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FRBによるQE3の終了
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52664999.html
2014年10月30日 在野のアナリスト
小渕前経産相の関係先に、東京地検特捜部が捜査に入りました。公選法違反が濃厚なのですから当然ですが、一部メディアで議員辞職やむなし、と本人が認めていると報じられ、本人が否定しています。要するに、特捜が動いたということは、政権側が強制捜査にGOサインをだした。そうなると有罪確実、として先に議員辞職するよう促した、というところなのでしょう。
昨日も指摘しましたが、何とか委員会をつかった政治活動もどきの手を、維新の党の江田共同代業がつかっていたことが判明しました。この手法をつかうと、政治資金、活動の不透明性が強まり、極めて由々しき事態が将来おきるのでしょう。それでも何とか委員会は政治家にとって都合よく、政治サイドから改める動きは出てきません。いずれこの何とか委員会による政治活動、資金隠しによって大問題が起きる、と予言しておきます。不正を許す仕組みなのですから。
米国ではFOMCが開かれ、QE3が終了しました。声明文の文言はややタカ派とされ、米株、米債は下落し、円安がすすんで日本株は上昇しています。ただその文言をみると、揺れるFRBの立場が透けてみえます。恐らく金融政策で、これ以上の労働市場の改善はムリ、一方で二極化する米不動産市場、そこにバブルの萌芽がみられる。低いインフレの長期化で、インフレ予想が低下し、目標である2%を達成するのも困難。世界経済は欧州、中国、日本もダメ。とりあえず、再投資によって市場流動性の規模は維持されますが、増殖を止めた資金量による波及効果は、FRBも把握できない。それはQE2の終了から、わずか3ヶ月でQE3を開始したことも同様に、FRBもどうしたら今の状態を満足するレベルで収束できるか、その知恵はないことによるのでしょう。
来年はFOMCメンバーが変更され、タカ派が減ることから来年中のゼロ金利解除はない、との意見が浮上しています。フラミンゴ、日本でいえば丹頂ヅルのように、米国一本足の世界経済で、大丈夫か? との不安もあって、引き締めには移れない。世界経済の減速を、IMF等も認める中で、米国とてマクロ指標は強弱マチマチであり、その一本の足が折れたら目も当てられません。
それでも株高が続く、という論調があります。それは運用先が株しかないから、という金融の事情によります。肥大化した金融の資金を吸収できるだけの市場は、今のところ株式しかありません。債券市場は各国で中央銀行が暴れており、まともな値つけができない。さらに中央銀行が退場した途端、大混乱が予想される。日本では日銀が株式市場でもETF買いなど暴れていますが、影響は小さい。不動産市場も安定感がなく、株を買うしかない、という需給面からの株高です。
ただし、日本で見られる状況は先物売買、ETFを通じて指数を買う、ということであり、現物株を買って将来の成長を期待する、とはなっていません。昨年は買った外国人投資家も、日本には成長戦略がないため、それを理由としては買えないのです。そして恐らく、それは世界規模でそうなるのでしょう。低成長と低インフレの共存、その中での株式運用は、値動きにより利益をだす短期の投資家が跋扈する世界、となります。今後、益々その傾向を強めるのでしょう。
一時的に世界で楽観が支配するのも、ECBの追加緩和への期待であり、FRBの政策変更への手助けとなりました。しかし米国とてシェール革命がなければ、今の好調はなかった。逆にいえば、資源国への転換、という最終兵器を使ってしまっている状況です。ただしそれも、WTIで1バレル80$を割れてくると、マイナス効果として働きます。原油、ガス需要の低下がもたらすものは、米国の失速につながる怖れがあり、その水準に近づいている点は、注意も必要なのでしょう。
フラミンゴは、食べる微生物によって赤くなります。丹頂ヅルの頭は羽がないから赤くみえます。丹頂ヅルは、寝込みを襲われないよう川で眠り、寒さを防ぐため一本足になります。今の米国が、世界経済の減速に震え、一本足で立つしかありませんが、経済政策の頭であるFRBに灯るレッドサイン、その思惑のズレには、市場も要警戒となってしまうのかもしれませんね。
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