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法人税減税の財源確保のため、経済界に根回しを始めた財務省=東京・千代田区、財務省
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140825/dms1408251140003-n1.htm
2014.08.25
来年度からの実施が決まった法人税の実効税率引き下げをめぐり、最大の焦点となっている代替財源の確保に向け、お盆明けから財務省が、経済界への根回しに動き出した。主に経団連副会長会社に対し、説明行脚に乗り出している。税率を下げる代わりに、研究開発を増やした企業などの法人税を減らす政策減税(租税特別措置)の縮小などで「広く薄く」税負担を課すことに、いち早く理解を取り付けるのが狙いとみられる。秋の本格議論を前に、財務省の“本気度”が見えてきた。
財務省の幹部が、トヨタ自動車や日立製作所、三菱東京UFJ銀行など経団連副会長会社を中心に面会を始めた。代替財源抜きに法人税減税を行えば税収に大きな穴が空くため、財源の確保が不可欠との呼びかけを強めているとみられる。
財務省の試算によれば法人実効税率(標準税率で34.62%、東京都は35.64%)を1%下げると4700億円の税収減になる。これは、国の税収の1%程度に相当し、国・地方で1000兆円を超える借金を抱える中、減税を行えば、さらなる財政状況の悪化を招きかねない。このため、財務省としては「恒久減税には恒久財源の手当て」が欠かせないとの立場を取る。
政府は6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太方針」に、法人実効税率について「来年度からの数年で20%台まで下げることを目指す」と盛り込んだ。期間や下げ幅など具体策は年末までに詰めるが、甘利明経済再生担当相は、5年程度でドイツ並みの29%程度に引き下げることに意欲を示しており、初年度は2%程度の下げが有力だ。
2%分は約1兆円の税収減になる。財務省はそのすべてと言わなくても大半を代替財源で補いたい考え。ただ、代替財源を含めた具体策は自民党、公明党の与党税制協議会が決めることになっている。検討は秋から始める予定だが、財務省は、与党での議論が始まる前に経済界との話し合いを進めておき、財源について経済界の了承を取り付け、与党の議論に備えておきたいとの思惑が透ける。
とくに、自民党税調が反対する政策減税の縮小について、前もって大企業の理解を得たい考えのようだ。財務省は、政策減税の中でも、4割を占めている研究開発減税について、まず「総額型」と呼ばれる制度の縮小を経済界に求める方向。期限付きの政策減税についても、期限を迎えた時に、原則として廃止することに理解を求めるようだ。
ただ、既存の減税措置が縮小され、トータルでの税負担が変わらなくなることに経済界は警戒感を示しており、財務省の思惑通りに財源に対する理解が進むとは限らない。代替財源に関するメニューはまだ流動的で、議論の行方は、依然、波乱含みとなっている。
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