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米FOMCは「相当期間」ゼロ金利維持へ、将来的には利上げ加速も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0HC20P20140917
2014年 09月 18日 06:50 JST
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で、資産買い入れ終了後も「相当な期間」事実上のゼロ金利を維持する方針をあらためて表明、労働市場には「著しい」スラック(緩み)があるとの認識を強調した。
同時に、利上げを開始した場合、そのペースは予想よりも速まる可能性を示唆した。
市場では、景気改善を受けて金利に関するガイダンスが変更されるとの見方が多かったが、今回のFRBの決定はそうした見方を裏切る内容になった。
FRBは今回の会合で、資産買い入れペースをさらに月額100億ドル縮小することも決定。買い入れは来月で終了する見込みとなった。
声明は「特にインフレ率の予測が2%の長期目標を下回り続け長期的なインフレ期待も十分に抑制されたままであるならば、現行のFF金利の目標誘導レンジを資産購入の終了後も相当な期間(for a considerable time)維持することが適切になるだろうと引き続き予測している」と言明。
さらに「労働市場の状況は総じて、さらに一定の改善を示しているが、失業率はほとんど変化していない」とし、労働市場には「著しい(significant)」量の緩みが残っているとの見方を引き続き示した。
今回のFOMC声明は7月時点での内容と実質的に変わっていないが、同時に公表された経済、金利見通しでは、前回6月に比べ、より速いペースでの利上げが見込まれていることも分かった。
2015年末時点の金利見通しは中央値で1.375%(前回1.125%)、2016年末は2.875%(同2.50)と、それぞれ前回から上昇した。今回初めて見通しに含まれた2017年は3.75%だった。
2017年の見通しについて、RBCグローバル・アセット・マネジメントの首席エコノミスト、エリック・ラシェルズ氏は「衝撃的だった」と指摘。「2017年のFF金利の予想平均を示す点グラフは、かなり強気な数字となっている。金利がFRBが正常とみなす水準に上昇するには数年かかると予想していたため、これはかなりタカ派的と考える」と述べた。同氏は利上げ時期を2015年半ばと予想している。
これについて、イエレンFRB議長はFOMC後の会見で、「FF金利の道筋における上向きの動きはほとんどないと言える」とした上で、「失業率の低下が非常に小幅で、インフレ上昇が非常に小さいと見込まれるなかでの予想と、おおむね合致していると思う」と語った。
今回の会合では、ダラス地区連銀のフィッシャー総裁、フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁の2人が反対票を投じた。金利に関するガイダンスは将来、より急な引き締めが必要と判断した場合に、FRBの手足を縛ると主張した。
声明発表後の金融市場の反応は、株価が小動きとなる一方、円相場は下落、対ドルJPY=で108円台に乗せ、2008年9月以来の円安水準となった。金利先高観から米国債利回りは上昇した。
FRBはまた、見直しを進めていた金融緩和政策からの出口戦略も明らかにした。
保有証券の償還資金再投資については、経済状況に応じて、利上げ開始からしばらくしてから終了、また段階的に縮小すると見込んでいるとした。
超過準備預金金利(IOER)の調整を通じてフェデラルファンド(FF)金利を動かす考えを示し、リバースレポは補助的な役割を果たすと説明した。
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