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世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第92回 実質消費と実質賃金(週刊実話)
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/524.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 21 日 15:22:05: igsppGRN/E9PQ
 

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第92回 実質消費と実質賃金
http://wjn.jp/article/detail/8332344/
週刊実話 2014年9月25日 特大号


 '14年7月の家計調査「実質消費支出」の結果が、総務省統計局からリリースされた。対前年比でマイナス5.9%。実質消費が前年同月比でマイナスになったのは、これで4カ月連続だ。

 要するに、4月の消費税増税以降、毎月、実質消費が1年前を下回る状況が続いているのである。

 予想(というより、政府の「期待」)に反し、7月の実質消費支出は対前年同月比でプラス化するどころか、マイナス幅が6月と比べてすら拡大してしまった。

 政府は「台風襲来が多かったため」と言い訳をするのだろうが、それはまあ、外食やパック旅行の減少ならそうなのだろう。

 とはいえ、問題の本質は外食や旅行ではなく、家電や家具といった耐久消費財の消費が落ち込んでいることだ。すなわち、消費税増税の悪影響が継続しているのである。

 さらに深刻なのは、新車販売台数(軽自動車含む)が、7月はもちろんのこと、8月も前年同月比9%減と、減少幅が「増税後最大」になってしまったことだ。

 7月は2.5%減だったのだが、8月にマイナス幅が拡大してしまった。新車販売台数の落ち込みは、どう考えても台風の襲来とは無関係であろう。

 一言で言えば、
 「消費税増税の反動減に対する反動増」
 が、全く起きていないというのが現在の日本経済なのである。

 実質消費支出約6%減少(対前年比)とは、どれほどのインパクトを持つだろうか。

 このままのペースで実質消費の対前年比減少が続くと、日本のGDPは消費の影響だけでもマイナス3.6%になってしまうという話だ(日本の民間最終消費支出は、GDPのおよそ6割を占めるため)。

 信じがたいことに、総務省はこんな事態でありながら、消費支出の基調判断について「このところ持ち直している」と、17カ月連続で判断を据え置いた。

 理由は、季節調整済みの前月比が0.2%減と、ほぼ横ばいにとどまっているためとのことである。

 0.2%減ということは、「減っているではないか」という話はさて置いても、消費税増税派の政府や官僚、識者たちは、
 「7〜9月期は、4〜6月期の反動減の反動があるため、景気は回復する」
 と、主張していたのではなかったのか。横ばい(実際はマイナスだが)ではダメである。

 7月以降に消費がV字回復しなければ、彼らの予測は外れ、政府にとって「想定外」の事態が進行しているということになるはずだ。

 ところで、本連載のタイトルは《三橋貴明の「マスコミに騙されるな!」》である。実質消費の落ち込みが続く中、更なる消費税増税を目論む財務省や政府は、マスコミを活用して国民を「騙してくる」ことが確実なので、注意して欲しい。

 そもそも、今回の消費税増税の悪影響が'97年時と比べてすら大きいのは、国民の実質賃金が低下しているためだ。

 実質賃金とは、名目賃金の上昇率から物価上昇分を控除した値になる。名目(金額)で見た賃金が増えていても、それ以上のペースで物価が上昇してしまうと、実質的には「賃金の減少」になるわけだ。

 '97年の消費税増税は、国民の実質賃金の上昇局面で行われた(それでも、増税の悪影響を吸収しきれず、日本経済はデフレに突っ込んだ)。

 今回は、実質賃金の下降局面における増税なのである。

 実質賃金が低下している状況で、消費税増税で強制的に物価を引き上げると、結果的に、実質賃金は更に低下し、国民は支出を絞り込み、消費が減る。当たり前すぎるほど、当たり前の話だ。

 '14年7月の毎月勤労統計調査における実質賃金(速報値)を見ると、現金給与総額が対前年比でマイナス1.4%、「きまって支給する給与」が同マイナス2.4%であった。

 7月はボーナスの時期であるため、現金給与総額(実質値)のマイナスは1%台に収まった。とはいえ、デフレマインドに冒された日本国民が、継続的に消費や投資を拡大するためには、所得総額ではなく恒常的な所得の安定的な拡大が必要である。

 すなわち「きまって支給する給与」で見なければ、実態は把握できない。「きまって支給する給与」の実質値は、残念ながら対前年比マイナス2.4%と、まだまだマイナス幅が大きい。つまり、国民の貧困化は継続している。

 問題だと思うのは、消費税増税や円安の影響で物価が上昇傾向にある現在の日本において、マスコミが毎月勤労統計調査を報じる際に、見出し等で名目(金額)の数値を強調していることだ。

 例えば、本件についてTBSは「7月の毎月勤労統計調査、現金給与総額10年ぶりの伸び率」とした。

 日本経済新聞は「給与総額17年半ぶりの高い伸び 7月2.6%増」という見出しで報じた。

 別に嘘ではないのだが、物価上昇率に賃金の伸びが追い付いていない(=実質賃金が低下している)状況で、名目の給与総額を強調して報じる姿勢は頂けない。

 安倍晋三政権や財務省は、2015年10月1日の更なる消費税率の引き上げを、何としても実現しようとしている。

 そのためには、国民に、
 「すでに賃金は上昇に転じており、消費税率を10%に引き上げても問題ない」
 と、思い込ませなければならない。

 だからこそ、実質賃金ではなく名目(金額)で見た賃金水準が大きく報道されているのではないか、と、勘ぐりたくなってしまったのは、別に筆者だけではあるまい。

三橋貴明(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。


 

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コメント
 
01. 2014年9月21日 16:09:29 : jXbiWWJBCA

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日本でデフレが起きた本当の理由
2014/09/19 (金) 10:55
 円安が進んでいますね。1ドル=110円も時間の問題と言っていいかもしれません。

 何故、そのようなことが言えるか?

 だって、米国では今、いつゼロ金利政策が解除されるのかに焦点が当たる一方で、日本の場合には量的緩和策がまだまだ続くと思われているからです。

 そうでしょう?

 一旦は2%を切っていた米国の10年物国債の利回りは、今や2.6%程度まで上昇する一方で、日本の10年物国債の利回りは0.5%台にある訳で、これだけ金利差が拡大するならばドル高円安になって当たり前。

 それに日本の場合、貿易赤字は完全に定着してしまった感さえあり、これでさらに経常収支が赤字に転落すれば、円安が加速することは必至でしょう。

 そして、そうやって内外の投資家が円を手放すようになれば...そのとき、我が国の財政問題が改めて深刻味を帯びるのです。
 将来の円安が確定的なものとなれば、誰だって円をドルや他の外貨建て資産に交換しておいた方が安全だと考えるでしょう?

 だとすれば、今は円建ての国債を有難く保有している我が国の金融機関でさえ、いつ日本国債から米国債、或いは他の外貨建て資産に切り替えようとするかもしれないのです。

 なんと恐ろしいことか!!

 そうなって、慌てて健全財政の必要性を説いても遅いのです。

 そうでしょう? だから、私は、手遅れにならないうちにできる限り手を打っておくべきだと言っているのです。

 でも、悲しいかな、理解する人が少ないのです。

 いずれにしても円安のスピードが増しているのですが...しかし、その割には国内物価が上がるスピードが遅いと思いませんか?

 もちろん、かつてと比べれば物価は上がっています。そして、仮に消費税増税が実現されていなかったとしても、円安もあり物価は上がっていたことでしょう。

 しか〜し、かつては1ドル=80円を下回るほど円高だったのが、今や1ドル=110円に近づくほどになっているのに、増税の影響を除いて考えると物価上昇率は1%程度のものでしかないと言うのです。

 これが仮に増税の影響を除いて、物価が2%、或いは3%上がっていたとしても、これほどまでに円安が加速していることを考えると、小さすぎる値だと思いませんか?

 つまり、輸入物価の上昇は起きていながらも、それが国内物価にはなかなか転嫁されにくい状況にあるのです。

 どう思いますか?

 でも、これだけ円安になっても国内の物価が上がらないのであれば、消費者にとっては大助かり!

 では、その分の負担は誰の肩にのしかかっているのか?

 結局、原材料を輸入した業者やその加工業者が製品価格に転嫁することを躊躇い、自分たちで損を被っているということになりそうなのですが...

 では、本当にメーカーなどが売れ行きが落ちることを懸念して値上げができないから...つまり、損をある程度被っているから国内物価の上昇につながっていないということなのでしょうか?

 でも、一時的に損を被ることをしたとしても、それが長期間続けばメーカーはその負担に耐えかねて倒産してしまうでしょう。

 では、何が起こっているのか?

 よく言われますよね、円安などのために原材料価格が上がると、お菓子の内容量が減るなんてことが。

 私は、それに似たこと、或いはそれをさらに進めたことが密かに横行しているのではないかと思うのです。

 だって、日本も中国や韓国と似たところがあるからです。つまり偽装をしやすい体質にある、と。

 お菓子の内容量を減らしますなんて、ちゃんと公表するところは立派な会社だと思います。でも、全てがそのようなことを公表するとは限らない。

 内容量が100gから80gに減ったチョコを前のままの価格で売っているメーカーがあったとして、そして、それを世間が全く気が付かなければ、チョコの価格は全く変わらないままなのです。円安で原料の輸入価格が上がっているのにも拘わらず、チョコの価格は今までと同じだ、と。

 しかし、実際には内容量が2割減っているので、価格は25%も上がっているのです。

 そうでしょう?

 或いは、輸入する肉が期限切れ寸前のものばかりになれば、当然質が落ちているので価格も安くなる筈なのに、以前と同じ価格で、例えばハンバーガーに加工して売る、と。

 この場合も、肉の質が落ちているので、価格は実質的には上がっているのです。

 要するに、この手のことが日本国内で横行すると、本当は物価は上がっているのに見た目には上がっていないように...場合によっては下がっているように見られるのです。

 デフレは、日本に特有の現象だと世界中から見られています。

 そして、何故欧米ではデフレは起こらかなったのに日本ではデフレが起きたのか、と。

 それに対し、それは日本銀行の金融緩和が不十分であったからだという主張がなされることが多かったのは、ご承知のとおりです。

 でも、私は、そうは考えません。日本では、ある種の偽装工作が横行した結果、物価が上がっていないように見えただけかもしれないのです。つまり、消費者が買わされている商品の質が落ちていたり、量が減っていたりした可能性があるのです。(それ以外にも、中小零細の下請け業者などに犠牲を強いたり、或いは業界全体での血のにじむような経費削減の努力もあったでしょうが...それについては、本日は触れません)。

 私の話、信じられませんか?

 では、中国について考えてみて下さい。

 中国では、近年、すごい勢いで賃金が上昇していることはご承知のとおりです。そして、経済成長率も、最近でこそ鈍化はしてきていますが、それでもまだまだ高い数値を維持していると言っていいでしょう。

 では、そんな中国で、物価はどのように推移しているのか?

 信じないかもしれませんが...せいぜい数パーセントだと言うのです。

 低すぎるでしょう?

 では、何故そんなにインフレ率が低いのか?

 それは、内容を偽装して品質の悪いモノを消費者に買わせているので、それで表面的には価格が安く見えるだけなのです。

以上
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2014/09/19/022378.php


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第271回 いわゆる「国の借金」問題と新レトリック(3/3)
2014/09/11 (木) 13:12
 バブル崩壊後の日本では、家計の金融資産と政府の負債が「同時に、ほぼ同額」増えていった。当たり前である。単に、
「政府がお金を借り、国内で支出し、企業経由で家計に渡り、金融資産として積み上がる」
 という流れが続いていただけの話なのだ。
 上記を理解すると、「国の借金が家計の金融資産を・・・」というレトリックが、実にファンタジックなものであることが分かるはずだ。信じられないかも知れないが、自民党の有力政治家の中にすら、上記のファンタジー理論を信じ込んでいる人がいる(その人物は今回の内閣改造で閣僚に就任した)。早く、ファンタジーワールドから人間世界に戻ってきて欲しいと、切に願っている。
レトリックと言えば、江田憲司氏が以前、テレビ朝日「TVタックル」の番組で、
「日本は対外純資産があるから、国債を発行できる。つまり、猶予はあと250兆円だ」
 と、奇妙なことを言い出し、驚かされたことがある。
 自国通貨建て(日本円建て)の国債と対外純資産と、いかなる関係があるのかさっぱり分からないのだが、それ以前にアメリカを筆頭に、世界の過半の国々は対外純負債国である。対外純負債国が国債を発行できないのでは、アメリカもイギリスも、フランスもイタリアも、その他何十という国々が国債を発行できないことになってしまう。
上記以外にも、
「国際金融市場の信認が・・・」(国債が100%自国通貨建ての国で、国際金融市場が何の関係があるのだろうか)
 あるいは、最近は消えつつあるが、
「日銀が国債を買い取ると、ハイパーインフレーションが・・・」
「金利が1%上がると、利払いが10兆円増え・・・(注:日本政府の国債の9割は固定金利である)」
など、いわゆる国の借金問題を巡るレトリックは、尽きることなく登場してきた。
 筆者に対し、
「私は三十年前から財政破綻を訴えてきた! 今年(2012年であった)は必ず破綻する!」
と、断言した「識者」もいた。2012年からすでに二年が過ぎようとしているが、残念ながら日本政府の財政破綻など、兆候すら全く見えない。
 上記の通り、「いわゆる国の借金問題」の特徴は、結論は決して変わらず、次々に新レトリックが繰り出されてくる点だ。
レトリックの最新版が、以下になる。

『2014年9月7日 日本経済新聞「国の借金、民間超える 15年度末に1143兆円」
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76741830W4A900C1NN1000/
 国の借金が今年度中に企業と家計を合わせた民間部門の借金を上回る見通しだ。国債発行が増える一方で、企業の設備投資など民間の資金需要がまだ弱い。景気刺激を狙う金融緩和の恩恵が、国に大きく及ぶ構図になりつつある。
 6月末の国の借金の総額は1年前と比べ3.1%増え1039兆円だった。国債の発行増などで1年前より30兆円強増えた。2014年度の当初予算での見積もりによると、15年3月に1143兆円に膨らむ。一方、3月末の企業の債務は688兆円、家計は368兆円で合計すると1056兆円だ。4月以降も伸び悩んでおり、今年度中に国の借金に抜かれる公算が大きい。(中略)
 国の借金残高はすでに国内総生産(GDP)の2倍を超し、主要国でも突出する。国際通貨基金(IMF)の見通しでは、地方自治体を合わせた一般政府ベースでの政府部門の借金は14年末に1199兆円、19年末には1343兆円に膨らむ。(後略)』

 政府の負債が民間企業と家計の負債の総額を超えるから、何だというのだろうか? 無論、デフレ深刻化の証(企業がお金を借りない)ではあるのだが、本稿で問題視しているのは、あくまで「財政破綻」である。
 上記日本経済新聞の記事の目的は、もちろん、
「国の借金が、民間の負債を超えた。破綻する」
という、印象を読者に植え付けることになる。
 そして、
「そうなんですよ。国の借金で大変なんですよ。この借金、将来世代にツケを残したくないでしょ。皆さん国民は、良い人でしょう? ならば、増税や公共事業などの政府支出削減に反対しないで下さい」
 というキャンペーンが、過去20年間(1994年から)延々と行われ続け、正しい政策が実施されず、国民が貧困化しているというのが現代の日本なのだ。
 この手のプロパガンダに対抗するためには、とにかく思考停止に陥らず、国民や政治家が正しい情報、知識を身に着けるしかない。というわけで、筆者は「いわゆる従軍慰安婦問題」同様に、「いわゆる国の借金問題」についても、しつこく、粘り強く「正しい情報」を訴え続けているわけである。
第272回 朝日新聞と吉田調書(2/3)(09/17 10:50)
第272回 朝日新聞と吉田調書(1/3)(09/16 10:44)
第271回 いわゆる「国の借金」問題と新レトリック(3/3)(09/11 13:12)
第271回 いわゆる「国の借金」問題と新レトリック(2/3)(09/10 13:08)
第271回 いわゆる「国の借金」問題と新レトリック(1/3)(09/09 13:11)
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2014/09/11/022289.php


02. 2014年9月21日 16:37:54 : TGZjS8iB2r
>だからこそ、実質賃金ではなく名目(金額)で見た賃金水準が大きく報道されているのではないか、と、勘ぐりたくなってしまったのは、別に筆者だけではあるまい。

しかしまあ、名目値だけを取り上げて自分のロジックに当てはめるのは、そもそも三橋氏がこれまでやってきたことでは? 

三橋氏は、インフレで名目GDPさえ拡大させれば全ての問題は解決するような事を常々主張していた筈だが、ようやく実質値も見れるようになったのは進歩だな。


03. 2014年9月21日 20:16:09 : CF5XVAzKk6
台風のせいなんかするな。

毎年7,8月は台風は来るんだよ。

嘘首相に嘘政府それを支持する嘘マスコミ。

日本は末期癌です。


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