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ノーベル賞を獲得した青色発光ダイオード 産業としての可能性と苦悩とは(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/859.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 10 日 12:24:15: igsppGRN/E9PQ
 

             青色LEDは、実は圧倒的に「白」に使われている


ノーベル賞を獲得した青色発光ダイオード 産業としての可能性と苦悩とは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141010-00060390-diamond-bus_all
ダイヤモンド・オンライン 10月10日(金)8時0分配信


 10月7日、青色発光ダイオード(以下、青色LED)の開発で、赤崎勇名城大終身教授、天野浩名古屋大教授、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3氏がノーベル物理学賞を受賞し、日本中が沸き立っている。3人の業績は多くのメディアで報道されているので、ここでは産業としての青色発光ダイオードに焦点を当ててみよう。

 科学技術が急速に発展した今日、ノーベル賞(特に物理学賞)は素人にはチンプンカンプンな基礎研究に与えられる傾向があった。20世紀初頭にまで時計を戻すと、ノーベル賞が与えられたアンモニアの合成法は、そのおかげで窒素肥料が合成できるようになり、農業生産の飛躍的増大に貢献し、化学産業を勃興させた。ペニシリン発見は抗生物質を生み、人類を化膿から救いだして、製薬産業を発展させた。青色LEDもすでに実用化・産業化されており、だれにでもその社会的、産業的価値が分かりやすい。

● 青色LEDの革新性は「白」にあり

 LED(発光ダイオード)とは、電圧を加えると発光する半導体素子のこと。赤色LED、緑色LEDはすでに開発されていたが、青色LEDの実現は20世紀中は難しいと言われるほど、その開発は困難を極めていた。その中で、赤崎、天野両氏が青色LEDの原理を解明し、中村氏が量産技術を確立した。

 青色LEDは、「青」そのものとして使われるより、実は 圧倒的に「白」に使われている。青LEDの周囲を蛍光色素で囲むと、青い光は黄色い光に変換される。青の光と黄色の光のミックスで白色光となる。

 1996年に開発された白色LEDの2大用途は、照明とディスプレイ(TV)で、白色LEDの誕生が両者の世界を大きく変えた。ただ、白色LEDは、ほとんど照明としてのみ使われており、ディスプレイを変えたと言われるのに、ディスプレイそのものとしては使われてない。

 どういうことか。液晶バックライトという言葉を聞いたことがあるだろうか。バックライトというのは、カラー液晶ディスプレイ(TV)において、「のっぺらな、単なる白色光を背後から出しているライト」のことである。ここに白色LEDを使う。最初は 携帯電話用の中小型液晶画面のバックライトとして普及した。すぐれた省電力性と、小型化のためだ。次いで、大型液晶TV等のバックライトにも広がった。サムスンカラー液晶TVが有名である。

 ただしカラー液晶ディスプレイは 白色LEDによって初めて実現したわけでない。LEDバックライトが普及する前からカラー液晶ディスプレイは広がっていた。当時のバックライトは冷陰極管という特殊で高価な、一種の蛍光管が使用されていた。それを置き換えたのが白色LEDなのだ。

 このように、白色LEDは、カラー液晶ディスプレイのバックライトというかたちで、携帯(スマホ)からTVまで、各種ディスプレイに用いられている。カラー液晶ディスプレイ(TV)の急成長とともに、バックライトとしての需要も爆発的に増えたが、市場の成熟化からバックライトとしての成長率は鈍化している。

● 一般照明分野で革命といわれるワケ

 他方、一般照明の分野では、蛍光灯や白熱球ランプ(ガラス管+気体照明)からLED照明(固体照明)へと、基本原理が全く異なる光源の登場を意味する。照明における歴史的大転換と言われ、スウェーデン王立科学アカデミーが、ノーベル賞の授与理由で、「彼らの発明は光の技術を根本的に変え、世界を一変させた。20世紀は白熱電球で照らされた時代だったが、21世紀はLEDのランプで照らされる時代となるだろう」と、称賛した所以でもある。

 LED照明には長寿命、省電力、加えて水銀など有害物質を使用する必要がないという特徴がある。一言で言えば、環境に優しいのだ。

 矢野経済研究所の調査によれば、日本国内の一般照明の市場の規模は2012年で1兆264億円、うちLED照明は195%増の4204億円に達する。2011年の東日本大震災以降の省エネ意識の高まりもあり、急速に普及が進んできた。これに対して、世界の一般照明の市場の規模は13年で約10兆円と言われているが、LED照明への代替はそれほど進んでいない。

 一般照明に占めるLED比率は、日本が5割超なのに対して、世界平均で3割弱という推計もある。新興国や発展途上国の人々にとっては、LED照明はまだ高嶺の花。ただ、逆に言えば、それだけ市場開拓の余地が大きいとも言える。

● 産業構造にも大きな変化

 従来のガラス管+気体を含むランプ(白熱電球や蛍光管)からLED照明(固体照明)への移行は、産業構造にも大きな変化を及ぼしている。従来のランプは破損しやすく、輸出が難しいため、地場ごとのサプライヤー(ないし直接投資による現地工場)が成り立ちやすかった。こうした製品の特徴から、グローバルなメーカーは、しばしば現地会社にライセンス供与してフィーを得る「ライセンス商売」をしていた。

 しかしLEDは固体であるため、破損は少なく、輸出が容易だ。したがって、ライセンス商売よりは、先導的デバイスメーカーが世界数ヵ所で集中生産して、グローバルに輸出する態勢となっているのが特徴だ。

 照明産業を例にとると、関連企業はLEDの「石」(極小の粒で「ダイ」と呼ばれる。発光素子そのもの)を生産するダイメーカーと、ランプ・照明を生産する組み立てメーカーに大別できる。ダイメーカーでは世界1、2位を、米国のクリー社とかつて中村氏を擁した日亜化学工業が占め、韓国のサムスンLED、ドイツのオスラム・オプト・セミコンダクターズ、赤崎氏らの技術的流れをくむ豊田合成などがその後を追う。

 一方、LED照明は、ダイメーカーからLEDチップを購入し、ガラスカバーを付けたり、口金をつけたりして、電気ソケットに差込めるようにすれば製品化できるので、参入障壁が低く、新規参入者が相次いで、多くのメーカーが乱立している状態だ。国内だけ見ても、パナソニックと東芝ライテックが1位、2位を占めるほかは、岩崎電気、遠藤照明、アイリスオーヤマなどが、数パーセントずつのシェアで争っている。

● ここでも忍び寄る韓中の足音

 今後の展開はどうか。ダイメーカーの、「国内立地モデル」(国内生産→輸出)は次第に苦しくなるだろう。なぜなら、サムスンだけでなく、中国勢の追い上げが急だからだ。発光効率や耐久期間や色味など質の面では劣るとはいえ、安いチップなら中国勢でも生産可能だ。すでに豊田合成などは、主に台湾メーカー等へのライセンス商売にかなり傾斜していると見られている。

 LEDの用途は、医療(治療・検査・消毒)用、農業用などに広がっているが、メディアや一部の調査会社が騒ぐほどの「スピード」では広がっていない。日本のメーカーがDRAMの二の舞にならないためには、設備投資の規模・タイミング、マーケティングなど「戦略」のよろしきを得ること、新たな用途の開拓という地道な作業が必要だ。産業レベルでは、ノーベル賞受賞に浮いてばかりはいられないのである。

 (ダイヤモンド・オンライン編集長 原 英次郎)

ダイヤモンド・オンライン編集部


 

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コメント
 
01. 佐助 2014年10月10日 18:53:44 : YZ1JBFFO77mpI : WBNBGXIFfM
産業革命を加速させれば世の中一遍します

LEDの用途は、第二次産業革命が加速しないと医療(治療・検査・消毒)用、農業用などに広がりません,それは実に簡単なことで,誤った科学的常識が、その普及を妨げているのです。そして熱の発生しない電力,虫が近寄らないLED,そのためには原発などの動力ではダメ。電子電池と組み合わせると熱もなし電力消費料がいらなくなる。

これまでに稼働している人工照明使用の植物工場が、収穫量を千倍以上にしたと報告してるいのに普及しないのは、千倍のコストを使って、照射時間24時間を採用しているからだ。そのため、早生野菜や高価な花に生産品種が限定されている。

LEDの誕生は、特定の周波数が植物の形質変更させることを、自然発生的経験科学的に明らかにしてくれる。そして光を熱と切離すべきだと教えてくれた。そして外気からの影響を排除できるLED植物工場になるので遺伝子組み替え作物がいらなくなる。


なのにどうして農業分野が広がらない常識として馬鹿にされている理由を説明します
(1)収穫量千倍増の植物工場が普及しないのは、電気料金と初期投資と維持費が千倍かかるためだ。光合成のシステムは、光の刺激が消えてからも、しばらく稼働しつづけるので、点滅使用すれば、電力料金は半減できる。

(2)人工照射に、光ダイオード(LED)を使うと、電力維持費を半減できる。光ダイオードの発明は、光(電子の波)から、熱を切離して観察することを教えてくれている。だが、太陽光の熱が植物には必至と思い込まれているため、発熱しない光ダイオードの採用を避けている。太陽光で進化した植物は、熱(温度)を、その変化を成長段階に組み込んでいるが、エアコンで、人工的にコントロールした方が賢明だ。

(3)人間は水を、山頂の雨や霧が、岩盤を濾過して流れる河水を利用している。雨が全く降らない砂漠など存在しない。雨水を溜め再循環して使用するなら水不足の発生は避けられる。雨水を濾過して、水耕栽培方式を採用すると、干ばつ・病虫害・薬害は避けられる。そして、天候と雑草に振り回される重労働から開放される。

(4)植物の生まれた故郷は海や河だ。遺伝子DNAの90%以上を、タンパク質を造らないからいゴミだと罵倒しているが、水から陸上への進化の過程で、不必要になったDNA暗号は、作動しないように厳重に封印されていることを無視しているために、サリドマイド禍を繰り返しているのだ。

(5)植物にも睡眠が必要と錯覚されている。動物の目・耳・鼻・舌などの感覚器官と、運動をコントロールする神経回路は、徘徊しない植物には存在しない。

(6)赤と青のLEDを照射すると、植物は色・柄・素材・形の対立要素を反転し、その形質を変化させる


以上から太陽光は、高く伸びて尖った葉をもつ水稲を誕生させたが、LEDの赤と青の光は、低くて頑丈な茎と広い葉をもち、収穫量を十倍にでき稲を、水中を進行するベルトコンベア上で成長させ、自動的に刈り取ることも可能となる。耕作放棄にカネを出すより、LED植物工場に投資すべきである。

そして第二次産業革命が加速すると家庭も工場も乗り物も、電子電池電源で動く時代になるので、都市も農業も漁業も本当にかわり、人類は第二次産業革命を謳歌することになる。

LEDやエンジンレスに成功した第二次産業革命に早期シフトした国家は、放射能・CO2の発生を75%減らすことに成功すると同時に、世界の技術革新をリードできる。このように医療もLEDと電子電池を組み合わせると初期動力料金だけなので腕ロボットによる手術も容易に細菌も近寄らないので安心してできることになる。


02. 2014年10月11日 14:01:02 : 5SDzKuopRI
電力の使用量を半減させるような発明発見が待たれる。

03. 2014年10月12日 20:26:12 : VkmI6ANy5g
有機ELに追い越されます。

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