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浦上ヤクリン氏/(C)日刊ゲンダイ
ドイツ人心理学者指摘 日本人女性の「出世」を阻む3つの要因
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/154738
2014年11月8日 日刊ゲンダイ
2020年までに女性管理職3割を目指す安倍首相。ところが、女性の多くは男性より出世で後れを取っている。能力の問題なのか、それとも意欲が低いのか――。ドイツ出身の心理学博士・浦上ヤクリン氏(40=慶応大・多摩大非常勤講師)に聞いた。
確かにドイツはアンゲラ・メルケルという女性が首相を務めていますが、女性の活用が進んでいるとは言えません。企業に占める女性CEO比率はEUの中でも低く、大企業の役員に限れば3%ほど。北欧諸国はもちろん、フランスにも劣っています。
私はメルケル首相と同じ旧東ドイツで育ちましたが、東ドイツの女性は仕事を持つのが当たり前だったのに対し、西ドイツは「男は仕事、女は家庭」という意識がまだ残っているのです。
多くの日本人も、古くからの伝統として「男は仕事、女は家庭」と思い込んでいるようですが、よく考えてみてください。この価値観は、戦後以降のことなのです。それ以前の日本は農業生産が主でしたが、女性はほぼ働いていました。
日本は今、「女性の活躍」が話題です。女性のフルタイム雇用を増やすため、国は保育園や幼稚園を整備しています。しかし、それは根本的解決ではありません。私も7歳(小1)と4歳の子を持つ母ですが、幼稚園の預かり時間は朝9時から午後2時まで。6時まで延長保育ができても、これでは多くの女性たちはフルタイムで働けません。逆に6時まで施設に預けられた子は、ぐったりとして帰ってくる。幼稚園に長時間預けることは考えものです。
女性の社会進出を促したいのなら、まず日本の長時間労働を改めること。つまり、男性にもっとやさしくすることです。世界的に見ても、日本の男性は働き過ぎでかわいそう。男性の労働時間が減れば、家事や育児も女性とシェアできます。一方、ドイツには、エルテルンゲルトという両親手当があり、育児休業すると、最高で月1800ユーロ(約25万7000円)をもらえる。当然ですが、男性も取得できます。
■「出世で友人は減る」が女性は苦手
女性が出世できないのは、女性の側にも問題があります。女性は概してコミュニケーション能力が高く、職場にも多くの友人がいます。しかし、一方が昇進すると、その関係は変化します。その際、女性のやさしさが障害になるのです。
友情は本来対等でなくてはならず、このパワーバランスが崩れると付き合いにも変化が出ます。友人だった人が部下になり、上司として提案を却下したり、時には解雇を言い渡すこともある。ドイツでも「男は泣かない、女の子はやさしく」と教えられます。それはそれで悪いことではないのですが、職場の人間関係を切っていくことで人は出世する。出世するほど友人は減るのです。女性はそれが苦手。男性はそれができるから出世するのです。
また、ささいなことのようですが、心理学的に見れば、背が小さい、声が高いことも女性の出世を阻む要因です。管理職には威厳も必要であり、部下のリスペクトはそこからも生まれる。女性の高い声は感情的に聞こえます。ですから、メルケル首相やサッチャー英元首相はわざと野太い声を発しました。
メルケルはキリスト教民主同盟という保守政党を率い、もともと男性的で一般的な女性には当てはまらないかもしれませんが、声は意図してやっている。女性が出世するなら、そこまでしないといけません。
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