01. 2014年10月26日 17:27:20
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ドイツは「ギリシャ危機」で儲けたのか。 CDSがギリシャ債務の4倍売られている ? 下に示したのは、今日のNHKのアクセスランキングである。どこの国でも「同じ」ようなものなのかどうかは知らないが、世の関心事と『私』の感覚が合わないことだけは確かなようである。 1 ホイットニー・ヒューストンさん死去 2 天皇陛下 18日に冠動脈の手術へ 3 福島第一原発2号機 再び71度台 4 2号機約75度に上昇 注水増やす 5 天皇陛下 検査結果発表へ 6 KDDI通信障害 615万人影響 7 東京ゲートブリッジが開通 天皇陛下に関しては、2月1日に「検査入院」の発表があったときに記事にした。平成も長くはあるまいと …… まあ、国民に発表せざるを得ないのだから、おおよその想像はつくが …… 政府は次の年号をもう決めているのだろう。 福島原発 2号機にいたっては、1月21日 『内部をカメラで映した』時に、話題にしたくらいかな。そんな大事とも思えぬ。状況は「あいも変わらず」ではないのか。せめて、ギリシャ危機くらいは話題に上っているのかと思えば、そんなことはない。自分に関係のない話題には、無頓着な国民性かも知れぬ。 関心は薄いと思うが、「ギリシャが破綻するらしい」程度は皆さんもご存知だと思う。私もその程度の認識なのだが、このニュースは何度聞いても 『得心』 しない。ネットでの意見を集約すると、一方的にギリシャが悪く、 『因果応報・自業自得』 ということになる。そうかも知れぬが、それにしては余りにも「ドイツへの反感」がすざましい。 (デモ隊が 「メルケル 死ね」と叫ぶなど異常だ。 ) メルケル首相 大金持ちでもない限り関係がないが、CDS (クレジット・デフォルト・スワップ)という金融商品があるのだそうだ。CDSとは、保険の1種で、一定の保険料を支払うことによって (この場合) ギリシャ国債が下がったり、破綻した場合は、仮想元本額をもらえるという仕組みだ。 簡単にいえばギリシャ国債を買っている人が一定額の金を払ってCDSを購入する。そうするとギリシャが破綻した時にCDSの売り手が保証するという、破たんリスク(信用力)を金融商品にしたものであるのだが、これの引き受け手は (発行元?) ドイツの銀行が多いらしい。 破たんしなければ売り手は濡れ手に粟の大儲け (生命保険と同じデスネ) 、破綻すると売り手が大損をする。しかし破綻を全くしそうもない債権では、たいして売れない。破たんしそうだ、と言われれば、みんなが買う。CDSがなければ、売れないギリシャ国債が、それがあるために、飛ぶように売れる。 破綻するか、世界がハラハラしていると、おもむろにドイツ銀行団が出てきて、融資をし、破綻を免れる。銀行側としては、保険料が「濡れ手に粟」のぼろ儲けとなる。 これだけならばまだ良かったのに、CDSの権利のみを販売した、と言われている。ギリシャ国債を所有していなくても保険に入れるわけだ。ギリシャで国債の4倍のCDSが出回っているとも言われる。隣の死にそうな「爺さん名義」の生命保険に加入できるわけだから、(受け取り人は自分) これも飛ぶように売れすぎてしまった。 ところが、ギリシャの債務額が雪だるま式に増え、銀行団融資では間に合わなくなった。債務の一律カットなどで、ギリシャの支援をしようと考えたが、CDSを買ったほうから見れば、破綻してもらったほうが儲かる。破綻しなければ、また保険料を支払うだけで、なんの実入りもない。人工呼吸器を早くはずして、生命保険料を払え、と言う声が大きくなるのは仕方ない。 民間所有の50%しか、銀行団は持っていない。残りは、誰が持っているのやら …… ヘッジファンドですかね。アロイアからの伝言 さんのブログの中にこんな記述がある。 ヘッジファンドは今国債のCDSにターゲットを絞っているが、それは今が国家倒産の危機の最中だからだ。 倒産しそうな国家のCDSは急上昇するので、最高値で売る抜けば多額の利益を上げることになる。 国家経営が悪化すればするほど儲かるというヘッジファンドにとって最もおいしい商品だ。 注)ヘッジファンドが一般的に胡散臭い存在と見られるのは、相手が弱れば弱るほど儲かる商品取引を得意とするからで、国家倒産が起これば多額のCDS収入が得られるのが典型。 今回の番組を見てびっくりしたのはヘッジファンド同士が共同戦線を張ってイタリア国債のCDSの上昇を図り、これがイタリア国債の利回り上昇に影響が及んでいたことだ。 一般的な常識では利回りが上昇(国債価格は低下)すると国債保有者は不安になってCDSを購入し、そのためにCDSが上昇すると思っていたが、実際の仕掛けはまったく反対だった。 「そうか、こうしてヘッジファンドは国家を追いつめるのか・・・・」 残念ながら、私の意見に確証はない。あくまで、うわさに過ぎない。しかし、ニュースだけ見ていると、なぜドイツはあそこまで、ギリシャを助けるのか、自業自得で見放せ …… ギリシャはなぜ、あれほどドイツを悪く言うのか、という多くの意見への答えにはなる。いずれにしても、表面とは違うことが、裏に隠されているに違いない。 以下 最新の ブルームバーグ 引用の ギリシャ関係の記事である。 2月10日(ブルームバーグ):救済を確保するために厳しい緊縮財政を要求されているギリシャでは、暫定政権を支える政党の党首の1人が早くも反旗を翻し、一段の歳出削減が必要と指摘したドイツに猛反発した。 カラザフェリス党首はテレビ放映された演説で「私が特に気に入らないのは、ギリシャが屈辱を感じさせられたことだ」と述べ、「ギリシャは確かに、欧州連合(EU)なしにはやって行けないが、ドイツにおもねる必要はない」と主張した。 独財務省のベノワ報道官も10日の電話で、「ギリシャの提案は不十分だ。いったん持ち帰って見直し、新たな提案を示す必要がある」と述べた。 ユーロ圏財務相(ユーログループ)の緊急会合は昨夜遅くに救済を決めることなく終了。ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は次回の臨時会合を15日に設定し、それまでに歳出削減策を法制化すること、3億2500万ユーロ相当の追加削減の方法を具体的に示すこと、政党指導者らが総選挙後に手のひらを返すことができないように書面で同意を示すことを求めた。 「要するに、実践なしに支払いなし、ということだ」と言明。「約束が何回も何回も繰り返される一方で十分な実践が伴わないのではシステムは存続できない」とくぎを刺した 2月11日(ブルームバーグ):ギリシャのパパデモス首相は、第2次救済の確保に必要な一段の財政緊縮策に関して内閣の承認を取り付けた。財政破綻を防ぐための障害が一つ取り除かれた。 匿名の政府当局者によれば、内閣は文書で287ページに上る緊縮策の内容を全会一致で承認した。向こう3年間で国内総生産(GDP)の7%に相当する対策で、民間債権者が保有する債券2000億ユーロ(約20兆5000億円)余りを1000億ユーロ程度削減する債務交換などが含まれている。12日の議会(300議席)で採決する予定。 パパデモス首相は閣議承認を得るに際して閣僚らに、「この緊縮策に伴う社会的コストは、われわれが導入しなかった場合に生じるであろう経済的・社会的な破滅状態と比べれば限定的なものにとどまる」と訴えた。また、「緊縮策を完了し金融支援を得られれば、ユーロ圏におけるわが国の将来は強固になる」と述べた。 145億ユーロの国債償還を控え、数週間以内に大規模な対策を打ち出す必要があるなかで、パパデモス内閣はわずか2時間で5人の閣僚が辞任する事態となった。アテネでは緊縮策への抗議スト参加者と警察の衝突も起きている。 連立与党の一角、国民正統派運動(LAOS)は緊縮策への反対を表明。所属閣僚の4人が辞任した。同党は議会で16議席を占める。同じく与党の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)でも、所属議員の一部が反対票を投じる構えを示している。 http://ryuma681.blog47.fc2.com/blog-entry-499.html |