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割れた日銀、1票差 追加の金融緩和、反対は民間出身者
http://www.asahi.com/articles/ASGB052ZHGB0ULFA01N.html?iref=comtop_6_01
2014年11月1日07時16分 朝日新聞
日本銀行は31日に打ち出した追加の金融緩和で、「2年で2%」の物価目標を何としても達成させようと意地を見せた。日銀は人々からデフレ予想を払拭(ふっしょく)するための「予防的緩和」と位置づける。ただ、市場だけでなく、日銀内部でも反対論が出ている。
日銀が同日まとめた「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、追加の金融緩和に踏み切ったにもかかわらず、2014、15年度の消費者物価指数(除く生鮮食品)の上昇見通しは7月の見通しを下回った。
日銀は物価目標の2%の達成時期を「(緩和開始から)2年程度」としており、おおよそ15年度には達成しなければいけない。その15年度の上昇率が1・7%だったことで、完全に目標をあきらめたわけではなさそうだ。
日銀の金融政策は政策委員9人(総裁、副総裁2人、審議委員6人)が決める。今回の追加緩和は賛成が5人、反対が4人の1票差だった。今回、追加緩和に反対した4人の政策委員は全員が民間企業出身者だった。4人は追加緩和の副作用を懸念した可能性がある。
展望リポートの一部の書きぶりについても、3人の政策委員が反対を表明した。委員の意見が割れた背景について、東短リサーチの加藤出氏は「これまでの金融緩和が見通し通りに行っていなかったのに、それを拡大させてうまくいくのかという疑問が出たのではないか」と見ている。
■分かれる専門家の見方
今回の追加緩和で、日銀は1年で世の中に流すお金の量を今までよりも10兆〜20兆円増やす。お金を増やせば、経済が活性化し、企業がもうかって、働く人の給与が増える。人々が将来物価が上がると思い、早めにものを買えば、実際に物価が上がっていく好循環が生まれるというのが、日銀のシナリオだ。
資産運用会社アライアンス・バーンスタインの村上尚己氏は「原油価格が下がり、国内景気も低迷している。追加緩和によるテコ入れは正しい判断だ」と評価する。
実際、31日の東京市場では、投資家が事前に予想されていなかった追加緩和に驚き、円安と株高が急激に進んだ。大和総研の熊谷亮丸氏は「市場の裏をかき、限られた金額で大きな成果を上げた点は評価できる」と話す。
一方、追加緩和をしても、日銀の「2年で2%」の目標に物価は届かないとの見方は市場にも根強い。みずほ証券の上野泰也氏は「日銀が説明した追加緩和の理由は、景況感や市場の期待という点にばかり集中しており、物価が下がることへの処方箋(せん)としては的外れだ」と指摘する。
追加緩和の限界を指摘する声もある。明治安田生命の小玉祐一氏は「まとまった規模で追加緩和ができるのはこれが最後だろう。15年後半には、日銀は2%の目標そのものや、達成時期を見直さざるを得なくなる可能性がある」と見通している。(杉浦幹治、内山修、福田直之)
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