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日経平均大幅安、どうなる東京市場 プロに聞く
http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXLASFL16H3O_16102014000000
2014/10/16 10:48 日経新聞
16日午前の東京株式市場で、日経平均株価は大幅に反落した。下げ幅は一時400円を超え、1万4600円台を付ける場面があった。前日の米株式相場の大幅続落や、外国為替市場で1ドル=105円台まで進んだ円高・ドル安に対する警戒感が強まっている。今後の日経平均や円相場、長期金利に与える影響や相場の展望について、市場関係者に聞いた。
<日本株>
「発端は欧州景気、日経平均1万5000円割れは長引かず」
門司総一郎・大和住銀投信投資顧問経済調査部部長
きょうの日経平均株価は前日比で一時400円安を付けた。日米株式市場を揺るがしている大幅株安の発端は欧州景気だ。ウクライナ情勢を巡り、欧州とロシアが互いに制裁している状況が影響している。ロシアによる天然ガス供給停止など変化がでてくれば、欧州景気の先行きに明るさが見え、欧州を原因とする株安は一段落するはずだ。
きょうの日経平均は海外投資家が中心となったパニック的な売りが押し下げた。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前の日と比べ173ドル安。朝方は360ドル超下落したが、大引けにかけては下げ幅を縮小した。日経平均も米株同様に朝安後は押し目買いなどが入るとみている。
市場が懸念する欧州景気だが、冷静に見てみれば仏ダノンや.仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンがこのほど開示した業績は堅調で、消費は悪くない。ユーロは円やドルに対して反発しており、ユーロ安は一服している。ひとまず日経平均はきょうが安値となり、日経平均が1万5000円を割り込む状況は長くは続かないだろう。
「米国景気に不透明感、日本企業の通期業績に影響も」
秋野充成・いちよしアセットマネジメント執行役員
きょうの日経平均株価の大幅安のきっかけはエボラ出血熱の感染拡大や米国景気への先行き不透明感が大きい。米長期金利の指標である10年物国債の相場が上昇。利回りは一時、約1年4カ月ぶりに節目となる2%を下回った。米国景気や円安・ドル高頼みだった日本企業の業績に暗雲が垂れ込めてきたことが嫌気されている。
エボラ出血熱の影響が米国で今後どのように表れてくるか不透明なため、市場では危惧する投資家が多い。仮に感染者が続出するといった事態を招くと消費などへの影響も懸念される。米国景気に支えられている日本企業にとって、2015年3月までの下期の稼ぐ柱を失うことにつながりかねない。アフリカに多数の人材を派遣する中国も同じだ。中国で感染が広がった場合も日本の景気への影響が大きい。
米長期金利が2%割れしたことも日本企業には向かい風だ。日米の金利差縮小につながり、円高・ドル安が進む可能性が出てきた。1ドル=101円程度とされる日本企業の想定為替レートに近づけば、為替差による利益拡大期待がしぼむ。10月下旬から本格化する4〜9月期決算で15年3月期の業績見通しを上方修正する日本企業が減る公算が大きくなってきた。個別業績の伸びを背景にした株高シナリオが崩れ、当面の日経平均は1万4500〜1万5000円の幅で推移しそうだ。
<長期金利>
「長期金利は0.45%程度に低下か、米株価の調整は続く」
山脇貴史・JPモルガン証券チーフ債券ストラテジスト
世界的な株安傾向を受け、国内債券市場の金利低下は当面、続く公算が大きい。新発10年物国債利回りは既に0.470%台とかなり低い水準にあるが、世界景気の先行き不透明感と欧米の長期金利の低下を背景に、日本国債の利回りに対する目線も徐々に下がっている。長期金利は年内にも0.450%程度まで低下する場面がありそうだ。
米ダウ工業株30種平均は昨年から大きく上昇してきた反動が出ており、昨年末に比べてもマイナスに転じてきた。ここから年末にかけ、ヘッジファンドなど買い方による手じまいを中心にしたポジション調整が続く公算が大きく、米国株には折に触れて売り圧力が強まりそうだ。米10年物国債の利回りは前日、節目の2%を一時割り込んだ。2%割れが定着するとは考えにくいが、当面は2%台前半での推移が中心とみている。海外でも金利低下が続けば、投資家も低金利に目をつぶって日本国債を買わざるを得ない。日銀による追加金融緩和があれば、長期金利が0.40%程度まで低下する可能性もある。
<円相場>
「リスクオフの円買いは限定、上値メドは105円台半ばか」
柴田秀樹・東海東京調査センター金利・為替シニアストラテジスト
15日の米株式相場の下落を受け、16日の日経平均株価は大幅に反落して始まった。日経平均の下落は比較的低リスクとされる円の支えになるが、円の上値余地は限られるだろう。前日の米株式相場が引けにかけて下げ渋ったことから、日本株も売り一巡後は押し目買いが入りそうで、一本調子で下落する展開は考えにくい。円は上昇しても1ドル=105円50銭程度だろう。
前日のニューヨーク市場で円高・ドル安が進んだ背景には世界景気の先行き不透明感の強まりがある。ドイツの景況感が悪化するなどユーロ圏の景気減退は世界経済にも波及する可能性があり、米経済の回復を妨げるおそれがある。そのため米連邦準備理事会(FRB)は利上げを急がないとの観測が広がり、ドルは全面安となった。ただ、米雇用環境の回復は続いており、FRBの「次の一手」は利上げとの見方は不変だろう。足元の円高・ドル安はあくまでも持ち高調整の範囲とみている。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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