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アングル:ドル一時115円突破、制御不可能な円安進行危ぶむ声も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0IQ0TG20141106
2014年 11月 6日 18:32 JST
[東京 6日 ロイター] - ドル/円JPY=EBSは、日銀の追加金融緩和を受けて5日間で6円超の上昇となり、7年ぶりに115円半ばの水準を回復した。このペースが続けば、120円台も短期間で視界に入るが、市場の見方は分かれている。
118円程度でいったん収束するとの予想が多いものの、円安が制御不能となり「円安・株高」の循環がいずれ「円安・株安」に変化すると警戒する声も出ている。
<円安に急ブレーキ>
ドルは6日の東京市場で7年ぶり高値となる115.52円を付けたが、その後、一気に1.5円下落して114円近辺まで戻した。短期筋の利食い売りがきっかけとされるが、市場ではテクニカル面やファンドメンタルズ面などからも円安に一定の歯止めがかかるとの見方が多い。
UBS証券・ウェルス・マネジメント部の最高投資責任者、中窪文男氏は「120円は歴史的にみても大きな節目となる水準。そこを抜けるのはそう簡単ではない」と話す。110円を下値めどとしていったん調整が入るリスクがあるものの、1年後には115円程度で収まるとの見方だ。
10年米国債利回り<US10YT=RR >は、6年にわたる米量的緩和策(QE)の終了後も節目の2.5%を下回ったままだ。原油価格の下落で世界的にディスインフレ圧力がかかっており、利上げは以前より難しくなっている。
他方、FPG証券・代表取締役の深谷幸司氏は、RSI(相対力指数)などテクニカル上では、すでに「過剰な円売りのシグナル」が灯っていると指摘。そのうえで年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)関連の買いも、実際のフローが出る局面では、投機筋が利益確定のドル売りに動く公算が大きいとみている。
<都合のいい円安で止まるか>
ただ、基調としての円安は続くとの見方も多い。「今回は、日銀の追加緩和で円売りマインドに火がついてしまった。日本の当局や市場参加者が、このあたりまでの円安で十分だと思っても、そうはならないだろう」(機関投資家)という。
FXプライムbyGMO、常務取締役・上田眞理人氏によると、ドル/円の需給構造は、本邦輸入勢のドル手当てが進んでいない一方、ドルを売る必要がある参加者は見当たらず、ドル高/円安トレンドを示唆しているという。「足元のドル高/円安相場は、まだ若く、参加者も限られているので、スピードに対する警戒感はない」と同氏は話す。
さらに「120円を超える円安局面で、口先介入などで下手にけん制すれば、為替市場のボラティリティを高めるだけでなく、株の急落リスクを招く可能性もある」(前出の機関投資家)と、制御不能な円安のリスクを指摘する声もある。
こうした声は、歴史的な経験則に基づいている。政府・日銀は、1997年11月─12月に130円台に向かってドル高が進んだ局面で、単独でドル売り/円買い介入を実施した。
しかし、ドル高/円安の勢いは止まらず、翌年6月には8年ぶり高値146.75円までドル高が進み、同月半ばには日米協調のドル売り介入が実施されるに至った。
「今月、海外ファンドなど投機筋の決算が終われば、目下のモメンタム相場はいったん幕引きになるかもしれない。ただ、過去の歴史をみても、都合の良いところで相場は止まらない」とマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、亀井幸一郎氏は警告している。
(為替チーム 編集:伊賀大記)
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