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庶民には手が出なくなる?/(C)日刊ゲンダイ
水揚げ量は昨年の10分の1…サンマはいまや「高級魚」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/152585
2014年8月15日 日刊ゲンダイ
これからシーズンを迎えるサンマが手の届かない存在になっている。日本一の水揚げ量を誇り「サンマの基地」といわれる根室では、不漁で漁師が頭を抱えているという。
「道東沿岸のサンマ流し網漁の水揚げ量は7月末で約8トン。記録的不漁だった昨年同時期の10分の1ほどです。1匹500円前後でもおかしくありません」(地元漁業関係者)
サンマの減少は深刻らしい。東北区水産研究所資源海洋部の巣山哲主任研究員によると、2010年を境に、減少し続けているという。
「太平洋の沿岸が特異的に減っています。温度かエサか、ハッキリとした原因は不明ですが、沿岸でサンマが育ちにくい環境になっている。沖合なら、まだ資源は残っていますが、業界の決まりで、沖合に出られる大型船が出航するのは8月下旬から。9月以降は、今よりは価格は下がると思いますが……」(巣山哲主任研究員)
しかし、沖合に行くにはコストがかかる。ここが問題になってくる。北大名誉教授の尼岡邦夫氏(魚類学)はこう言う。
「確かに沖ではサンマの資源はあります。ただ、漁師さんは、燃料が高くて遠くに船を出しても採算が取れないと困っていますよ。サンマの不漁は、海水温の上昇など海況の変化によるものが原因と考えますが、今年は特に気候も不安定で安定した水温が保てないのも影響しているのでしょう」
ほかにも、北海道沖ではイワシが豊漁でイカが不漁なんだとか。これからは、意外な魚が“高級魚”になる。
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