」で指摘している。
また、汎欧州的な債券を導入し、リスクが政府から銀行に直接波及する度合いを減らすことで、ユーロの問題点の幾つかを解決できるとも指摘した。
原題:Answers to Draghi’s $1.3 Trillion Quantitative Easing Conundrum(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Hertling jhertling@bloomberg.net Zoe Schneeweiss
更新日時: 2014/11/21 07:03 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFCFRQ6K50YA01.html


 


 

中国が予想外の利下げ、景気てこ入れへ
2014年 11月 21日 22:29 JST
[北京 21日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は21日、予想外の利下げを発表した。景気減速兆候が強まる中、てこ入れで経済を支援する。

主要政策金利の引き下げは約2年ぶり。借り入れコストを押し下げ、減速する経済を支援する。

1年物貸出金利は40ベーシスポイント(bp)引き下げ、5.6%、1年物預金金利は25bp引き下げ、2.75%とし、22日から実施する。

人民銀は、「資金調達の難しさ、高水準な資金調達コストは引き続き実体経済における問題として際立っている」と指摘。

また、金利の自由化を進めるとして、預金金利の上限を基準金利の1.1倍から1.2倍に引き上げる方針を示した。

IGフランスの首席市場アナリスト、アレクサンドレ・バラデズ氏は、「中国製造業の活動が縮小する寸前であることを示す購買担当者景気指数(PMI)が出たばかりのタイミングだ」と指摘。

「中国の中銀もまた、米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀の道をたどりつつある。中銀が市場を動かしている」と述べた。

最近の経済指標によると、10月の銀行貸し出しは落ち込み、マネーサプライの伸びも鈍化、景気減速の深刻化に対する懸念が高まっていた。これを受け市場では、利下げを含めさらなる景気刺激措置を求める声が広がっていた。

ただエコノミストの間では、財政支出などの措置が優先され、利下げは当面見送りとの見方が多かった。今年一連の小規模対策は打ち出されたものの、中国指導部は、労働市場が底堅い状態を維持するのならば、経済成長率が目標を若干下回ることは容認するとの考えを繰り返し表明している。

習近平国家主席は数週間前のアジア太平洋経済協力会議(APEC)・CEOサミットで、中国経済が直面するリスクは「それほどの脅威ではない」と強調し、政府は危機を回避できると確信していると述べていた。

習主席はまた、経済成長率が7%になっても、世界の中では引き続き先頭を走ることになるとした。

不動産市場の冷え込みや不安定な輸出需要、国内投資の伸び鈍化を背景に、今年の経済成長率は7.4%と、24年ぶりの低水準になると見込まれている。

アナリストらは、景気鈍化で銀行のリスク志向が低下しているため、利下げによる実体経済の押し上げ効果については懐疑的な見方を示している。アナリストの一部は、来年まで数回の利下げが必要になるかもしれないと指摘した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50ZO20141121

中国人民銀行:政策金利引き下げ、2012年以来−成長てこ入れ 

  11月21日(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)は2012年7月以来の利下げに踏み切った。中国の指導者らは景気てこ入れ策を強化している。
中銀が21日ウェブサイトで発表したところによると、1年物預金金利は0.25ポイントの引き下げで2.75%となる。1年物貸出基準金利は0.4ポイント引き下げ5.6%。新金利は22日から適用される。
人民銀はこれまでのところ、対象を絞った金融緩和と市場への流動性注入によって、成長支援を図ってきた。今年通年の成長率 は1990年以来の低水準となる見通し。
UBSの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏(香港在勤)は利下げについて「全面的に正しい決定だ」とし、「成長とインフレの鈍化に伴い実質金利はかなり上がっている。これは企業のキャッシュフローとバランスシートを傷め、不良債権を増やす恐れがある」と解説した。
中銀はこれまでに、流動性供給や特定の銀行に対する預金準備率引き下げを実施してきた。新規株式公開(IPO)に絡む資金逼迫、短期金利上昇を受けて21日も銀行システムに資金を供給したと関係者が述べている。中銀は今月6日に、新しい政策手段である中期貸出制度(MLF)を通じ9、10両月に合わせて7695億元(約14兆8200億円)を供給したことを確認していた。
人民銀は2013年7月に大半の金利を自由化したものの、銀行側にとって政策金利は住宅ローンを含めた融資金利の指針となっている。
原題:China’s PBOC Cuts Interest Rates for First Time Since 2012(1)(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:北京 Xin Zhou xzhou68@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Malcolm Scott mscott23@bloomberg.net Allen Wan, Nicholas Wadhams
更新日時: 2014/11/21 21:17 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFDYUO6K50YE01.html

中国利下げ:識者はこうみる
2014年 11月 21日 21:47 JST
[21日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は21日、予想外の利下げを発表した。主要政策金利の引き下げは約2年ぶり。借り入れコストを押し下げ、減速する経済を支援する。

市場関係者のコメントは以下の通り。

<ソシエテ・ジェネラル(ロンドン)の為替ストラテジスト、アルビン・タン氏>

中国の景気刺激は商品輸入拡大につながるとの見方から、豪ドルとニュージーランドドルが反射的に上昇している。

米FRB以外の主要中銀が緩和政策を進める中、ドルにとっても、世界的なリスクの面でもポジティブ材料だ。

<IGの首席市場アナリスト、アレクサンダー・バラデス氏>

中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が活動縮小を示す危険水域に近づいており、適切なタイミングだった。

中国人民銀行は米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀などと同じ道をたどっている。中銀が市場を動かしている。

<ADMインベスター・サービシズ・インターナショナルのストラテジスト、マーク・オストワルト氏>

利下げのタイミングからすると、人民元の対円での急上昇が、中国経済が苦境に陥っているという現状と同じぐらい大きな理由だとみられる。また、中国の消費者物価と生産者物価が抑制されているという状況もある。

韓国や東南アジアの国々による行動も見込まれ、インド準備銀行(中銀)の利下げも可能性が高い。

1997─1998年にも同様の状況があったが、大きな違いといえば、当時はアジアや新興国の中銀の外貨準備は非常に限られていた。当時は世界の外貨準備の総額が2兆ドル未満だったが、現在は13兆ドルを上回っており、その大部分がアジアにある。

ただ、このような通貨戦争は何の役にも立たない。

<サクソバンクのトレーダー、アンドレア・トゥエニ氏>

驚きだった。中国人民銀行はこれまで、信用バブルをめぐる懸念から、金利を通じ景気浮揚させることに消極的だった。そのため、今回の動きは、人民銀行が景気見通しへの懸念を深めていることを示している。

また、最近の成長鈍化傾向を断固として転換させようとしている明確なシグナルとなった。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J519D20141121

 

中国金融市場の流動性は潤沢、今後も適宜供給へ=人民銀行
2014年 11月 21日 19:47 JST
[北京 21日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は21日、同国の金融市場には潤沢な流動性があるとした上で、必要に応じて今後も流動性を供給する方針を示した。中国版ツイッターとされる短文投稿サイト、微博(ウェイボー)のへの投稿で明らかにした。

今週、中国の短期金融市場では、一連の新規株式公開(IPO)に備える投資家の資金需要を背景に、人民元金利が上昇した。アナリストは、来週予定されている11件のIPOへの応募で、数日間にわたり最大1兆元(1630億ドル)の資金が数日間吸収された状態になるとみている。

ニュースサービスのMNIは21日、匿名の市場関係者3人の話として、人民銀行が一部の大手銀行の資金逼迫に対し短期資金500億元を提供したと報じた。この報道は複数の国内メディアでも伝えられている。

MNIによると、資金提供は短期流動性オペ(SLO)を通じて行われた。SLOは資金不足の銀行を対象に個別に行われる臨時オペ。

報道について人民銀行のコメントは得られていない。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50N720141121

 


 
来週の外為市場はドル調整入りやすい、120円乗せは持ち越しか
2014年 11月 21日 18:17 JST
[東京 21日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円は調整が入りやすく、上値を伸ばしきれない展開となりそうだ。米国でサンクスギビング(感謝祭)の休日が控えるほか、国内要人からの円安けん制発言も警戒される。日米の金融政策の方向性の違いをベースとしたドル高/円安基調は不変ながらも、120円乗せは再来週以降に持ち越すとの見方が出ている。

予想レンジはドル/円が116.50─119.50円、ユーロ/ドルが1.2400─1.2700ドル。

追加緩和を決定した先月31日の日銀金融政策決定会合以降、ドル/円は、ほぼ一本調子で上昇。20日の東京市場で118.98円と7年3カ月ぶりの高値をつけた。

ドル売り/円買い材料が見当たらず、要人からのけん制発言が特段なかったことも上方向を試しやすくさせていたが、麻生太郎財務相が21日の会見で円安進行について「テンポが速すぎる」と不快感を示したことで、過熱感がいったん冷やされた。

市場では、衆院解散に伴う事実上の選挙戦入りで、政府サイドから口先介入が出やすくなったとの声もある。「中小企業や地方経済、家計などに配慮する姿勢を示すため、円安に言及する場面も出てきそうだ」(国内金融機関)とみられている。

他方、米国では27日にサンクスギビングの休日が控えている。外為どっとコム総合研究所の調査部長、神田卓也氏は「例年、感謝祭休暇前にポジションをスクエアにする傾向が見られる」と指摘。米系金融機関が休暇前に調整するリスクに警戒する必要があるとの見方を示す。

調整リスクはあるものの、依然として利上げに向かう米国と、量的・質的緩和の出口が見えない日本という構図は崩れておらず、中長期的にドル高/円安の流れは変わないと見る向きが多い。

来週は「調整をこなしながら下値を固め、底堅い動きになる可能性がある」(外為アナリスト)との声がある一方、「大きくドル・ロングを積み増すような買い仕掛けは難しい。すぐにもう一度120円を試す、という様子はなさそうだ」(国内金融機関)との見方もあり、118円付近を中心としたレンジ相場になる可能性がある。

<経済指標は本邦CPIに注目>

経済指標などのイベントとしては、25日に日銀金融政策決定会合議事要旨(10月31日開催分)、米7─9月期国内総生産(GDP)改定値、米11月CB消費者信頼感指数、26日に米10月個人所得・個人支出、新築住宅販売件数などが予定されている。

また、28日には10月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。ロイターがまとめた市場予測によると、生鮮食品除くコアCPIは前年比プラス2.9%となっている。消費税率引き上げによる押し上げ分2%(日銀試算)を差し引くと、プラス0.9%で、心理的節目の1%を昨年10月以来1年ぶりに割る見通し。

市場では「この前、日銀は追加緩和を決定したばかりだが、よほど悪ければ海外投資家を中心に思惑も出てきそう。その場合、為替の円安シナリオは強化される」(国内金融機関)との見方が出ていた。

(為替マーケットチーム)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50OH20141121


米国以外は、景気が弱く、ディスインフレ傾向なため、緩和的な金融政策が続く


03. 2014年11月22日 06:36:57 : jXbiWWJBCA

欧州中心に世界株高、中国利下げとECB総裁の追加緩和発言受け
2014年 11月 22日 04:44 JST
[ロンドン 21日 ロイター] - 21日の株式市場は世界的に急上昇。中国人民銀行(中央銀行)が約2年ぶりに予想外の利下げに踏み切ったことや、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が追加金融緩和の可能性に再度言及したことを好感している。

南欧諸国の銘柄の上昇が主導し、欧州の主要株価指数FTSEユーロファースト300種指数は2%超上昇。

イタリアFTSE・MIB指数は約2.9%、スペインIBEX指数は約2.8%それぞれ急上昇した。

一方、ユーロ/ドルは約1%下落し、1.2430─1.25ドル付近で推移している。

イタリア国債利回りは低下し、過去最低水準をつけた。

原油も大幅高。北海ブレント原油先物は一時約2%上昇し、1バレル=81.07ドルをつけた。1日としては1カ月ぶりの大幅な伸び、週間ベースでは9月中旬以来の上昇を記録する見通し。

人民銀行は、景気減速兆候が強まる中、1年物貸出金利を40ベーシスポイント(bp)引き下げ、5.6%とした。

ドラギ総裁は、「過度に低い」インフレを早期に押し上げるため必要な措置を講じる必要があると述べ、現在の措置がインフレ押し上げにつながらなかった場合、流動性供給プログラムを強化する方針を示した。

*写真のキャプションを修正して再送します。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J51KS20141121


米銀の現物商品事業、FRBが新規制案を来年第1四半期公表へ
2014年 11月 22日 04:26 JST
[ワシントン 21日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のタルーロ理事は21日、金融持ち株会社の現物商品(コモディティ)事業に関する新たな規制案を来年第1・四半期に公表すると明らかにした。上院小委員会の証言原稿で述べた。

米大手金融機関の現物商品事業をめぐっては、過去2年にわたる上院の調査で、銀行側が価格を操作し、不当に取引上の優位性を得ているのではないかとの疑いが持たれている。

FRBは現物の商品を保有する大手銀行の規制見直しを進めており、今年に入って業界から意見を公募していた。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J526D20141121


緩和的な金融政策は資産格差を拡大する。


04. 2014年11月23日 13:44:14 : lxl0baGw3k
日銀が当座預金に利子をつけなければ良いのではないか。
そもそも民間銀行は貸付先がない?のではなく、怖くて貸付しないのだから日銀の当座預金が無利子なら、泣きながら国債を買い保有するのではないか。これでハッピーでしょう。

貸付しない金融機関に日銀が利子をつけて当座預金させるとは驚き、これはまさか金融機関を向けさせて、日銀官僚、財務省官僚が天下りしようとする魂胆から来ているのか?そうならひどい話だ、もっと生産的なことをできないのか。
大体金融機関はシャカリキになって住宅ローンを実行してます、取りはぐれがないなれば何でもするのが彼らの習性です。危険な融資を実行させ、破たん倒産したら救わないで、さらに銀行役員の責任を厳しく追及するべきなんでしょう。それが健全な金融規制です。銀行は、官僚は特権階級ではないはずだ。嫌なら辞職して欲しい。弱虫金融機関はなくても困らない、そういうところに預金する人は自己責任です。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。) ★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民91掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民91掲示板  
次へ