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北京市内の中国銀行
【断末魔の中韓経済】中国が突き進むバブル崩壊への道 不良債権膨張で大手銀にダメージ
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140908/frn1409080830001-n1.htm
2014.09.08 夕刊フジ
★(5)
中国の不動産バブル崩壊は、当然ながら中国国内の銀行の業績にダメージを与えている。具体的に書くと、不良債権の膨張だ。
北京に本店を置く中国の大手商業銀行「中国銀行」(中国の中央銀行は『中国人民銀行』である)は、2013年末から14年6月末までの半年間で、不良債権が17%増加したと発表した。
中国銀行、交通銀行、中国農業銀行など、中国国内の大手銀行の不良債権比率は、すでに健全水準の1%を上回ってしまっている。そして、欧米の金融専門家の多くは「中国の不良債権は、実際にはもっと多い」と主張している。
バランスシート(貸借対照表)の悪化を防ぐために、中国の大手銀行はこぞって資本増強に乗り出している。同時に、当たり前の話として、中国の各銀行は民間への資金貸し付けを絞り込んでいるのだ。
中国国家統計局の発表によると、中国の14年7月の新規貸し付けは、6月と比べて何と3分の1規模にまで縮小してしまった。
対前月比のみならず、対前年比で見ても、大きく金額が落ち込んだ。具体的な数字を書いておくと、14年7月の新規貸し付けは3852億元(約6兆5800億円)となり、前月比で64%減である。さらに、前年同期比では3145億元(約5兆3700億円)の減少だ。
中国共産党は、社会全体の信用創造の指標として、独自に「社会融資総量」も調査し、発表している。社会融資総量とは、一般的な銀行の元建て融資以外にも、外貨建て融資、トラストローン(住宅ローンなど)、社債、銀行引受手形など、国内の資金調達手段を幅広く含み、社会全体の流動性を確認するための指標である。
14年7月の社会融資規模は2731億元(約4兆6700億円)で、6月と比較して1兆6969億元(約28兆9800億円)、前年同期比で5460億元(約9兆3200億円)も減少してしまった。対前月比でマイナス86%(!)、対前年同期比マイナス67%である。中国の7月の社会融資総量は、世界的な金融危機が深刻だった08年10月以来、ほぼ6年ぶりの低水準に落ち込んだ。
現在、中国人民銀行は別に金融引き締め策を推進しているわけでも何でもない。それにも関わらず、14年7月の融資規模が極端なまでに落ち込んだ以上、現在の中国では、
「銀行側などが不良債権化を恐れて、融資を絞っている」
「不動産価格下落により、借り手側の資金需要が低迷している」
の2つが同時に発生しているとしか考えられない。
不動産バブル崩壊後の日本や、リーマン・ショック後の米国の例からも分かる通り、不良債権が銀行の手足を縛り、信用創造の機能が弱体化すると、実体経済も影響を受けざるを得ない。現在の中国は、実に「オーソドックス」なバブル崩壊過程を突き進んでいることになる。 =おわり
■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は「経世論研究所」所長。著書に『いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由』(ワック)、『愚韓新論』(飛鳥新社)、『マスコミが絶対に伝えない「原発ゼロ」の真実』(TAC出版)など多数。
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