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ダイエーはなぜ転落したのか?「利益重視・キャッシュフロー軽視」経営の罠(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/866.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 11 日 01:17:05: igsppGRN/E9PQ
 

ダイエーはなぜ転落したのか?「利益重視・キャッシュフロー軽視」経営の罠
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141011-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 10月11日(土)0時10分配信


 ナポリからソレント、そしてアマルフィに向かうバスの車窓からは、世界遺産に登録された息をのむ絶景が続いている。イタリアに来て改めて思うのは、この国の多くの人々が過去からの遺産で糧を得ているということである。

 例えばアマルフィは、かつて交易で栄えた都市国家だった。その栄華のほどは町の中心に位置する大聖堂を訪ねれば一目瞭然である。9世紀から勢力を増し11世紀に頂点を極めたものの、13世紀後半にアラゴンに支配されて商売の権利が剥奪された。その結果一気に衰退し、商売の血液であるお金が回らなくなり、国家経営が立ち行かなくなったからである

 しかし近年では、イタリアだけでなく、世界中からセレブと観光客が集まる高級リゾートに変身した。再びお金が回りだしたのである。岸壁に建てられた古いホテルの数々は、多少の維持費はかかるものの、建物の償却はとっくに済んでいる。むろん初期投資の借入金の返済も不要であれば儲けも多いに違いない、とあれこれ考えていたとき、イオンによるダイエー完全子会社化のニュースを思い出した。

 1957年 4月、中内功氏によりダイエーの前身である大栄薬品工業株式会社が神戸市長田区に設立された。以来、ダイエーは価格破壊をキャッチフレーズに拡大を続け、90年代半ばに頂点を極めた。ところが、1998年に経常赤字に転落すると、その後は坂道を転がり落ちるように業績は悪化し、2013年にイオンの傘下に入った。そして、ついにダイエーの名は消えることとなった。

●債務レバレッジ

 なぜ破竹の勢いのダイエーが、あっという間に奈落の底に落ちてしまったのか。

 答えは、お金が回らなくなったからである。実は、規模を拡大していた時も利益は出ていたが、お金は回ってはいなかったのである。この矛盾した経営を可能にしたのは「債務レバレッジ」にほかならない。つまり銀行からの借金をテコに店舗を広げていったのである。時代の波に乗れば、新店舗は新たな売り上げと利益をもたらす。売り上げが増え利益が増えれば、銀行は金を貸す。

 ダイエーは借金と出店を繰り返して、ついに98年度の連結売上高約3兆円、連結経常損失約100億円に対して、連結有利子負債は約1.3兆円と膨らんだ。借金返済の源泉は利益だから、これでは会社は持たない。そして、銀行が手を引くと、大木が倒れるように経営が行き詰まった。キャッシュフローを考えず、利益だけを重視した結果だった。

 アマルフィ共和国は商売の自由を奪われてお金が回らなくなり、歴史から姿を消した。ダイエーもまたお金が回らなくなり、姿を消す。

 経営学者P.F.ドラッカーは、著書『現代の経営』の中で次のように語っている。

「企業は十分なキャッシュフローさえあれば、利益が出なくとも長いあいだなんとかやっていけるということは、古くからの知恵である。しかし、逆は真ではない。単に中小企業に限らず、現金が底をついたがゆえに、最も利益があがる成長部門を手放さざるを得なくなった企業はあまりに多い」

 ダイエーは経験に学ぶだけで、歴史に学ばなかったのである。

林總/公認会計士


 

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コメント
 
01. 2014年10月11日 08:31:43 : ytIWoEzSFI
ダイエーの凋落の原因はいろいろ書かれているが、当方はハイパー・マートの失敗が大きいと思う。日本国内の既存のスーパーのやり方ではなく、欧米の店舗を参考にしたらしい。このハイパー・マートは創業者、中内功氏の長男、中内潤氏が経営に当たった。中内功氏は、このハイパー・マートを成功させて潤氏に禅譲するつもりだったらしい。しかし、あまりの不振に結局のところ廃止されてしまった。

当方は、このハイパー・マートの開業時には日本を離れていたので行ったことはないが、日本に戻って行った人に聞いたところ、カートを押してだらだらと長距離を歩かないと買い物できないとか言っていた。だだっ広い店なのだが、一週間分まとめて食料品を買い込み、自動車に積み込んで帰るスタイルだとか。ニュージーランドでもオーストラリアでもこのような形態の店が多いが、日本の買い物客には不便に見えたのだろう。

日本の店のカートとサイズが違い、方向を変えるだけでも体力が必要だ。ハイパー・マートのカートがそうで、お年寄りには無理である。買い物に行くための自動車も、日本なら軽自動車でしょ。一週間分なんて載らないよ。こちらのフォード・ファルコンなら載るけど。聞いたところによると、中内潤氏は欧米に行った際に、こちらのスタイルのスーパーに将来性があったと思ったらしい。それで市場調査もせず、強引に導入。

ハイパー・マートが全国に展開していったが、どこも不振であった。それなのにダイエーは、ハイパーマートをどんどん増やしていったのである。一説によると、ダイエーは創業者の中内功氏が絶対権力を握っており、彼に反対意見を述べる者は次々と失脚して会社追放になっていたとか。これにより中内功氏の側近はイエスマンばかりになったのである。

それらイエスマンたちは、中内功氏の長男が発案したハイパー・マートが売り上げ不振に喘いでいることを隠すようになる。ご機嫌を損なって会社をクビにされるのを恐れたからだそうで、正しい情報が来なくなっていたのだと言われる。このため、中内功氏も潤氏も、ハイパー・マートをどんどん増やし続けたのである。側近たちは売り上げの粉飾を図る。当時、ハイパー・マートに行った人によると、展示されていた家電製品が売れ残り、どんどん値下げしていたという。売れば売るほど赤字になっていたらしい。

どうにもならなくなったので、家電部門の直営をやめて、家電量販店に貸す方式に改めたが、看板の食品売り場の不振が深刻で、商品の売れ残りが続出。特に生鮮食料品がダメで、買いもの客自体が来なくなってしまった。来ないから家電製品も売れなくなり、遂には借りていた家電量販店も契約を打ち切って次々と流出。店舗はなりたたなくなって、次々とハイパー・マートは閉鎖されてしまった。閉鎖されて店舗は次々と売却。それの清算費用がダイエー本体の経営を直撃。借金が雪だるま式に増えていった。


02. 2014年10月11日 18:32:39 : GbLesDcPlk
利益重視は今、ほとんどの経済評論家が主張している方針。

03. 2014年10月12日 14:53:29 : vVyGDWBric
次は無能なイオンだろう。政治家の岡田を見れば納得するな。

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