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売上過去最高、アムウェイはなぜ嫌われる?不意打ち、軟禁、流通破壊…消せない“壁”
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140909-00010009-bjournal-ent
Business Journal 9月9日(火)21時39分配信
世の中には、望むと望まざるとにかかわらず、長年生きていると経験してしまうことがある。そのうちの一つが、「アムウェイ」のディストリビューターによる、ネットワークビジネスのお誘いだろう。
お誘いの結果どうなるかというと、熱烈なアムウェイ・シンパになるか、嫌悪するアンチ・アムウェイになるか、真っ二つに分かれてしまうというのが定説だ。いったいなぜこれほどまで評価が割れてしまうのか。その理由を解説し、ディストリビューターの成功法則と問題点を「あるあるネタ」を通して明らかにした、『愛されるアムウェイ 嫌われるアムウェイ 〜ネットワークビジネスあるある〜』(サイゾー刊)が出版された。
ディストリビューターの日常、行動、秘めた思いも、あるある形式で多数紹介されている。たとえば、「お宅訪問すると、キッチンにディッシュ・ドロップがないかチェックしてしまう」「成功者はたいていスピーチがうまいが、みんな話し方が似ていて最初はどうもなじめない」「アムウェイの友だち同士で旅行に出かけると、旅先でプロスペクトの奪い合いになることがある」など、なるほどなと思わせる話から、門外漢には計り知れない話まで、おそらく本書でしか知ることができない内容であろう。
アムウェイ、およびネットワークビジネスを語る際、必読ともいえる同書の著者はアムウェイルール研究所。刊行にあたって、自ら製品をヘビーに使う「素敵なアムウェイ・ユーザー」と名乗る代表者に話を聞いた。
●ノリが良すぎるディストリビューターとの交流はやはり面白い
--まず、本書の出版にいたった経緯を教えてください。
アムウェイルール研究所(以下、代表者) ある経済団体のシンポジウムに参加した際、フリーの編集者と知り合ったのですが、その人に興味をもたれたことがきっかけです。
--なぜ編集者から、興味をもたれてしまったと思いますか?
代表者 編集者から「これまでどんなビジネスをしてきたのですか?」と聞かれたので、これまで携わったビジネスのひとつとして、アムウェイの話をしました。20代前半の頃、当時の彼氏の部屋に遊びにいったら押し入れにアムウェイ製品の在庫がざっと合計60万円分ぐらいありまして。在庫をこんなに抱えてしまって“残念な人”だとは思ったんですが、製品を検証したところ、製品自体が良いことは伝わったので、彼氏の代わりに仕入れ値ですべて売りさばきました。
これが縁で彼氏と結婚し、夫のアムウェイ・ビジネスをサポートするようになったのですが、編集者は私のアムウェイ製品を売りさばいた行動力に興味をもったのでしょうか。実際はよくわかりません(笑)。
--アムウェイについて、どんな質問をされたのですか。
代表者 アムウェイ・ビジネスをやっているディストリビューターはなぜ製品を熱狂的に愛することができるのか? どんなときにワクワクし、どんなことに悩んでいるのか? アムウェイで成功している人間の多くが、やっていない人間のことをどう思っているのか? その一方で、アムウェイと聞いただけで難色を示す人が多くいるけれど、実際にやっている人はアンチの意見についてどう思っているのか?
そんな感じで編集者から根掘り葉掘り聞かれたことに、一つひとつ答えていたら、もっと教えてほしいと言われました。ただ、私、今はアムウェイのディストリビューターじゃないんですけれどね。
--なぜ、アムウェイ・ビジネスをやっていないのですか。
代表者 ちょっと言いにくいんですが……結婚後、夫のビジネスをサポートしたら、彼はわずか1年弱でDD(ダイレクト・ディストリビューター)になったんです(取材者註:ダイレクト・ディストリビューターの平均年収は379万2000円。上位10組の平均年収は1130万3000円。2011〜12会計年度、日本アムウェイ公表)。でも、夫が急激に成功するにつれて夫婦関係が悪化し、結局、離婚しました。その時はまだ私自身アムウェイ・ビジネスとのつながりはあったんですが、ビジネスを続ける以上どうしても前夫との関係が切れなくて……(取材者註:アムウェイでは夫婦がディストリビューターになる場合、夫婦で一つの資格を登録しなければならない。なぜ、そのような制度になっているのかについては、同書に詳しい)。泣く泣く、ビジネスからは撤退し、以降は製品をヘビーに愛用する自称「素敵なアムウェイ・ユーザー」です(笑)。
--では、アムウェイの最新情報はどのようにして入手しているのですか。
代表者 夫婦や家族でやるのが基本スタイルのアムウェイですので、離婚をきっかけにビジネスはしなくなりましたが、それでもアムウェイをやっている友人とは今も仲良しです。とにかく彼らはノリがいいんですよ(笑)。本の中で具体的にディストリビューター同士の会話を紹介しましたが、しょっちゅう「共鳴してる」「キテル」「引き寄せあう」って言葉がでてきてテンションが高いし、どんなにプロスペクト(「見込み客」のこと)からダメ出しされても、不幸自慢になって盛り上がっちゃう。彼らと交流し最新情報を得ると、「やはり面白いな、アムウェイは」と感じます。
--それでは、本の中で紹介されている話は、代表者さんの経験と周囲から集めた話が基になっているのですね。
代表者 そうですね。編集者から、アムウェイが愛される理由、嫌われる理由を、アムウェイ愛に満ちている人に語ってほしいと依頼されたので、私の経験と、ネットワークから集めた意見を提供しました。ただし、正確にいうと、編集者が独自のネットワークで集めた意見もあるので、たくさんのアムウェイ世界の住人がかかわっています。それはさておき、本書はアムウェイ世界の住人がネットワークビジネスの光と闇を語っているという点で、極めて特殊だと思います。
●いまも変わらないネットワークビジネスの王者、アムウェイ
--ここ最近のアムウェイの動向、売上げを教えてください。
代表者 日本のアムウェイ・ディストリビューターの数は74万組(2012年)で、製品だけを利用するメンバー会員をあわせるとその数はさらに増えます。日本での2013年度売上げ高は969億6800万円(前年比 3.4 %増の2年連続成長)で、世界合計ともなると118億ドル(2013年度)。新記録を達成しています。
--ネットワークビジネスは不調かと思っていました。
代表者 確かに2012年度の売上げで前年比増を達成するまで、6期連続の減収でしたが、最近は再びアムウェイが注目されています。アベノミクスで景気浮揚されたという声もありますが、その恩恵に浴しているのはあくまでも一部。本業の年収減を穴埋めしたくて、ネットワークビジネスを始める人が着実に増えているのです。さらにいうと、アムウェイの世界売上げ高は7期連続増。これほどまで成長しているネットワークビジネスは他にありません。
--ちょっとピンときませんが。
代表者 これらの情報はアムウェイ世界の住人にとって当たり前のことですが、アムウェイとかかわりのない人には「はあっ?」という話でしょう。しかしその反応は、世界中でたくさんの人がアムウェイをやっていて、巨大な金額が動いていることを考えると逆にちょっと不思議で、アムウェイをやっている人とやっていない人との間には壁があると思わざるを得ません。
●成功者ディストリビューターが考えるアムウェイの壁
--壁とは具体的にどのようなものでしょうか?
代表者 壁にはアムウェイの成功者ディストリビューターが考えているものと、アンチ・アムウェイが考えているものの2種類あるように思います。
--2種類の壁とは、どういうことですか。
代表者 成功者が考える壁とは、そもそもアムウェイのビジネスモデルは日本では敵視されやすい、ということです。日本の産業はメーカーがつくったものを、大量の広告と多くの卸、流通を経て販売しています。つまりさまざまなレイヤー(階層)の懐に金が入るモデルなのです。それに対しアムウェイは、自社製品の販売にあたって、中間流通マージン、広告宣伝費、店舗運営費などの経費を徹底削減し、その分をディストリビューターにボーナスとして配分しています。
このダイレクト・セリングという販売方式は、日本のさまざまなレイヤーを排除してしまうので、彼らからすると脅威です。つまり成功者ディストリビューターは、日本にアムウェイを嫌う人がたくさんいるのは当然のことだと考えているのです。さらにひと言付け加えると、成功者はアンチ・アムウェイに出会ってもまったく動じることがありません。逆に彼らをディストリビューターにして、成功者にさせてしまうのが楽しいと考えています(笑)。
●アンチが考えるアムウェイの壁
--アンチ・アムウェイの壁とはどのようなものでしょうか?
代表者 日本アムウェイは消費者からのクレームがおきるたびに制度を変更したり、ディストリビューターを指導したりしていますが、暴走するディストリビューターに出くわすと、どうしても印象は悪くなりますよね。
--嫌われるディストリビューターはどんな行動をするのでしょうか?
代表者 目的を告げずに会う約束をとりつけ不意打ちしたり、夜遅くまで軟禁状態で勧誘したり、オーバーな製品説明をしたりするなどですね。アンチになった人から、「旧交を温めたいというので、久しぶりに会ったらいきなりネットワークビジネスの話で興ざめした」という話をよく聞きます。相手に興味がないことがわかると、その後連絡しないので、「友だちだと思っていたのに、金のなる木としか思われていなかったのか」と傷つくわけです。
--友人の側は懐かしい思いを抱いて、再会したら昔話を楽しもうと思っているわけでしょうから、がっかりしますよね。
代表者 確かに、友だちが傷つくのもわかります。やはり、旧交を温めたいと連絡をとったさい、アムウェイの話もさせてほしいとはっきりいうべきでしょう。これはディストリビューターの側に問題がありますが、コミュニケーション能力を磨く、見た目を磨く、想像力を膨らませるなど、自分を磨いて繊細なアプローチを身につければ、解決できる問題だと思っています。
実際、アムウェイ世界には年収うん千万円以上の成功者ディストリビューターがいますが、彼らの醸し出す雰囲気はまさに、キング、クイーン、プリンス、プリンセスといった趣で、多くのディストリビューターが納得と憧れをもって、彼らのグループメンバーになっています。
--しかし同書では、問題はほかにもあると指摘していますね。
代表者 そうですね。ディストリビューター個人の問題ではなく、本来対等であるべき友だちを、アップライン、ダウン、ファースト、セカンドなどと系列化し、恒常的な集金システムの中に組み込もうとするネットワークビジネスの仕組み自体が嫌いだというアンチの方もいるので、それはもうわかりあえないなと思います。
また、製品への愛が盲目的となってしまったディストリビューターの問題は、「アムウェイ・ビジネスをがんばりすぎて製品の使い方を誤るヤツもいる」と「アムウェイの浄水器は原発事故によって生じた放射性セシウムを除去できるという噂が流れた」の項目で述べたので、ご覧いただければと思います。
●ディストリビューターのアムウェイ愛がわかる
--本書には、アムウェイ・ディストリビューターの日常、行動、秘めた思いが詳しく描かれていますね。
代表者 そう言っていただけるとうれしいです(笑)。アムウェイをやっていない友人から、「ディストリビューターから声がかかったんだけれど、詳しい話を聞いてしまうとややこしいことになりそうなので、(かつてアムウェイにかかわっていた代表者に)教えてほしい」ということがよくあり、聞かれるまま答えると、面白いとよく言われます。
また、プロスペクトを狙うディストリビューター同士でもめるケースなど、ネットワークビジネスでおき得るさまざまな問題局面を紹介したので、ビジネスに関心のある方の参考にもなると思います。
--ネットワークビジネスに興味がある人へのアドバイスをお願いします。
代表者 ネットワークビジネスを始めようか迷っている人については、本書でも述べましたが、自分で考えて答えをださなくてはいけない問題がいくつかあります。それをクリアしたうえでやるとなったら、自分が製品、ビジネスを伝える相手はみんな大切な友だちであることを忘れないでください。そして、友だちに正々堂々、真っ向勝負、自分の思いを伝えてほしい。そのようにして成功できたならば、なんと素晴らしいことだろうと思います。がんばってください!
--最後になにか一つ、面白いアムウェイあるあるを紹介してもらえますか?
代表者 えー、迷っちゃうな。なんだろう。「ディストリビューター同士のセックスは子どもができやすいので気をつけろといわれている」、なんてどうですか。その理由は、本書をご覧くださいませ(笑)。
編集部
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