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株安と増税
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52663797.html
2014年10月16日 在野のアナリスト
今日で御嶽山の捜索を、今年いっぱい打ち切りになります。低温と雪、それに火山灰による悪条件で、二次被害が出かねない。それに恐らく、噴火で焦って滑落したようなケースもあるでしょうから、捜索範囲は膨大です。危険を避ける意味でも、雪解けした後の気候が穏やかになってから、ということになってしまうのでしょう。
世界同時株安の症状です。米年末商戦は好調、を織りこんでいた市場が、9月小売売上高をみて自信を喪失し、一気に下げてきました。QE1、QE2と引き締めたときは10%近く下げており、今回はまだそこまで至っていない。下げ余地ありとみた仕掛けで、一時ダウは460$も下げ、その流れを日本市場も引きずりました。しかも深刻なのは、米市場がこれだけ乱高下しても、セリングクライマックスになったという認識がないことです。それは日本も同じ、長い下ヒゲをつけ、下げすぎサインがでても、一向に下値をつけた、という認識には至っていません。
しかも日米欧で、最大の下げをみせるのが日本です。今日はリクルートが再上場しました。昔から、こうした大型上場があるとき、相場の転換点になるというアノマリーがあります。米市場のアリババも同様、日本も一山越えた感じが出ているとしたら、この下落は長期化する恐れがあります。しかもヘッジファンドの損だし売りが、来月半ばまで続くとしたら、ここからは逆資産効果が働く懸念が強まってきました。日欧の消費者マインドはすでに低下、米国のマインドが下がると、世界の景気が同時に冷えこむ。需要不足に特効薬もなく、それが不安にさせます。
さらに日本が先進国中、最大の下げになるのはこの状態で増税優先、という点も挙げられます。米政府は増税反対、IMFなどは条件付賛成、しかし今年の財政出動規模を上回らないと増税後の景気悪化に耐えられないため、IMFの意見は自己矛盾です。欧州では財政規律優先の独国とともに、日本は増税優先で、ともに景気の足を引っ張る中、G20では具体策もなかった。市場では、景気対策について何かでるのでは? と期待していたところの拍子抜けになったことも下げの要因です。
安倍ノミクスはバブル化策なので、バブルが終われば失速するのは当然ですが、世界同時失速を招く、とまでは予想できませんでした。日本では夏場には増税の影響から回復、という期待もありましたが、裏切られた。世界は今、同時株安というより、同時期待剥落という状況なのです。色々と期待を上乗せし、実体経済以上の株高を演じてきたものが、実状に合わせるということならそうなのでしょう。しかしそのとき、必ず相場はオーバーシュートします。その損失が如何ほどか? その大きさ次第では、世界の雪解けはまだ当分先、それまでに出口もみえない同時混乱という状況に陥ることも、意識しておくべきなのかもしれませんね。
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