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ゼロ成長に転落した欧州経済 ユーロが抱える低成長の宿命(ZAKZAK)
http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/864.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2014 年 8 月 22 日 13:42:22: AtMSjtXKW4rJY
 

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140822/dms1408220830006-n1.htm
2014.08.22 「日本」の解き方


 ユーロ圏の4〜6月期実質GDPはゼロ成長で、ドイツがマイナス成長となるなど、欧州で悪い経済指標が出ている。指標が悪化した背景は何か。欧州中央銀行(ECB)が導入したマイナス金利の効果は出ているのだろうか。

 ユーロ圏のインフレ率は0・5%程度になっており、物価統計の上方バイアス(実際より高めの数値が出ること)を考慮すれば、既にデフレ状態だ。そのデフレに手をこまねいている様子は、かつての日本のようで、「日本化」ともいわれている。

 こうしたときに、ウクライナの情勢不安など、ユーロの外の要因に目を向けがちである。たしかに、ウクライナ情勢は経済低迷に拍車をかけるが、根本にあるのはユーロの経済低迷である。

 4〜6月期のドイツの建設投資悪化についても、マスコミは1〜3月期の反動とか、一時的な要因で説明しようとするが、説明しきれないので、銀行経営がなお不安定で融資が伸びないことを理由としている。

 しかしながら、この論点も的外れだ。というのは、民間銀行の融資は景気に対して遅行指標である。景気が良くなってから融資が伸びるのであって、いくら銀行改革をしても景気が良くなる確証がなければ民間融資は伸びない。銀行改革は別の観点から必要としても、景気対策の上では役に立たない。

 ユーロ圏は、フランスやドイツなどユーロの中心国が有利になるという構造的な「うまみ」がある。同じユーロ圏でも、インフレ率が相対的に低いフランスやドイツの輸出製品価格は低く抑えられる一方、インフレ率の高いギリシャなどの輸出製品は価格競争力を失っていく。このため、フランスやドイツの輸出は急増し、その果実を謳歌(おうか)してきた。ギリシャ問題では、フランスやドイツは援助国、ギリシャは非援助国という構図であるが、それまではフランスやドイツはユーロ拡大の最大の受益国であったのだ。

 ノーベル経済学賞を受賞した経済学者マンデルによる最適通貨圏理論があるが、現実のユーロ圏はその最適通貨圏を越えており、全体としては経済成長の鈍化に陥る。一方で、ユーロに加盟しなかった欧州諸国の経済成長は高い。これは、ユーロ圏ができた1999年からほぼ毎年見られる事実だ。

 本コラムの読者には、以前にマイナス金利は量的緩和より効果が少ないこと、ユーロ圏で量的緩和ができないのは各国国債の中でどの国債を欧州中央銀行(ECB)が購入するかを決めるのは政治的に困難であるからだと指摘した。その上で、欧州投資銀行(EIB)にギリシャなどの周辺国向けのインフラ整備のために資金供給を行い、同時にそのための債券(EIB債)を発行する。その発行したEIB債をECBが購入することで量的緩和を行えばいいとも書いた。

 今のところECBでそうした動きはないようだが、金融政策と財政政策の一体発動が、今ユーロ圏で求められている政策ではないだろうか。これが政治的にできないのであれば、ユーロ圏の致命的問題だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


 

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コメント
 
01. 2014年8月22日 22:25:01 : FGyGJ1TwO2
経済成長を永久に続けようなんてモンスター的思考を止めれば、経済はそれなりに回る。
経済縮小でデフレなんて、その内均衡点を見つけて落ち着くはずだ、永久の成長も無いが永遠の経済縮小も有り得ない、早い話が国の財政構造を収支均衡させれば経済成長なんて関係無くなるだろう。
税収より多くの財政支出をしたがるから、経済成長が必要になるんじゃないか、予算を歳入に合わせれば去年と同じ歳入で国は維持出来るし、物価が収入と均衡すれば庶民の生活は維持出来るはずだ。
先進国はどこも人口減少局面にある訳だから、人口に見合った経済縮小は避けられない、要はそれで良しとするか何がなんでも経済拡大と思うかの問題で、限られたパイを奪い合うかうまく分け合うかの問題だろう。

02. 2014年8月23日 18:07:26 : bMPcJNf0qY
ドラギ総裁:ECBはさらに行動の用意、政府政策も役割拡大を 

  8月22日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、同中銀には追加刺激策を講じる用意があると述べ、各国政府にはユーロ圏経済を支援するためにさらなる行動を促した。
ドラギ総裁は米カンザスシティー連銀がワイオミング州ジャクソンホールで主催したシンポジウムで講演。事前に配布された原稿によると、「政策スタンスをさらに調整する用意はできている」と話した。「金融政策と並行して財政政策がもっと大きな役割を担うことが可能になれば、全体的な政策スタンスにとって助かるだろう。その余地はあると確信する」と続けた。
ドラギ総裁はこれまでにも、「必要となれば」さらなる行動を起こすと言明してきたが、今回はその文言は使わなかった。次のECB政策委員会は9月4日、フランクフルトで予定されている。
ドラギ総裁は「経済の両側面で行動が必要だ。つまり総需要の政策と並行して、国家の構造政策が求められる」と発言。「欧州の通貨統合が極めて重大であることを忘れてはならない」と述べた。
さらに、すでに講じた措置が需要を押し上げると「確信する」と述べた一方で、金融政策の効果が低下する「現実のリスク」は依然としてあると警告した。
原題:Draghi Says ECB Ready to Do More as Governments Urged toHelp(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Paul Gordon pgordon6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.netJana Randow
更新日時: 2014/08/23 04:30 JST


 

ドラギECB総裁、緊縮重視からの脱却を示唆
 
By BRIAN BLACKSTONE
2014 年 8 月 23 日 09:52 JST 更新
 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、ユーロ圏諸国が景気停滞、物価低迷、高失業率に苦しむ中、約5年前の債務危機初期から経済政策の中心を占めていた緊縮重視の姿勢から脱却する意向を示唆した。

 ドラギ総裁は米ワイオミング州ジャクソンホールで開催中の年次経済シンポジウムで講演し、欧州の中央銀行と政治家は需要拡大と失業率低下を実現する上でそれぞれ果たす役割があると主張した。ECBは低インフレが物価上昇期待を圧迫するのを避けるために必要であれば、追加刺激策を打ち出す用意があるとの考えをあらためて示した。

 総裁は「金融政策と共に財政政策の役割も拡大できれば全体的な政策姿勢にとって有用で、(中略)その余地はあると考えている」と述べた。

 総裁の発言は景気促進に向けた財政支出拡大を支持するものではなかったが、景気低迷下でも政府は赤字を縮小し、経済改革を遂行すべきだと主張してきたECBの長年の方針からは大きな転換と言える。

 財政緊縮は長期的な効果がある一方で、労働市場改革と同時に進めたために欧州の不況が悪化したとの批判が出ていた。

 ユーロ圏経済が4-6月期にゼロ成長となったことについては、「ユーロ圏の回復が依然として一様に脆弱であることの裏付けで、健全な国でも賃金が伸び悩んでいることは需要の弱さを表している」と指摘した。

 これらの発言...


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