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藤巻氏 日銀の量的緩和政策を「後は野となれ山となれ」政策と指摘〈週刊朝日〉
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/477.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 18 日 16:36:05: igsppGRN/E9PQ
 

藤巻氏 日銀の量的緩和政策を「後は野となれ山となれ」政策と指摘〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140918-00000011-sasahi-bus_all
週刊朝日  2014年9月26日号


“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、日銀の金融政策には後がないとこういう。

*  *  *
「喫茶店のコーヒーの値段が、飲み始めたときは1杯6千マルクだったのに、飲み終わったときには8千マルクになっていた」という話がある。1月に1個250マルクだったパンが、年末には3990億マルクになった1923年のドイツの話だ。この値上がりのすさまじさは、タクシー初乗り2キロ700円が1兆1千億円になったと換算できるほどだ。

 給料も毎月上がるだろうが、パンの値段は毎時間上がる。それでは今日、明日のパンは買えたとしても、3日目以降のパンは買えなくなってしまう。このようなハイパーインフレになってしまうと穏当な政策では沈静化できないため、預金封鎖と新券発行という暴力的な方法で資金を吸収せざるを得なくなる。タクシー初乗り1兆円になれば、1039兆円の国の借金は、実質なきに等しくなる。国の財政は再建されるが、国民生活は悲惨である。

 1923年のドイツのハイパーインフレは、戦争のせいだという識者もいるがそうではない。理由は何であれ、戦争時に紙幣を刷りまくり、市中にばらまいたせいだ。そして、日本はいま、異次元の量的緩和で紙幣を市中にばらまいている。

★   ★
 欧州中央銀行(ECB)は4日、さらなる金融緩和を決定した。民間銀行がECBに持つ当座預金勘定への金利をマイナス0.1%からマイナス0.2%に変更した。「余剰資金を置いておくとペナルティーを科しますよ」ということで、民間銀行が資金を当座預金に寝かさず融資に回すことを期待している。私が20年来主張し、馬鹿にされ続けたマイナス金利政策の拡充である。効かなければマイナス幅を大きくすればよく、伝統的な金融政策の範疇だ。マイナス10%にでもなれば、景気刺激効果は空前絶後となるだろう。

 一方、ECBは銀行の融資債権を証券化した資産担保証券(ABS)の買い入れを10月から実施することを決定したものの、市場関係者が期待していた国債の購入は避けた。ドイツが反発しているからだと聞く。

 国債を大量購入すれば中央銀行の資産サイドが膨らむ。資産が膨らめば負債も増える。資産サイドと負債サイドがバランスするからバランスシートということを考えれば理解が容易だろう。「中央銀行の負債が増える」とは、紙幣が刷りまくられ市中にばらまかれるということだ。こうなるとブレーキをかける方法がなくなる。1923年の地獄を経験したドイツが強く反発するのは当然だ。

 ハイパーインフレに目配りをするECBは今後ともマイナス金利政策に重点を置いていくと思う。インフレ懸念が出てきたら金利をマイナスからプラスに戻すことで対応が簡単にできるからだ。つまり、ブレーキがあるということだ。

 一方の日本はハイパーインフレのリスクには目をつぶって異次元の量的緩和に邁進している。なぜマイナス金利政策をやらなかったのか? 量的緩和政策を取ってしまった以上、30年間、金融の世界にどっぷりつかっている私でもハイパーインフレ回避の方法が思いつかない。

 黒田日銀は「出口戦略を述べるのは時期尚早」として答えてくれない。ないからではないか? 「異次元の量的緩和」は、大衆迎合の末の「あとは野となれ山となれ」の政策である。


 

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コメント
 
01. 2014年9月18日 16:52:44 : nJF6kGWndY

>量的緩和政策を取ってしまった以上、30年間、金融の世界にどっぷりつかっている私でもハイパーインフレ回避の方法が思いつかない

FRBに聞いてみなw


02. 2014年9月18日 17:23:06 : uC1BpsVrhE
あっちは支出削減やったけどね

03. 2014年9月18日 19:14:02 : vyzEHZ2ATE
金融緩和で収入証明書がなくてもカードローンが使えるらしい。銀行は必死で貸出し先を探しおまとめローンを宣伝する。
電気店にも量販店もカード、カード、カードを作りましょう、きっちりキャッシング機能がつく。もう需要先はない。投資も盛り上がっていない。株高は企業の内部留保の厚みや法人税減税、さらなる減税期待によるものだろう。

もはや、経済原理も無視する段階に入ったか。


04. 2014年9月19日 00:22:30 : I1dXExxYp2
藤巻は宗旨替えしたのか。金融芸人は変わり身が早いな。

05. 2014年9月19日 04:21:45 : sWgHxDq7VI
藤巻ってついこの間も円安にしろって言うとったけど、この円安によるインフレはOKなのか?

06. 2014年9月19日 06:14:59 : SdVBpT3BTs
>藤巻氏 日銀の量的緩和政策を「後は野となれ山となれ」政策と指摘〈週刊朝日〉

量的緩和政策が問題というより、それに伴う
再分配政策、家計重視の経済政策がかけているのがアベノミクスの最大の問題点。


税の機能には富の再配分があるが、安倍政権は国民に広く増税する一方で、企業を優遇する。
表現を変えれば、家計から吸い上げた税金を企業に付け替えることだ。
消費税が持つ逆進性を考えるとき、再配分機能の喪失が際立つ。

消費税率引き上げ+法人税減税+公共事業増額。
すなわち、 国民から吸い上げた消費税を原資に、財界や建設業界といった自民党支持基盤に還流されたり、減税に充てられる構図である。
このままでは社会保障の充実も財政再建もかなわないまま、消費税率だけが上がっていくことになりかねない。

アベノミクスに通底するのは、財界の要望に沿った大企業を最優先する思想。
しかも、「政官業」癒着の構図も見え隠れする。
すなわち、自民党は、法人税減税+公共事業増額と引き換えに巨額の政治献金をせびる政治=最悪の利権政治を遂行。
弱者を犠牲にする最悪の利権政治。これが安倍政治の本質。

今後、大衆層への負担増&給付カットは不回避 。
増税、医療費窓口負担増、そして社会保険料アップ。
年金など社会保障給付は削減され、年金支給年齢も70歳くらいまで引き上げられるだろう。
(すべて自民党政権の失政なのだが、そのツケは非権力者の国民に回される) 。

非権力者の国民(大衆)の不満を抑え込むために、安倍政権・自民党は、
国内外の仮想敵を利用しガス抜きをしつつ、強権的な社会統制を行うことが不可欠であると考えているだろう。
秘密保護法、NHK支配、他の主要メディアに対する懐柔&圧力による支配、学校教育基本法改定(大学の自治剥奪)など教育統制、そして共謀罪制定の企みもその一環。
安倍政権は、極めて狡猾で邪悪な政権といえる。


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