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貧窮化する日本、近づく国民皆勤化
日経新聞によると65歳を過ぎても夫婦で働く共働きが増えているということだ。
2千14年4月ー6月の前年比が11、9%増の66万所帯となり過去最高を更新した。
働く理由は経済的な理由が73%に上っており、2位の社会への参加22%大きく上回った。65歳以上の8組に一組が共働きだ。
このような状況は、所帯主の所得が低下したことに尽きる。
その結果、所得に対する国民負担の割合が増加したり、ローンの割合が増えたため、消費できる額が少なくなってしまい、十分に一家の生活費を賄えなくなっているのである。
ここ20年間の日本政府のデフレ政策は、確実に低所得化と国民負担増をもたらした。
その結果が如実にこの高齢者の共働きという結果を招いている。
今後は、この比率がどんどん増えていき、さらには中卒の働き手が増えていくだろう。彼らが所帯主の低所得を補い、生活費を稼がなくてはならなくなるからだ。
大学への進学率も低下し、高卒も増えていく。国民皆勤状態に近づいていく。一家の主の低所得が、その家族の一員の就業率を高めていく。
デフレの特徴は、所得線の角度が45度以下に下がっており、それは生産量に比べ所得が十分に上がらないことをあらわしている。
その結果、この労働力の増加がさらに低賃金化を推し進めることになる。デフレ下の労働力の増加は、生産増を進めるが、消費不足のため付加価値減を招き、所得が低下するからだ。
デフレ下の労働力の増加は、付加価値の低下を招くため、所得の伸びは、労働量の増加の割合ほど伸びず、なだらかなものになっている。
労働力が増加しタイトになっても、所得がたるんでいるのである。
これは失業率が下がっても、ほとんど所得が上がらないことから明らかであろう。
だれもが生活費を稼ぐため、国民負担分を軽減するため、より長時間働かなければならなくなってきている。日本は発展途上国並のよりもより下の低開発国の水準に近づいて来ている。
皆さんは良くご存じだと思うが、低開発国ほど、一世帯を支えるため、おじいさんもお祖母さんも働き、子沢山で、そのすべての子供が働いて生活を支えている。子沢山の方が生活し易いぐらいだ。
子供の貧窮化は日本でも既にちらほら聞いているだろう。
日本もいよいよこのような低開発国型の賃金体型になって来たのである。単に失業率が下がったの喜んでいてはいけない。みんなが働かなければならなくなっているだけかもしれない。
少子化が叫ばれ、高齢者が増え、労働人口が減少しているにもかかわらず、失業率が低下気味であるにもかかわらず、所得が増えない。明らかにデフレの深刻化が、国民皆勤化につながって来ている兆候である。
家族全員が働かなければ、ローンの返済や、国民負担増、消費税の増税などにより生活費を賄えなくなっている所帯が増えつつあるということだ。
本来なら少子化や、労働人口の減少は、賃金アップの要因である。そのうえ失業率が低下すれば、所得が増加するはずである。しかし日本にそのような兆候は全くない。
政府が主導して賃上げを要請しているぐらいだ。それでもこのようなていたらくである。
失業率の低下が、景気の上昇を物語っているとはもはや言えないだろう。それは就業率の増加を物語っているだけかもしれないからだ。国民の老いも、小も、すべて働かなければ食っていけない状態の兆しである。
(参照http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/teraxBLG/080523html 失業率に対する懸念。素直に喜べるだろうか。2千8年5月23日)
未だに経済学者の多くや政策携わる人達は、労働人口が増えれば、所得が増えると思っている。この考えはデフレでは通用しないのである。
日本の窮乏化はここまで来ている。このおよそ20年間で、驚くべき速度で窮乏化を遂げている。
政府の借金も瞬く間に一千兆円を越えてしまった。
アベノミクスは、これまでのデフレ伸長政策の成れの果てである。今までのデフレ伸長政策をさらに大々的に借金をして進めているだけであり、借金が雪だるまのように伸び、投資ができなくなった地点で瓦解する。
それでもまだ消費税上げるのか。今すべきことは消費税を下げ、国民負担を下げ、消費を増やすことである。
一言主。
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/
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