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消費増税見送り&総選挙実施で、 年末までの為替相場はどう変わるか(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/741.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 21 日 15:55:05: igsppGRN/E9PQ
 

消費増税見送り&総選挙実施で、年末までの為替相場はどう変わるかhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/41173
2014年11月21日(金) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス


年内に総選挙が実施されることが確実になる中、為替相場ではドル・円は118円台にまで上昇し、円安基調が続いている。株式市場も一時、日経平均株価が17,500円台を回復するなど、主要金融市場は総じて堅調な動きが広がっている。

総選挙の目的は消費税率引き上げ延期にある。消費税率の引き上げは、消費の減退、成長率の下押し圧力になる。日本経済は、その下押し圧力に耐えられるか否か。景気の現状を見ると判断が難しいところだ。

そのため、安倍総理は2015年10月の消費税率10%への引き上げを先送りし、有権者に自民党に対する信を問おうとしている。なぜ総選挙の観測を受けて円が売られるのか。それは、政府が増税よりもデフレ脱却を最優先で進める、という期待を反映しているといえる。

■突然の衆院選挙でなぜ円安になるのか

デフレの経済状況下では、物価上昇率がマイナスなため名目金利よりも実質金利が高くなる。実質ベ―スの金利が高いことは、わが国の企業経営、個人消費にとって大きな負担になる。それは経済全体にとって好ましいことではない。

2011年まで、為替市場で円が買い進められたのも、経常収支の黒字に加え、円の実質金利が高い為、投資家にとって円の保有動機が高かったことも一因だ。ということは、わが国経済がデフレから脱却すると、円が売られやすいことになる。

消費税率引き上げが延期され、日銀政策に対する期待が盛り上がると、わが国の期待インフレ率が上昇するとの見方も強まるだろう。インフレになると、基本的に通貨価値は下落することになる。それは、中長期的に円を押し下げる効果を持つはずだ。

■今後の為替動向の予測

衆院選挙の実施によって、わが国政策当局のデフレ退治姿勢はより鮮明化するだろう。その意味では、ドル高・円安圧力は根強いと考えるべきだ。特に、米国経済は確実に改善に向かっており、日米の景況感は一段と格差が広がっている。

それに呼応して金融政策にも大きな差が出来る。わが国はさらなる追加緩和策が期待される一方、米国は来年、金利引き上げを実施することが見込まれる。金利差を考えれば、ドル強含みの展開に大きな変化はないはずだ。

ただ、如何せんドル上昇のスピードが速すぎる。足元のレベルは、既に来年の米国の政策金利引き上げを織り込んでいるとも考えられる。投機筋のドル買い・円売りのポジションもかなり積み上がっている。いずれスピード調整があってもおかしくはない。


 

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コメント
 
01. 2014年11月21日 16:11:42 : nJF6kGWndY

>スピード調整があってもおかしくはない

それは当然だが

基本的な流れはドル高かな


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50DV20141121
コラム:「円安行き過ぎ論争」を無力化する3つの変化=植野大作氏
2014年 11月 21日 15:37 JST
植野大作 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト

[東京 21日] - ドル円相場の上昇を受けて、日本経済が享受するメリットと被るデメリットのいずれが大きいのか、政財界の要人、学会有識者、市場関係者、メディアなどを巻き込んだ論争が活性化している。

「円安国益論」と「円安国患論」の対立は昔から為替市場を徘徊する代表的な神学論争の一つであり、現在と逆の円高局面では「円高国患論」と「円高国益論」の戦いに姿を変えて、我々の目前で展開される。値上がりすると大概の人が幸せになって世の中の雰囲気が明るくなる株価と違い、為替相場は円高、円安のいずれに振れても立場によって利害が錯綜するため、万人が納得する結論を得にくいのが実情だ。

一般に、為替レートが円安に振れた場合、他の条件が一定なら、日本の輸出品の海外市場における価格競争力が改善するほか、輸入価格の上昇によって国内市場で外国製品と競合関係にある国産品の競争力も改善する。同様のことは、国内の農林水畜産業や観光・レジャー産業などにも当てはまるため、日本の「モノ作り」や「食の安全」、あるいは「おもてなしの精神」などを支える現場においては、広く円安による価格競争力改善の恩恵が及ぶことになる。また、日本企業のグローバル展開が加速する中、円安・外貨高によって海外売り上げや海外現地法人の利益の円建て評価が膨らむ多国籍企業においては、円安は業績の上方修正要因になるケースが多い。

一方、円安の進行によって喚起される輸入物価の上昇は、海外から購入する鉱物性燃料、金属鉱石などの各種天然資源、建築資材、飼料、小麦粉などの中間素原材料、あるいは生活必需品や電気代などの値上がりを通じて、日本国内で事業活動を営むあらゆる形態の法人にとって必要経費や生産コストの上昇要因になるほか、一般の消費生活者にとっては、広く生計を圧迫する要因にもなる。積極的な多国籍展開をしていない地元メインの国内企業にとっては、円安によるコストアップのデメリットが、価格競争条件の改善によるメリットよりも重くのしかかっているケースもあるだろう。

為替変動による類似の損益錯綜は、個人や法人が保有する外貨資産や負債の価格変動によっても生じている。マクロ統計でみると日本は対外純資産国であり、貿易収支は赤字でも所得収支はまだ大幅な黒字なので、その点に着目すれば円安による海外純資産の円建て評価の上昇や海外からの利子・配当受け取り額の円換算額の増加効果はかなり大きそうだ。ただ、一般的に為替絡みで大儲けしている人や企業はそのことをあえて吹聴しない傾向があり、かつて「超円高の弊害」を声高に叫んでいたメディアにおいても、現在は「超円安の弊害」を訴えた方がおそらく読者が増えやすいので、円安の負の側面にスポットライトが当たりがちだ。このため、一般には円安による外貨資産の値上がりや所得収支黒字の増加効果に対する認知が進みにくい面がある。

また、一見すると円安のメリットを受けていそうな多国籍企業においても、個別企業のレベルでは、円高に備えたリスクヘッジを進めたことなどが、裏目に出ているような事例もあるようだ。いずれにせよ、大幅な円安が進んでいる現下の局面では、外貨資産を持つ主体と持たざる主体の違いが目立っており、立場によって悲喜こもごもの金融損益の変動がもたらされている。

<相場は「べき論」では変化しない>

では、上記諸々の影響を踏まえた上で、最近の円安進行は、日本経済全体でみた場合、果たして功罪どちらが大きいのだろうか。

はじめに原則論を述べておく。日本が変動相場制を採用している以上、「為替相場は時宜に応じて円安になったり円高になったりして、柔軟に双方向に動く」のが最も自然であり、長期的にみればそれが国全体の利益にかなっているはずである。特定の個人や法人、あるいは業界によって様々な個別事情があるだろうが、円高、円安いずれかのベクトルだけが恒常的に日本全体の国益に合致するということだけは、断じてありえない。非常に月並みな表現を用いるなら、「為替相場は国内外のファンダメンタルズの変化に合致して、安定的かつ柔軟に変動する」のが日本の国益であると言える。

よって、例えばドル円相場なら、その時々の日米の経済情勢、金融・財政政策、国際収支などの変化に応じて、「1ドル=何円程度が適切なのか」は、毎秒ごとに動いている。為替予想を生業にしている立場上、「市場が決定する為替レートの方向や水準が原則として正しく、総じてみれば現状界隈の水準で日本の国益に合致するように動いている」と考えるようにしている。想定外の価格変動が日常茶飯の為替相場と長く付き合う場合、まずは「現状是認」の心構えで接しないと、予測作業に不可欠な心の平衡状態を保つのが難しいからだ。

ただ、上記はあくまで原則論である。為替予測の実務的な側面から述べるなら、為替市場の期待形成に影響力のある政策や投資などの意思決定に関わる組織やその代表者などの相場観に基づく発言は、時としてその後の為替変動に無視できないインパクトを及ぼすこともある。その意味では、最近の円安加速が目立つ局面で、日本政府の要人が、「為替相場の急激な変動は好ましくない」といった主旨の見解を示す機会が増えているのは、微妙に気になるところだ。

だが仮にこの先、日本国内で円安警戒色を帯びた政府要人発言が一段と増えてきた場合でも、恐らくそれだけでは円安のスピード調整を促すまでがせいぜいであり、趨(すう)勢的なトレンドが円高基調へ変わることはないだろう。3つの理由を挙げておく。

第一に、為替のトレンドは、政策の変更を伴わない単純な「べき論」では変化しない。この先も円安が一段と進行した場合、日本経済にとって必ずしも良いことずくめの影響だけではなく、自国通貨安による「負の側面」が目立ってくる可能性もあるが、近年の為替市場ですう勢的なドル高・円安が進んだのは、「それが日本経済にとって望ましい変化だったから」ではない。いまさら言うまでもないが、足元でドル高・円安圧力が強まっている最大の背景は、「デフレ脱却を目標に掲げて強力な金融緩和を継続する日本」と「景気回復を確認しながら金融政策正常化に向かう米国」の違いが鮮明になってきたことにある。

リーマンショック後に進んだ強烈な円高局面では、日本国内の政官財学の一部において「円高国患論」がいくら強まっても、それを理由に円高が収まることはなかった。当時の日本を席巻していた「円高とデフレの共鳴現象」が収束したのは、「国際標準の物価目標2%への引き上げ」「大胆な金融緩和によるデフレ脱却」を公約に掲げる第二次安倍内閣が発足して日本の金融政策に一大転機が訪れたからであり、その後米国において日本よりも早いタイミングで金融政策の正常化が始まったことが、ドル高・円安への局面変化を決定づけた。

政府・日銀がこれ以上の円安を望まないのなら、まずは異次元緩和の卒業計画を示してそれを実行に移す作業が必要になるが、これまでのところ、日銀執行部は安定的なデフレ克服が見通せる状況になったとの見解を示しておらず、異次元緩和からの出口戦略を語るのは時期尚早との立場を崩していない。当面、その可能性は低そうだ。

第二に、米国においてすでに稼動し始めている金融政策正常化の流れは、この先日本国内でどれだけ「円安の功罪」に関する議論が盛り上がっても、それをほとんど考慮せずに淡々と進むことが想定される。

10月29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の打ち切りが決定された結果、今月から米連邦準備制度による月間資産購入額は晴れて0ドルになった。今後、米国景気がよほど見事に腰折れしない限り、2015年中のどこかを「Xデー」として動き始めた「米ゼロ金利解除までのカウントダウン・タイマー」は着実に「残り0日」に向かって進んでいきそうだ。

米国の金融政策は雇用の最大化や物価の安定確保を目的に運営されており、ドル円相場の変動がそれらの国内目標達成の著しい障害になると認知されない限り、FOMCの政策判断に影響することはない。リーマンショック後に採用された量的緩和第1弾から第3弾に至る非常に強力な金融緩和の上塗りによって75円台までの円高が進行して日本が大騒ぎになっていたときでも、それを理由にFOMCが金融緩和の停止を議論した痕跡は全くなかった。この先、日本国内でどんなに「円安国患論」が強まったとしても、「これ以上のドル高・円安が進むと日本がかわいそうだから」という理由でイエレン議長以下のFOMCメンバーがすでに始動した金融政策正常化の流れを停止するとは思い難い。

<相場は弱者が困る方向へ動きがち>

第三に、既往のドル高・円安の進行を需給面から促してきた「実需の円売り・外貨買い超過」は、一部で強まる「円安国患論」には全く影響されることなく、日々マーケットに染み出ている。

「日本企業による生産拠点の海外移転や一部の日本製品の国際競争力低下の結果、為替相場が円安に振れても昔ほど日本からの輸出は伸びず、むしろ輸入価格上昇による悪影響の方が目立ちやすくなっている」というのが、最近よく耳にする「円安国患論」の主旨だが、これだけ円安が進んでも日本の貿易赤字がほとんど減っていないわけだから、そうした議論自体にあまり反論の余地はない。日本が恒常的な貿易収支の赤字(=輸入超過)国に転じた結果、貿易取引に焦点を当てれば、輸出サイドで受ける恩恵よりも、輸入サイドで発生する負担の方が国全体として大きくなっている可能性は高そうだ。

ただ、為替需給の現実に即して言えば、日本が恒常的な貿易赤字国に転落してしまったがゆえに、毎日市場に持ち込まれる「実需のドル買い超過」が定着してしまっている。結果的に、昨今の為替市場では円高局面で相場が膠(こう)着しやすい一方、円安局面では値動きが増幅されやすくなっている。

種々雑多な市場参加者の坩堝(るつぼ)である外国為替市場は、その性質上、「為替売買の自由度が乏しくて弱い立場にある人達」が困る方向にボラティリティーが高まりがちだ。自らの相場観に応じて特定通貨ペアの売買の別を自由に選べるヘッジファンドや外国為替保証金取引ファンなら、売買のスタンスをコロコロ変更できる。また、「いま手を出したら損をするかもしれない」と思えば売買そのものを休止するのも可能だ。だが、本業継続に必要な外貨決済を一定期間内に必ず行わなければならない輸出入企業は、たとえ当該時点のレベルでドル円を売買すれば損をすることが分かっていても回避できない。

よって、日本が貿易黒字国だった時代は円高局面でドルを安売りせざるを得ない輸出企業がドル安・円高を加速させて自分の首を絞めやすかったが、赤字に転じた最近は、輸入企業のドル買いが円安局面でのボラを上げる悪循環を加速しがちになっている。どんな値段でも必ずドルを買わざるを得ない日本の輸入企業は、国内外の仮需筋にとっては「良いお客さん」にされやすいからだ。逆説的な言い方になるが、日本が貿易赤字国になって円安のマイナス面が憂慮されるような状況になっているがゆえに、需給的には円安が加速しやすい構造になっているのが現実だ。

以上の考察を踏まえると、日米金融政策サイクルの違いと日本の国際収支の構造変化によって発生しているドル高・円安のトレンドは、最近日本で盛り上がり始めた「円安国患論」とほぼ関係なく、まだしばらくの間は続くだろう。日銀の「異次元緩和爆弾パート2」炸裂後に進んだ猛烈な円安は、さすがにスピード違反の疑いが濃厚だが、日米の金融政策や為替需給の環境変化を伴わない単純な円安行き過ぎ論の台頭だけでは、ドル高・円安の流れをせき止めるのは難しい。

安倍首相の消費増税先送り判断を受け、今後「悪い円安圧力」の蓄積が水面下で進む可能性を指摘する向きも増えているが、為替相場は人間界を飛び交う善悪論を超越した領域で動いている。「為替の神様」は、個々の市場参加者の想いや利害とは全く無縁の澄んだ世界から、今後も「覚めた啓示」を我々に与えてくれることだろう。

*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J504T20141121


日経平均は続伸、短期筋の先物買いや買い戻しで
2014年 11月 21日 15:23 JST
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸。短期的な過熱感が意識されたほか、3連休前のポジション調整も重なり、朝方から軟調に推移。麻生太郎財務相の円安けん制発言を受けてドル安/円高に振れると日経平均は一時192円安となった。

もっとも、日銀によるETF(上場投資信託)買い入れ期待などが根強く、後場には短期筋の先物買いや買い戻しなどが強まり、プラスに転じた。

前日の米国株式市場でダウDJIやS&P500.SPXが終値で最高値を更新するなど外部環境は良好だったが、テクニカルやバリュエーション面での過熱感が意識され、序盤は利益確定売りが先行。麻生財務相が閣議後の会見で、この1週間の円安の進行について「テンポが速すぎる」との認識を示したと伝わったことを受け、円の上昇とともに主力輸出株の一角が軟化し、指数を押し下げた。

一方、日銀のETF買いへの期待感に加え、米国で感謝祭が行われる11月最終週は株高になりやすいというアノマリー(合理的に説明できない経験則)もあり、下値不安が乏しいなか、底堅い地合いが継続。午後2時前後には、短期筋による先物への仕掛け買いや買い戻しが活発化し、指数はプラス圏に浮上した。

もっとも今後の選挙戦に向けて実需筋は様子見という。衆議院は午後の本会議で解散し、政府は臨時閣議で衆議院選挙の日程を12月2日公示、同14日投開票とすることで正式決定した。松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は「与党勝利が期待されているが、朝日新聞で安倍内閣の支持率と不支持率の逆転が報じられるなど、まだ不透明要素は多い。動いているのは目先の短期筋が主」とみていた。

個別銘柄では、スカイマーク(9204.T)がストップ高。日本経済新聞の電子版で21日、同社が日本航空(9201.T)と提携交渉に入ったと報じられ、材料視された。ディズニーのスマートフォン向けゲームを12月に配信すると発表したマーベラス(7844.T)も高い。米議会公聴会においてエアバッグ問題で厳しい追及を受けたタカタ(7312.T)は、信用取引規制などを受け、買い戻しが膨らんだ。

東証1部騰落数は、値上がり1047銘柄に対し、値下がりが640銘柄、変わらずが147銘柄だった。

日経平均.N225

終値      17357.51 +56.65

寄り付き    17285.72

安値/高値   17108.2─17381.59

TOPIX.TOPX

終値       1400.18 +2.54

寄り付き     1397.78

安値/高値    1384.61─1401.58

東証出来高(万株) 251705

東証売買代金(億円) 24958.84

(杉山容俊)


02. 2014年11月21日 16:36:56 : nJF6kGWndY

エネルギー価格の下げ止まりも、円安要因


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J50B420141121
インタビュー:シェール効果で原油価格100ドル上限に=三菱商
2014年 11月 21日 14:35 JST
[東京 21日 ロイター] - 原油価格が、今年6月の1バレル当たり115ドル(ブレント先物)から5カ月間に80ドル前後の水準へと約3割下落し、相場の変調ぶりが鮮明になった。

国際エネルギー機関(IEA)は今月、原油相場が早期に高水準へ戻ることは見込めず、「新たな時代」に突入したと表明した。果たして原油相場の構造は、大きく変化しつつあるのか。ロイターは、中長期の展望を3人の専門家に意見を聞く。

初回は、三菱商事(8058.T)石油事業本部のロバート・アンソニー・ヌーナン氏にインタビューした。同氏は米国シェールオイルの増産効果を主因に「以前は、100ドルは下限とみられていたが、一気に上限となった」と述べ、局面が変化したとの認識を示した。ただ、過激派組織による石油施設の攻撃など「地政学リスク要因がこれ以上悪くならないというのが前提」だとしている。

インタビューの主なやり取りは次の通り。

──原油相場が6月から3割下落した。原油価格下落の背景は何か。

「米国のシェールオイルの生産量は、2009年に日量40万バレルだったが、今年末で570万バレルの見込み。年平均で対前年比約100万バレルの伸びだが、今年が一番大きく150万バレルくらいは伸びる。現在の予想では、(シェールオイルの生産量は)2025年から30年まで上がり続けて、そのあたりでプラトー(高原状態)になるとみられている」

「(需要要因として)世界経済が思った以上に伸びていない。3.5%以上伸びるという年初予想だったが、今は3%くらいに下方修正されている。IEAは、原油の世界需要が年初で日量160万バレル伸びるとの予想だったが、いまは60万バレルくらい(の伸び)しかみていない」

「地政学的リスク要因で停止していた供給が戻っている。例えば(欧米などの)制裁にもかかわらず、消費国がイランからの購入量を増やしたり、リビアの一部やスーダンで生産が回復し、シェールオイルの増加を相殺するマイナス要因がなくなった。米国シェールオイル、カナダのオイルサンドなど非OPEC(石油輸出国機構)の増産分は約210万バレル。供給と需要の対前年増加分を比較すると、差し引き150万バレル程度、供給過剰になっている」

──(原油相場に影響力を持つ)サウジアラビアが現在の価格を容認しているのか。27日にOPEC総会があるが。

「何らかの形で減産は合意するのではないか。ただ、それほど大きくはないだろう。よく出る数字は50万バレルくらい。サウジがOPECをまとめて大幅な減産に合意することにはならないとみられている。サウジとしては、現在の原油価格なら慌てて(減産を)やる必要はない、様子見という可能性もある」

「シェールオイルはコストが比較的高い。(採算が取れる原油価格は)60ドルから100ドルと幅があるが、平均80ドルの生産コストと言われている。従来の石油開発と違い製造業に近い。だから(増産を)止めるのも早い。原油価格が下がると生産が落ちて、消費が促されるからまた(需給が)均衡する。2020年くらいまでは100ドルが(上昇の)抵抗線になるのでは。以前は100ドルは下限とみられていたが、一気に上限となった」

──100ドルを上回らない原油相場がしばらく続くとみているのか。

「多分。シェールオイル革命が本物だと認識された。米国のバッケン、イーグルフォード、パーミアンという3カ所の大きな生産地域だけでも、生産量が伸び続けると言われている」

「ただ、いろいろな不確定要因があり、(原油価格は)断定できない面もある。過激派組織がイラクやサウジの石油施設を攻撃するような事態が発生したら、100ドルを上回らないという絵が吹き飛んでしまう」

──1986年に原油価格が急落し、「逆オイルショック」と言われた。湾岸戦争など非常時を除いて20ドルを下回る原油価格低迷が長期間続いた。

「(今回は)逆オイルショックにはならないのではないか。(需要増に応じて追加される)限界生産は高コストのシェールオイル。20ドルになったらシェールは、全部ではないが少しずつ(生産が)止まってしまう。ブラジル沖やメキシコ湾の深海、カナダのオイルサンドなど高コスト案件が限界生産を担っている」

「生産コストが一番安いのが中東産油国で、経済原理が働けばそれが限界生産になるが、(OPECによる)カルテルがあるから原油価格を維持する。加えて、地政学的リスク要因が中東の低コスト原油を抑えることになってしまうのではないか」

(インタビュアー:浜田健太郎、月森修、インタビューは18日実施)

(浜田健太郎 編集:田巻一彦)


03. 2014年11月21日 19:46:33 : jXbiWWJBCA

「速過ぎる」円安、120円前後がいったん底か−115円まで調整との声も

  11月21日(ブルームバーグ):日本銀行のサプライズ緩和以降に加速した円安はいったん調整局面を迎え、年内はテクニカル上の節目でもある1ドル=120円前後が円の底になるとの見方が市場で出ている。
日銀が予想外の追加緩和に踏み切った先月末以降、円は対ドルで7%下落。20日には一時2007年8月以来の安値となる118円98銭を付けた。麻生太郎財務相は21日、円の下落テンポが速過ぎると述べた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「ここまで来てしまうと整数節目の119円と5の倍数節目の120円ぐらいしかない」とし、「年内に1回120円を見に行く可能性はある」と指摘。ただ、「定着するかどうかは別問題」だとし、日銀緩和からの円の下げ方を考えれば「5円ぐらいの調整はある」と話した。
円相場の120円台は2007年7月が最後。当時は相対的に金利が低い円を借り入れ、高金利の外貨で運用する円キャリートレードが全盛だった。過去の高値と安値から戻りのめどを判断するフィボナッチ分析によると、1998年8月の円安値147円66銭から2011年10月に付けた戦後最高値75円35銭までの円の上昇幅の61.8%戻しは120円04銭となる。
クレディ・スイスのアナリスト、ジェームズ・リム氏(シンガポール在勤)は、「120円では値固めか調整する可能性がある」とし、調整した場合のターゲットは115円50銭になると指摘。さらに同水準は維持され、その後ドル・円の上昇トレンドが再開するとの見方を示した。
円は売られ過ぎ状態
ブルームバーグ・データによると、相場の勢いを判断するRSI(相対力指数、14日ベース)は10月末以降、70を上回り、円が売られ過ぎの状態にあることを示している。短期と長期の移動平均線の乖離(かいり)から相場の転換点などを探るMACD(移動平均収束拡散法)は足元、1998年以来の高水準にある一方、右肩上がりから横ばいとなりつつあり、ドル・円の上昇トレンドの行き詰まりを示唆している。
クレディ・スイス・グループの元自己勘定部門トレーダーで、現在は自身のヘッジファンドを運用するチャーリー・チャン氏は、円売りポジションの整理を目指している。チャン氏は、「120円を突破するかもしれないが、その水準は長続きはしない」と予想。「誰もが非常に簡単なトレードだと思えば、この先は利益確定の動きが出てくるだろう」と話した。
麻生財務相が円安けん制
麻生財務相は21日の閣議後会見で、この1週間の相場について「円の下がり方のスピードのテンポは速過ぎる」と指摘。円安や円高の急激な変動について「歓迎すべきではない」とする一方、為替は市場が決めるとして「介入してどうのこうのという話ではない」とも話した。
みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、来年に向けては円安を想定しているものの、財務相発言を受けて「直近の過熱した動きについてはいったん調整が入る可能性が出てきた」と指摘。「山高ければで、5円ぐらいの幅でそれなりの調整が入る可能性はある。あと2−3円の120円よりも調整局面に入ったときのドル下落を警戒する必要が短期的には出てきた」とみる。
財務相発言を受け、21日の東京外国為替市場で円は反発。対ドルでは117円台まで値を戻している。
ウエストパック銀行の市場ストラテジスト、イムリー・スパイザー氏(オークランド在勤)は、財務相の発言で多少円高に振れるかもしれないが、「政府が介入で何かしない限り、アクションは言葉よりも強力で、アクションとはQE(量的緩和)だ」と話した。
衆議院が21日午後、解散した。12月2日公示・14日投開票となる衆院選では、安倍晋三首相が進めてきた経済政策「アベノミクス」を継続するかどうかなどが争点となる。
三菱UFJモルガン証の植野氏は、「自民党が大幅に議席を減らすような状況になれば、一時的にはアベノミクスの政権基盤が揺らぐということで円高方向の材料になる可能性はある」と指摘。ただ、そこは「絶好の押し目」になるとし、年内の120円定着は難しいが、「今のような日米金融政策の違いが続き、来年いっぱいあるいは消費増税延期によって16年いっぱいまで日銀が緩和を続けるような状況になれば、いずれ120円が主戦場になってくる」とみる。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 小宮弘子 hkomiya1@bloomberg.net;東京 Kevin Buckland kbuckland1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 青木 勝, 崎浜秀磨
更新日時: 2014/11/21 16:58 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFDLYJ6TTDSF01.html


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