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写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ
厚労省が調査本腰…全国30万人「慢性疲労症候群」の恐怖
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153285
2014年9月12日 日刊ゲンダイ
「慢性疲労症候群」――。耳慣れない病名だが、厚労省の推計によると、国内の患者数は30万人にのぼるという。看過できない数字だ。そのため同省はこのほど、この病気の患者の日常生活や実際の診断・治療状況を把握する調査を始める方針を固めた。
慢性疲労症候群は強い疲労感や頭痛、脱力感などに襲われる病気。仕事を終えて休息を取っても疲れが24時間以上続き、睡眠障害や咽頭痛を伴うこともある。
厚労省によると、1988年に米国の医師によって提唱され、日本では91年に研究が始まった。23年が経過したものの、いまだに何が原因なのか解明されていない。その病名から神経内科や脳神経科の病気かと思ってしまうが、そうした担当の科も決まっていないのだ。
■どんな人が発症するかも不明
医学博士の米山公啓氏が言う。
「疲れが取れない状態が半年も続いたり、運動もしていないのに筋肉痛に襲われたりもします。分かっているのは人体にもともといるウイルスが活発化し、この暴走を抑えるために免疫物質が大量に分泌されるのが原因ということです。免疫物質が必要以上に増えて脳が機能異常に陥り、体がだるい状態などが続いてしまうのです。なぜウイルスが活発化するのか、どんな人が発症するのかも不明です」
病院に行くと、精神安定剤や抗うつ剤、ビタミンCなどを処方してくれる。これらの薬は疲労感の解消をもたらすが、根本的な治療にはつながりにくい。
「これまで医者が『うつ病』とか『ストレス性発熱』などと診断し、見逃していた可能性があります。深刻化すると、疲れで働けなくなることもあるので、周囲の理解とケアが重要です」(米山公啓氏)
自分から「慢性疲労症候群じゃないですか?」と聞いたほうがいい。
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