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ABCマート、快走支える大胆&攻めの経営 外国人観光客と女性の爆発的需要を取り込む
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141014-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 10月14日(火)0時10分配信
4月の消費税増税後、消費の回復が足踏みを続け苦戦する小売り業が少なくない中、業績を伸ばしているのが靴販売店「ABCマート」を運営するエービーシー・マートだ。2015年2月期上半期(14年3〜8月)の既存店売り上げは前年同期比8.5%増で、客数は2.7%増、客単価は5.7%増。14年2月期通期の既存店の伸び(5.8%)を上回った。スニーカー、スポーツシューズが好調だったためだが、快進撃を後押ししているのは外国人観光客の爆発的な購買力だ。
東京・銀座の数寄屋橋交差点から少し北上した銀座2丁目に00年10月に開業した銀座店は、ガラスを多用した清潔感のある外観が特徴だ。売り場面積は840平方メートルで標準店の約3倍の広さを誇るABCマートの旗艦店だ。アディダスやナイキなどグローバルなブランドのスニーカーやランニングシューズが並ぶ。
「日本でスニーカーを買うならABCマート」。中国や台湾、韓国から来る観光客が手に持つ東京観光ガイドには、お薦めの店としてABCマートの銀座店や新宿本店、渋谷センター街店が掲載されており、買い物ルートにABCマートが入っているのだ。観光客は家族などへのお土産用に6〜7足をまとめ買いすることが多く、事前にホームページで調べた商品の画像をスマートフォンで示し、指名買いする人も少なくない。売り上げ単価は日本人に比べて高い。店によってはブランドものの人気スニーカーを1棚単位で購入する中国人がいる。中国はニセモノが多く流通しているため、本物を中国に持ち込むと倍近い値段で転売できる。中国人による日本製紙おむつの買い占めと同じ現象が起きているのだ。
日本ではランニング熱の高まりから、スニーカーはタウンカジュアルの一つのアイテムになった。女性誌の人気モデルがスニーカーを普段から履いていることも、人気の一因になっている。
●海外事業も好調
女性向けのスニーカー人気とアジア人観光客が多い都心部の店舗が売り上げを伸ばし、ABCマートの業績を押し上げている。海外売り上げも順調だ。14年3〜5月期決算で売り上げは20%増の117億円。営業利益は80%増の7億円と増収・増益だった。特に韓国での販売が好調で、海外店舗数は5月末で181店舗となり、過去5年間で3倍強に増えた。このうち151店舗が韓国にある。ウォン高・円安が進んだことも円ベースの売上高を押し上げた。1〜3月期の地域別売上高で韓国は、35%増の83億円、営業利益は2.3倍の9.8億円に増加した。
ABCマートは10月8日、15年2月期通期の連結純利益が前期比22%増の243億円になるという見通しを発表した。8%増の215億円としていた従来予想から28億円引き上げた。売上高は13%増の2130億円(従来予想は2030億円)、経常利益は18%増の412億円(同363億円)に引き上げた。国内の新規出店は60店から40店に減らすが、既存店の売り場面積拡大や立地の良い場所への移転などにより、既存店をテコ入れする。当初計画を上回ったことから、15年2月期の1株当たり年間配当金を前期に比べ25円増やし80円とする。また、同日発表された14年3〜8月期の連結決算は、売上高が前年同期比15%増の1080億円、純利益は33%増の141億円だった。
●大胆な業態転換で業界首位に
ABCマートは、創業者で筆頭株主の三木正浩氏のオーナー企業だ。1980年代にアパレルと靴の輸入販売でスタートし、大胆な業態転換を図り、靴の小売り店になった。ブーツの「HAWKINS(ホーキンス)」の商標権を取得して、靴の販売に集中し、アパレル事業から撤退した。ジャスダック上場から1年後の2002年に卸業から小売りへの業態転換し、猛スピードで店舗を増やしていった。
さらに資本と経営を分離。三木氏は経営から引退し、07年から社長を務める野口実氏がカジュアル系スニーカーで業績を伸ばし、5月末現在、国内769店、海外181店を展開するまでに急成長した。業界トップを走っていたチヨダが売り上げを落とし(14年2月期は前期比2%減の1474億円)、ABCマートが首位に躍り出た。
消費増税の影響が懸念される中、「勝ち組」の小売り銘柄が株式市場で注目されている。ABCマートの株価は10月9日、上場以来高値の5810円をつけた。前日比440円高と一気に上場来高値を更新した。同社の快走は、しばらく続きそうだ。
編集部
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