http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/765.html
Tweet |
「キンチョー」宣伝部の大迫寛史さん/(C)日刊ゲンダイ
キンチョー宣伝部 社員が明かす「蚊取り線香」プチ裏ワザ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/152640
2014年8月17日 日刊ゲンダイ
正式な社名は大日本除虫菊株式会社。
「一般の方には登録商標の金鳥の方がおなじみ。キンチョーの大迫と呼んで下さい!」
会うなり、こう言って宣伝部の大迫寛史さんがにっこり笑った。記者もキンチョーが社名だとずっと思い込んでいた。
同社は、欧米でノミ取り用として栽培されていた除虫菊を輸入、栽培したのをきっかけに、明治23年、世界で初めて飛んでいる蚊を駆除する「蚊取り線香」を発明した。ただし、当初は棒状だったという。
「棒状だとすぐ折れるし、時間も40分くらいしか持ちませんでした。そこで考えたのが、渦巻き形にすること。これだと重ねて持ち運びできますし、時間も6時間と大幅にアップ。うどん状の原料を2本巻く“Wコイル”成形で大量生産も可能になりました」
手巻きからオートメーションによる型抜きに進化したものの、渦巻き形は明治時代から変わっていない。現在の長さは75センチ。これで7・5時間発煙する。
「つまり、10センチでちょうど1時間燃焼します。実は時計のないところで時間を計るのにも役立つんです」
なるほど。キャンプ場など屋外で役立ちそうなプチ裏ワザだ。ちなみに、渦巻きが左巻きなのは同社だけだ。
■水一滴で消え再生可能
今では電子式やぶら下げ式、スプレータイプなど、線香以外の虫よけ製品が多数出ているが――。
「実は効き目が一番強いのは線香タイプ。火を使っているので揮散温度が高く、成分が拡散しやすいんです。気密性の高いマンションなどでは難しいですが、一軒家や屋外などでは、いまだに根強い人気がありますね」
蚊取り線香の使い方にも決まりがある。
「基本的には風上に置いて下さい。風向きが変わってもいいように、対角線上に2カ所以上置くと効果的です。よく聞かれるのが消し方です。折ったりする方がいるのですが、やけどの危険があるのでやめてください。途中で消したい場合は、ストローなどで水を一滴たらすだけで確実に消えます。1日も経てば乾燥してまた使えますのでご安心を」
■香りに癒やされる人々
東日本大震災以降、節電や自然回帰の風潮から電気を使わない蚊取り線香に注目が集まっている。
「他にも“除虫菊の香りに癒やされる”という方が多いんです。実は現在、殺虫成分(※1)は人工化合物で、除虫菊由来のものは使っていないのですが、独特の香りを残すために、あえて除虫菊の搾りかすを原料に混ぜているんです」
中には冬でも蚊取り線香を持ち歩く“香りフェチ”もいるとか。嗅ぐと懐かしさを感じる人は多いはず。まさに、日本の夏の風物詩である。
※1=ピレスロイド。人体には影響がなく、吸っても速やかに分解され、体外へ排出される。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。