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マンションは対象外が多い/(C)日刊ゲンダイ
戸建にすみながら生活費融資 リバースモーゲージの損得
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153609
2014年9月26日 日刊ゲンダイ
子供も独立し、夫婦2人暮らし。庭の草取りは大変だし、空き巣や火事、地震も心配だ。いっそのこと広すぎる自宅を処分、田舎に移り住むか。そんなふうに考えている人も多いのではないか?
しかし、ちょっと待って欲しい。東京やその周辺に住んでいれば、自宅に住み続けながら生活費やまとまったお金が借りられるリバースモーゲージが利用できる。老後の生活資金に不安な人にはよさそうだが、問題はないのか?
リバースモーゲージは中高年が自宅を担保に銀行からお金を借り、死後に清算する借金法だ。
神奈川県川崎市に一戸建てを構えながらも、老後の生活費に不安を持つ浅野隆弘さん(仮名、64歳)も、いざとなったら頼りたいという。
「融資には有料老人ホームの入居資金、家のリフォーム資金としてまとまった額を受け取るタイプと、定期的に一定額を受け取るタイプなどがあります。返済は高齢者の死後、相続人がその家を売却して清算するため、利子を含めて本人が返済することは基本的にありません。融資の担保となる不動産は基本は土地で、一部の金融機関のリバースモーゲージを除き、マンションは対象になりません」(都市銀行関係者)
融資額の上限は土地の評価額の50〜70%といわれるが、実際は50%が多いという。
例えば、毎月5万円の生活費をリバースモーゲージで補ったとしよう。
野村資本市場研究所の試算では、融資できる金額を評価額の70%、金利3%と仮定すると、毎月5万円の受け取りを10年望んだ場合には999万円の評価額が必要となる。期間を15年とすると評価額は1621万円、20年なら2346万円、25年で3186万円だ。
浅野さんは7年前に建て替えたばかり。土地は亡き父からの相続で得た約330平方メートル。周囲の土地は坪単価約80万円、評価額を50%と少なく見ても、4000万円ぐらいになる。30年近くは受け取れるはずだ。
■金利変動リスク
ただし、気をつけたい点もある。そのひとつが金利だ。3%という金利は、住宅ローンが1%台ということを考えれば、かなり高い。しかも、変動制を採っているから、半年ごとに金利が見直される。また、融資残高に対する利息は毎月返済するタイプだと、利息分を引いた毎月の受取額は年々減ることになりかねない。
さらに、毎年担保評価するため、地価の下落が続いて融資残高分が上回るようなことがあると、新規融資が打ち切られる。オーバー分を一括で返済しないと、強制的に自宅が競売にかけられ清算されるケースもありうるのだ。
実際に、トラブルも起きている。国民生活センターに、自宅を担保に期間2年、毎月の受取額30万円で契約した高齢者が20カ月を過ぎた時点で、振り込みが止まり、自宅の競売通知が送られてきたという相談例があるという。これは、リバースモーゲージに見せかけたローン詐欺である可能性が高いが、親がリバースモーゲージを申し込むと、相続額が減ることを恐れた家族(相続人)が取り消しを言い出すといったトラブルもある。
「子供がおらず、地価の高い一戸建てやマンションに住み、生活費が不安な一人暮らしの高齢者にはいいかもしれませんが、そうでなければ、土地を担保に最上階を自宅、下をワンルームマンションや店舗にする方が得かもしれません」(ファイナンシャルプランナーの杉山明氏)
自宅は最後の資産、慎重にも慎重に考えるべきだ。
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