05. 2014年11月18日 15:02:11
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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NF70I06K50YP01.html 【クレジット市場】物価予想が逆戻り、黒田緩和に限界とインベスコ 11月18日(ブルームバーグ):日本銀行が進めてきた異例の金融緩和による物価引き上げ効果に金利市場が見切りをつけている。運用資産が90兆円を超える米インベスコは、黒田東彦総裁に残された追加緩和の余地は乏しいとみている。 メイタン・トラディションのデータによると、将来の物価見通しを映すインフレスワップの2年物金利は17日に1.11%と、日銀による異次元緩和の導入前の昨年2月以来の水準に低下。5、6月には2.52%とデータでさかのぼれる2008年3月以降で最高水準だった。 日銀は昨年4月に2%の物価目標を2年程度で達成するため、マネタリーベース を積み増す「量的・質的金融緩和」を導入した。先月末には追加緩和で、残高増を従来の年60兆−70兆円から約80兆円とした。10月末の実績は259.5兆円と年初来28.6%増加したが、7−9月期の実質国内総生産(GDP)は2四半期連続のマイナス成長に陥った。 インベスコで債券運用の総責任者を務めるグレゴリー・マックリーヴィ氏(52)は11日、都内でのインタビューで、日銀は景気と物価を支えるため「来年にはさらなる追加緩和に踏み切る可能性がある」と予想。ただ「バランスシート拡大にも限界があるのではないか」とも述べ、異次元緩和の第3弾は実効性が従来より弱い「象徴的な追加緩和になるかもしれない」との見方を示した。 同社の運用資産は先月末時点で7903億ドル。円換算すると約92兆円で、世界最大規模の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF )の7割超に相当する。うち、米アトランタを本拠地とする債券部門は9月末に2411億ドル。東京を含む11カ所で運用の専門家を160人抱えている。 流動性のわな 日銀は公開市場操作を通じて金融機関から国債などを買い入れてマネタリーベースを増やしている。国庫短期証券(TB )の流通利回りが需給逼迫(ひっぱく)で9月からマイナス圏で推移する中、先月末の追加緩和では短期国債などは残高維持とする一方、長期国債の残高増は年50兆円から約80兆円に拡大した。 毎月の買い入れは従来の6兆−8兆円から8兆−12兆円に増加。日銀の購入額を年換算すると、政府が今年度に入札を通じて機関投資家に販売する国債の市中発行額155.1兆円に対し、最大で9割超にも及ぶことになる。国債・財融債・TBを合わせた日銀の国債保有額 は6月末に215兆円。発行残高1013兆円の21%を占める最大の保有主体だ。 米ボヤ・インベストメント・マネジメントのシニア・エコノミスト、タンウィール・アクラム氏は「日銀の行動は相当な間、国債利回りを極端な低水準に保ち、短期金利をゼロ近くのままにしてしまうだろう」と指摘。「消費増税によるベース効果が2015年4月に切れるので、インフレ圧力は衰える傾向にある。資産価格を確実に引き上げることに失敗することは流動性のわなに陥る可能性を示唆している」と述べた。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net;東京 石川茉莉子 mishikawa9@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 青木勝,山中英典 更新日時: 2014/11/18 10:43 JST 【コラム】日本に必要なのは行動、総選挙ではない−ペセック 11月18日(ブルームバーグ):タフガイの気質を存分に示している安倍晋三首相のような指導者が、こと日本経済に関してはなぜこれほど臆病に振る舞うのだろうか。 いまさらあえて問い掛けるようなことではないかもしれない。安倍首相は自身の経済政策への支持を得るため解散総選挙に踏み切る構えだ。7−9月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.6%減に沈み、2四半期連続でマイナス成長となった。安倍首相は来秋に予定していた消費税率再引き上げの時期を延期したいと考えている。 不安定な日本経済には成長を損なう追加増税を受け入れるだけの余裕はない。4月の消費税率引き上げ後、4−6月期の実質GDPは前期比年率で7.3%減少した。増税撤回の是非を問題にしているわけではない。安倍首相は年内残りの時期を選挙キャンペーンに費やして官僚や政治家を混乱させるよりも、新たな政策を公表すべきではないのか。それこそが問題だ。 野党の足並みが乱れている上、投票率は低くなると予想されており、安倍総裁率いる自民党は間違いなく圧勝して再び政権を握るだろう。しかし安倍政権の支持率は低下している。1カ月前は52%だったが、現在は44%にとどまっているため、安倍首相が2年前の総選挙より大きな信任を得る可能性は低い。今回の選挙が構造改革の加速にどのように寄与するのか予想するのは難しい。首相が打ち出した改革の大半は、官僚機構や各種審議会の手続きで遅々として進んでいない。 「時間の無駄」 オックスフォード・エコノミクスの資産運用サービスディレクター、ガブリエル・スタイン氏は17日に都内で、「考えてほしい。これまでのアベノミクスに含まれておらず、『新アベノミクス』に含まれる新たな要素とは一体どういうものか。どうも陽動作戦のような気がしてならない。時間の無駄、エネルギーの無駄だ」と指摘した。 日本の政治家は困難な改革に乗り出す前に、何とかしてコンセンサスを得ようとする。欧米で好まれている創造的破壊よりも集団の調和を大事にする。 しかしこの2年間、安倍首相は自身の都合に合わせて、こうした伝統を無視してきた。日本人の多くが原子力発電所の再開を望んでいないことを気に掛ける様子もなく、首相は原発を推進。特定秘密保護法に世論は猛反発したが、動じることはなかった。大規模な抗議活動が起きる中で平和憲法の解釈を変え、自衛隊の海外派遣に道を開いた。 民主党の海江田万里代表は安倍首相の「権威主義的」姿勢について話す際には明らかに偏っている。代表の主張にも1つ正しいものがある。首相がこれまでに成し遂げてきたことのほとんどは、それが良いものであれ悪いものであれ、デフレを終わらせて人々の生活水準を引き上げるという公約を果たしていないということだ。 選挙の意義 なぜある分野では中国指導者のように独裁的に振る舞い、真に重要な問題では日本的な態度を取るのか。与党は衆参両院で過半数を占め、安倍首相は国民の負託を得ている。にもかかわらず、1人の指導者が直接対決するには党内各派閥と既得権益層は強力過ぎると首相は考えている。今回の総選挙で自民党が勝利を収め、党内の影の実力者らを向こう4年間封じることができたなら、選挙を実施する意義もあるだろう。 それでも私は懐疑的だ。コンセンサスが何もしないことの口実になるケースは日本では枚挙にいとまがない。海外の投資家は言うまでもなく、日本の投資家は、安倍首相が決意を表明したことから彼を支持してきた。2年を経て投資家は今、首相が改革プログラムに真剣に取り組むことを望んでいる。貿易障壁を引き下げ、労働市場の規制を緩和し、イノベーションを促進し、お役所仕事をゼロにする。女性の社会進出を助ける拘束力ある措置の法制化といった改革だ。 私は安倍首相に日本的民主主義を踏みにじるよう促しているわけではない。首相はそれを十分にしてきた。しかし今はある程度、力を示すときだ。それが一部のコメ農家や男性上司、官僚、労働組合を怒らせることになるなら、そうさせればいい。有権者が安倍首相を選んだ理由はそこにある。(ウィリアム・ペセック) (ペセック氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストです。コラムの内容は同氏自身の見解です。同氏のツイッターは@williampesek) 原文:What Japan Needs Is Action, Not Another Election: William Pesek(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 松井玲 akmatsui@bloomberg.net;東京 Willie Pesek wpesek@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Nisid Hajari nhajari@bloomberg.net 更新日時: 2014/11/18 13:56 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NF7SRY6K50YZ01.html
消費再増税判断の5回目点検会合、予定通り実施に賛成4人=提出資料 2014年 11月 18日 12:02 JST [東京 18日 ロイター] - 政府は18日、消費税再増税を判断するための5回目の有識者点検会合を開き、有識者9人から「経済・産業」をテーマに意見を聞いた。資料を提出した有識者のうち、4人が予定通り消費税率を10%に引き上げることに賛成し、1人が引き上げに反対を表明した。
予定通りの増税に賛成したのは、武田洋子・三菱総合研究所チーフエコノミスト、吉川洋・東京大学大学院経済学研究科教授。武田氏は「財政の信認が崩壊した場合の経済損失は計り知れない」とし、「増税に伴う景気悪化のコストと見送りで信認を損なった場合のコストを比べると、後者が重い」と主張。吉川氏は景気は短期的な問題であり、消費税や社会保障、財政などの長期的課題とは分けて考えるべきだとし、瞬間風速としての短期的経済動向にかかわらず、予定通り消費税を引き上げるべきだとした。 経済対策を講じた上で賛成、あるいは引き上げ容認としたのは山本明弘・全国中小企業団体中央会副会長と樋口武男・住宅生産団体連合会会長。山本氏は経済対策の確実な実施と十二分な説明責任を果したうえで、予定通りの引き上げに賛成するとした。 樋口氏も、景気を成長軌道に乗せるための万全の対策を講じることなどを条件に、社会保障制度維持の財源確保のための消費税率引き上げはやむを得ない、との考えを示した。 これに対し、本田悦朗・内閣官房参与は「予定通りの増税はデフレ脱却を失敗に終わらせるリスクが高い」とし、2017年4月まで凍結すべきだと主張。予想インフレ率と現実のインフレ率を2%近くに引き上げた上で10カ月程度安定させ、それを確認したうえで、2016年後半にデフレ脱却宣言とともに2017年4月からの増税実施を確認すべきだとした。 政府は消費再増税判断の参考とするため「今後の経済財政動向等についての点検会合」を11月4日に開始。この日の会合で、有識者や専門家45人からの意見聴取を終えた。麻生太郎財務相と甘利明経済再生担当相がこの結果を経済財政諮問会議に報告、安倍晋三首相の消費増税判断の材料とする。 (石田仁志 編集:宮崎大) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0J207820141118 安倍首相:消費増税延期・解散で大詰めの調整−きょう記者会見
11月18日(ブルームバーグ):安倍晋三首相は2015年10月の消費税率10%への増税延期と衆院解散について大詰めの調整をする。解散の場合の衆院選は12月2日公示−14日投開票となる見通し。首相は18日の記者会見で、当面の政治課題について見解を示す。政府は円安やエネルギー価格高騰などに対応した経済対策についても着手する見通し。 消費増税延期は、首相の経済政策のブレーンである本田悦朗内閣官房参与や自民党の山本幸三衆院議員らが主張してきた。両氏は17年4月までの1年半延期を求めており、複数の自民党議員は先週、増税を先送りするならこの案を採用するとの見方を明らかにしている。NHKは18日朝のニュースで、記者会見では消費税増税を1年半延期し、衆院を解散する考えを表明すると報じた。 安倍首相は17日夜、東京都内のホテルで開かれた公明党の結党50年記念感謝の集いであいさつし、デフレから脱却できる「チャンス」を「手放すわけにはいかない」と指摘。消費増税について「冷静に分析し判断したい」と述べた。 内閣府が17日発表した7−9月実質国内総生産(GDP)の速報値は年率換算で1.6%減と2期連続のマイナス成長となった。市場予想は2.2%のプラス成長だった。自民党内からはこれを受けて首相が増税延期を決断するとの声が出た。首相自身も公明党の会合で、GDP速報値について「残念ながらいい数字ではない」と語った。 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは17日、GDP発表後のリポートで、消費増税延期は「決定的だ」と指摘している。 自民党の柴山昌彦財務金融部会長はGDP発表後、ブルームバーグ・ニュースの電話取材に対し、GDP数値には日銀の直近の追加緩和の効果は反映されていないとしながらも、この数字を受けて安倍首相は増税延期を決断すると「確信」していると述べ、少なくとも半年以上の延期が必要と述べた。 1年半延期 山本幸三氏が会長を務める「アベノミクスを成功させる会」は18日の会合で消費増税の1年半延期を求める提言をまとめる。同氏の事務所によると、山本氏は午後に首相と面会し、直接手渡す予定だ。 消費増税法は実際の増税実施に当たって、「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」との規定を盛り込んでいる。増税延期はこの「景気条項」が根拠となるが、実際に先送りするには法改正が必要になる。 民主党 消費税増税は民主党政権時代の2012年、民主、自民、公明の3党が合意。5%だった税率を14年4月から8%、15年10月から10%に段階的に増税する計画だった。 民主党の海江田万里代表は17日の記者会見で、「消費がこれだけ落ち込んでいる状況では来年の10月から消費税を上げる環境にない」と言明。19日に開く党の「次の内閣」でこうした方針を正式決定するという。維新、みんな、生活など他の野党も増税凍結を求めていることから、消費増税延期で「国民の信を問う大義名分はない」と語った。 自民党の選挙対策に詳しい関係者2人は先週、衆院選は「12月2日公示−14日投開票」の方向で調整していることを明らかにしている。 経済対策 早期の衆院解散をにらみ、自民党は14日、政務調査会の会議を開き、選挙で掲げる政権公約と経済対策の取りまとめに着手している。稲田朋美政調会長は同日付の文書で円安やエネルギー価格高騰対策などで具体的な施策を提案するよう各部会長に指示した。 塩谷立政調会長代行は同日、記者団に対し、政府も18日に経済対策の策定作業に着手するとの見通しを明らかにしている。 伊藤元重東大大学院教授ら経済財政諮問会議の民間議員は4日の会合で、今後の経済対策について「子育て・就業支援等のサービス給付や商品券等の発行といった家計に直接働きかけ、即効性を持つ施策を中心に講じるべき」と提案する文書を提出している。 関連ニュースと情報:野田自民税調会長:消費増税延期を容認−「3党合意の枠内」衆院選、12月14日投票で調整へ、消費増税は1年半延期論−安倍政権安倍首相:消費税判断で最終局面、あす午後に記者会見へ 記事についての記者への問い合わせ先:東京 高橋舞子 mtakahashi61@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net; Andrew Davis abdavis@bloomberg.net 広川高史, 上野英治郎 更新日時: 2014/11/18 10:52 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NF7P7A6JIJVL01.html
米シティが債券セールスの5人解雇、大型顧客重視で−関係者 11月17日(ブルームバーグ):米銀シティグループは債券セールス担当者を少なくとも5人解雇した。事情に詳しい関係者が明らかにした。同行は大口顧客を重視する方針を打ち出しており、今回解雇された5人のうち4人は中堅投資会社向けの債券販売に携わっていた。 公の場で発言する権限がないとして関係者が匿名を条件に明らかにしたところによれば、17日付で解雇された1人はマネジングディレクターのマイケル・トフィアス氏。そのほか、高利回り債販売を担当していたディレクターのリー・ペイザー、ディレクターのポール・ジルー、バイスプレジデントのダニエル・ベイリーの3氏も解雇された。関係者1人によると、これら4人はいずれも比較的小規模な資産運用会社向けのセールスを主に行っていた部門で働いていたが、同部門は昨年解散した。 また同部門に所属していなかった機関投資家向けクレジットセールスのディレクター、ナンシー・ウィルソン・ブラザーズ氏は電話インタビューで、自身が解雇されたことを明らかにした。それ以上の詳細は語らなかった。 シティの広報担当ダニエル・ロメロアプシロス氏とペイザー氏、ジルー氏、ベイリー氏はいずれもコメントを控えた。トフィアス氏に電話メッセージでコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。 原題:Citigroup Said to Cut Five Bond Salesmen to Focus on Top Clients(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Dakin Campbell dcampbell27@bloomberg.net;ニューヨーク Zeke Faux zfaux@bloomberg.net;ニューヨーク Lisa Abramowicz labramowicz@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Peter Eichenbaum peichenbaum@bloomberg.net Steven Crabill 更新日時: 2014/11/18 08:59 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NF7H1S6JIJV801.html http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NF7N0U6JIJV901.html 世界の投資家、アベノミクス支持変えず−GDPショックでも
11月18日(ブルームバーグ):いわゆる「アベノミクス相場」の恩恵を受け、日本株投資家はこの2年間で総額1兆ドル (約117兆円)の富を得た。そして投資家の多くは安倍晋三首相が自分たちをさらに裕福にしてくれると期待している。 安倍首相が自身の政治生命を守ろうと動く中、17日に発表された7−9月期の日本の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で1.6%減と、予想外に2四半期連続のマイナス成長を記録。事情に詳しい関係者によれば、首相は消費増税実施の1年半先送りについて国民の信を問うため衆院を解散し、来月総選挙を実施すると表明する見込みだ。 世界の投資家は引き続き安倍首相とアベノミクスを支持している。円安を通じた企業業績と景気の回復を目指したアベノミクスの効果で、東証株価指数(TOPIX)のこの2年間の上昇率は89%と、先進国市場でトップ。17日にはGDP速報値を受けTOPIXが2.5%低下したが、ファンドマネジャーは買いを続ける意向だ。 フェデレーテッド・インベスターズの国際株式責任者、オードリー・カプラン氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「意気消沈する理由は全くない」と発言。「景気回復が若干遅れるだけだ。安倍首相はデフレ脱却に取り組んでおり、トップダウン方式で当局者は正しい事を行っている」と説明した。 日本株買い増し 同氏によれば、フェデレーテッド・インターナショナル・リーダーズ・ファンドは7−9月期に日本株を「大幅に」買い増した。 レッグ・メイソン傘下QSインベスターズのファンドマネジャー、ウェイン・リン氏は「詰まるところ、少なくとも短期的には円安は日本経済を後押しするだろうし、マイナス成長も過去の話だ」とした上で、「先行き不透明な時は常に変動性が高まる。通常にない出来事であり、誰もがその意味を理解しようとしている」と語った。 プルデンシャル・インターナショナル・インベストメンツ・アドバイザーズのチーフ投資ストラテジスト、ジョン・プラビーン氏は電話インタビューで、17日のGDP統計について「若干の後退だが、買いの好機と見るべきだ」と指摘。「日銀の刺激策発表の時は全く予想外で、始値は前日終値を上回って寄り付いた。その時機会を逸した人は今度は買える」と述べた。 ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、マーク・ルッシニ氏は、トレーディングの観点からは安倍首相が持続的な景気拡大を生み出すことができるかどうかは重要ではないかもしれないと発言。これまで日本の首相は「短期間で交代」してきたが、安倍首相と市場寄りの政策が取って代わられる兆候は見られないと述べた。 原題:Abe’s $1 Trillion Gift to Stock Market Shields Recession Gloom(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Joseph Ciolli jciolli@bloomberg.net;ニューヨーク Callie Bost cbost2@bloomberg.net;ニューヨーク Oliver Renick enick2@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jeff Sutherland jsutherlan13@bloomberg.net Chris Nagi, Michael P. Regan 更新日時: 2014/11/18 12:08 JST コラム:GDPショックで日本の財政再建「崖っぷち」 2014年 11月 17日 18:04 JST Andy Mukherjee [シンガポール 17日 ロイターBreakingviews] - 日本の2014年7─9月期国内総生産(GDP)は2期連続のマイナス成長と、予想外の景気後退(リセッション)局面入りとなった。日本の財政の未来には暗雲が立ち込めている。 内閣府が17日発表した7─9月期の実質GDPは前期比マイナス0.4%、 年率換算マイナス1.6%となり、4─6月期に続きマイナス成長を記録した。今回も「犯人」は、4月に実施された消費税の5%から8%への引き上げだ。民間需要の弱さは来年の消費再増税を妨げるだけではない。未来の政治家が財政再建に敢然と立ち向かう見込みも低くなる。膨大な公的債務削減のための消費増税は、もはや急速に色あせる夢のようだ。 エコノミストらは7─9月期GDPについて、マイナス7.3%となった4─6月期からの反動で2.1%のプラスになると見込んでいた。しかし、公共投資の拡大をもってしても、実際はマイナス1.6%となった。 同GDP発表を受け、安倍晋三首相はほぼ間違いなく、来年10月の消費税の10%への引き上げを延期するはずだ。政権の指導力に対する批判に先手を打ち、衆院の解散総選挙にも打って出るだろう。 安倍政権が財政再建に向け、他にどんな手を打つのかは定かではない。歳入増に向けた具体的方策が見えないことは、先進国の中で最も高い対GDP比245%に膨らんだ公的債務を抱える日本にとって厄介な問題になる。 差し当たりは、日銀が国債を大量購入するので、政府は新たな「借用書」をいくらでも発行することができる。しかし、日銀の国債購入が永遠に続くわけではない。それが終了すれば、政府に残された手段は多くない。日本の労働者にかかる税率は、経済協力開発機構(OECD)基準ではすでに高い。一方で安倍政権には、民間投資を刺激するために法人税を減税したい意向がある。高齢化が進む日本社会の膨大な社会保障費を捻出するには、消費税引き上げしか方法はない。 しかしながら、消費税の引き上げが日本経済をリセッションに陥れたのはこれで2回目だ。安倍政権が消費増税をやり残せば、将来の日本の政治家はさらに、財政再建に自らの政治資本を投じることに二の足を踏むだろう。 http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKCN0J10OV20141117
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