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車用の強度2倍・軽量鋼板 中国で生産 神鋼、合弁先に技術供与
神戸製鋼所は中国で強度がこれまでの2倍で超軽量の自動車用鋼板の生産に乗り出す。現地で一貫生産するため合弁先に技術供与してコスト競争力も高める。投資額は約300億円で2016年にも生産する。世界最大の自動車市場である中国では環境規制が厳しくなっており、燃費性能の向上につながる車両の軽量化へのニーズに応える。
神戸製鋼は中国鉄鋼大手の鞍山鋼鉄集団(遼寧省)と共同で設立する新工場に、一般的な高張力鋼板(ハイテン)の2倍近い強度を持つ鋼板「超ハイテン」の生産設備を導入する。生産する超ハイテンは強度が980メガ(メガは100万)パスカル級以上で、現在、車向けで主流の590メガパスカル級ハイテンの2倍弱の強度を持つ。
鉄鋼の組織を緻密に制御するために必要となる急速冷却などに対応した新鋭設備を約300億円かけて導入する。新工場に加工前の鋼板(母材)を供給する鞍山側に神戸製鋼独自の生産技術を供与し、現地での一貫体制を構築する。これまで車用鋼板は日本から輸出していた。母材から現地生産できるようになることでコスト競争力が高まる。
神戸製鋼はまず980メガパスカル級から生産を始め、将来的にはさらに高強度の1180メガパスカル級の鋼板の生産も視野に入れる。
車体軽量化につながる超ハイテンは、既に自動車の骨格部品の一部などでの採用が始まっている。だが一般的な鋼板に比べて高価で、日本国内でも使用比率はまだ骨格全体の1割程度にとどまる。中国での需要も現状ではまだほとんどない。
だが大気汚染問題などを受け中国政府は環境規制を強化する方針だ。燃費性能の向上には車体軽量化が不可欠となるため、日系や欧米に加え、現地の自動車メーカーでもより強度の高い鋼板へのシフトが進む見通し。
[日経新聞9月7日朝刊P.1]
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