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世界の不安定要因と株価の下落
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52652639.html
2014年10月02日 在野のアナリスト
昨日の最高裁で、陸山会事件における石川元衆院議員の有罪が確定しました。水谷建設元社長だけが詳細な供述をし、元会長も、元社長つき運転手も元社長の行動を否定する中、一審、二審では推認、追認というたった一人の証言のみを証拠採用する、という異例の展開に、最高裁は認定という形で答えました。この裁判が深刻なのは、今後政権側が政敵を貶めようとすれば、いくらでも同様の手法をとれること、です。一人を抱きこみ、嘘の供述をさせれば裁判所が有罪にしてくれる。裏金を渡され、それを返した渡辺みんなの党前代表などとの待遇の差、そこには国策捜査の怖さを痛感します。元国会議員が、裏金で有罪が確定したのにメディアの扱いが異様に小さいことといい、これが如何に問題のある判決であるか、を如実に示すのでしょう。
日本株は大きく下落しています。すでに裁定買い残が積み上がり、ポジション外しをしたかったところに、米株の急落が引き金になった形です。米国内でエボラ出血熱患者が確認されたことで空運、輸送関連が売られた、ともされますが、口実のように感じます。最近の資源関連の下落にみられるように、世界経済の減速による需要不足、これはシェールガスの採算割れに陥るかもしれない水準に近づいています。1バレル80$割れになると、米経済にも深刻でしょう。人、物の移動が制限されれば、益々エネルギーの消費が減る。今の米経済が、雇用なき景気回復とよばれ、明日の雇用統計を前に、利益確定売りをだしたくなるタイミングでもありました。
香港での雨傘革命も、経済停滞のつづく中国で、さらに深刻な事態を引き起こしそうです。これが台湾、東南アジア諸国にも波及、中国国内の独立派も勢いづかせる懸念があります。安易に妥協できない一方、つっぱり過ぎると中国が不安定化しかねない。ただでなくとも習政権が不正粛清と称し、政敵を倒している最中ですから、危機感をもった政敵がそうした動きを利用する恐れもあります。そうなると、瀕死の中国経済に駄目をおすかもしれません。
イスラエルも米イ首脳会談の最中、入植計画を発表。米国に強く批判される、という一幕がありました。中東情勢を、さらに混沌とさせるイスラエルの動きに、米国も激怒した形ですが、イスラム国との長期戦を抱え、他のイスラム国家との連携が必要なときですから、尚更深刻です。下手をすれば、イスラム国がイスラエルとの戦争を宣言するかもしれない。そうすれば、中東の各国はまとまり、第5次中東戦争が勃発するかもしれない。そんな動きともなってきます。
ウクライナ問題はほぼスルーした市場が、流石にこれだけの悪材料を抱え、反応したというのが急落の流れなのでしょう。ただでなくとも世界経済が不安定な中、これをこなすだけの強さは、どの国もない。堅調な米経済さえ、シェールガスが崩れれば終わり、という構図です。日本経済は、さらに外需依存を強める中で、株価はふわふわと上昇していたので、大きな調整にさらされることは致し方ないのでしょう。TOPIX再投資も半ば終わり、自社株買いも期初では中々発表もない。年金改革はまだ先、という中で、需給が崩れたのです。今後も、こうした動きが増えるのは已むを得ません。今、実体経済との整合性を、株価がどう折り合いをつけるか。それを模索していく流れになってしまうのでしょうね。
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