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【日本の解き方】注目集まる7〜9月GDP 2%成長で再増税は無理 エコノミストに騙されるな
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20141115/dms1411151000002-n1.htm
2014.11.15 夕刊フジ
2014年7〜9月期の国内総生産(GDP)は、消費増税の判断をするうえでも注目されている。
1次速報は17日に、2次速報は12月8日に出る。1次速報と2次速報の違いは、主に財務省「法人企業統計」が反映されているか否かである。
これまでに出ている指標からみると、1次速報はどのような数字になると考えられるだろうか。ちょっと頭の体操をしてみよう。14年1〜3月期、4〜6月期の実質GDP(年換算)は、それぞれ、535・0兆円、525・3兆円だった。1〜3月期では消費増税前の駆け込み需要、4〜6月期ではその反動減と増税による需要減があった。
もし4月の消費増税がなかったなら、1〜3月期、4〜6月期は、それぞれ前年同期比2%程度の成長となっていたと思われる。実際、13年7〜9月期と10〜12月期はともに2・4%の成長だったのだ。2%成長の場合、1〜3月期、4〜6月期の実質GDPは531・5兆円、536・0兆円と計算できる。
1〜3月期の駆け込み需要増は、実際のGDP535・0兆円から増税がなかった場合の531・5兆円を引いた3・5兆円弱に相当する。4〜6月期ではその分が反動減となるはずだが、実際には、増税がなかった場合のGDPと現実のGDPの差は10・7兆円強となった。反動減の分より7・3兆円余計にGDPが減ったのは、消費増税の悪影響とみてよい。これは7〜9月期も同じ程度で継続するはずだ。
そこで、7〜9月期の実質GDPを考えてみよう。もし増税がなければ、前年同期比2%成長で538・4兆円のはずだが、消費増税の悪影響を受けて、それより7・3兆円少ない531・1兆円程度になることもありうる。その場合、前期比の成長率は4・5%増となり、増税派にとってギリギリ想定内といえなくもない。
つまり、7〜9月期の実質GDPが前期比4・5%増なら、増税派は「10%への再増税容認」だと主張するだろう(もちろん、増税スキップ派の筆者にはトンデモない数字である)。
この数字に見覚えはないか。4〜6月期の数字が前期比7%減となったときに、「7〜9月期は4%程度成長する」と増税派のエコノミストが唱えていたのだ。要するに、当時のエコノミストの予測は、こうした事情に基づく希望的観測だったわけだ。
しかしながら、実際の景気悪化はそれ以上だ。今のところ、多くのエコノミストは当初の「4%成長」を「2%成長」程度まで下方修正している。その水準ならば、とても10%への再引き上げを主張できる状況にはない。
筆者は、7〜9月期の実質GDPが、4月に増税しなかった場合に得られたはずの前年同期比2%増に相当する538・4兆円程度でないと再増税には賛同しかねる。ちなみに、この数字は前期比10%増(年率換算)である。なので、もちろん再増税には反対である。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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