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「2017年末に政策金利3.75%」というFRB議長の予想は市場にインパクトを与えた photo Getty Images
「17年に金利3.75%」FRBの海図なき航海が生み出すもの
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40845
2014年10月23日 真壁昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
9月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示された、2017年末に政策金利水準が3.75%になるとの予想は市場に大きなインパクトを与えた。それが、市場の予想よりも利上げスタンスがタカ派である可能性が示されたからだ。
金融市場と政策当局の見解の相違は、資産価格の水準よりもその変動率に表れやすい。その影響もあり、10月に入って以降、米国の株式市場や新興国市場のボラティリティーは急上昇した。
リーマンショック後、FRBはQE等の政策を積極的に運営してきた。それが米国内外の景況感の改善を支えたことは事実だが、今後の政策運営が一段と難しくなったことは間違いないだろう。世界中の投資家が、FRBの政策に鋭い目を向けている。
■難しい超緩和的な金融政策の出口
FRBの金融緩和策は、これは資産価格の上昇も支えてきた。そして、足許、失業率の低下など景気回復の動きが広まってきた中、フォワードガイダンスなどの非伝統的政策を駆使した対応は、今まさに出口戦略のむつかしさに直面している。
FRBは今後の金融政策について、QE終了後、相当な期間、現在の低金利を維持するとのスタンスを示している。問題は、FRBが既に示している金融緩和策維持期間である“相当な期間”がどの程度を想定しているのかという問題だ。
2017年末に3.75%との予想が示された以上、投資家を疑心暗鬼に駆られていることだろう。中央銀行と市場とのコミュニケーションの難しさがある。FRBの意思に従って、金融市場が自然と緩やかな調整を始めるというほど、資本市場は理論通りに動かないからだ。
■見通しの難しい政策運営=海図なき航海
金融市場の振れ幅の大きさ=ボラティリティーの上昇を受けて、一部の連銀総裁からはQEの終了を延長すべきといった考えも示され始めた。ただ、これは本質的な解決策ではないだろう。景気が回復すれば、利上げは不可避である。
一方、投資家心理に潜む、心理的な要因は無視できない要因だ。出口戦略の成否は、如何に投資家心理を誘導するかにかかっている。FRBが拙速に動くと金融市場は混乱する。かといって、対応を先送りすれば不均衡が広がる。
今まで、今回のFRBほどの緩和策からの政策の正常化は取り組んだことはない。かじ取りを誤れば、より高い波に出くわすかもしれない。ただし、出口戦略が上手くいかか否かに拘わらず、金融市場のボラティリティーは上昇することだろう。
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