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世界の経済不安と安倍ノミクス
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52626458.html
2014年08月14日 在野のアナリスト
安倍政権が、辺野古移設を前提として沖合いに立ち入り禁止を示すブイを浮かべました。米軍も滑走路の長さが不足気味で嬉しくない、沖縄県民が反対している、それなのに強行された。沖縄県知事選での仲井真氏の敗北をおりこみ、焦っているとみられますが、安倍政権に国民の声は届かない、ということが今回でも露呈しています。安倍氏は自分の周りにいるおトモダチとしか話をしない、反対する人間は遠ざけてしまう、だから歪んだ政策に気づかない、そんな欠点があります。
6月機械受注統計は8.8%上昇しました。しかし4、5月と9.1%減、19.5%減だった後であり、反発力は弱かった。そんな中、産経が主要121社にとったアンケートが、まるで笑い話のようです。アベノミクスは「大変評価」「どちらかといえば評価」、合わせて88%。消費税増税の反動減が「ある」は2%。「ない」「想定の範囲内」は75%。ここまでくると微笑ましくすらありますが、少なくとも産業経済新聞社を名乗るなら、経済指標との乖離についての分析も併記して欲しいものです。
市場では再び金融相場にもどった、と語られます。悪い指標がでると緩和期待で上昇し、よい指標には弱含む。このことからも米早期利上げ観測がブラフ、ということが鮮明ですが、円安方向に動意づいています。一部で金融相場の特徴でもある、円キャリーの復活との見方もありますが、かといって大きなトレンドを形成するには至らないでしょう。それは資金調達しても運用先に乏しいからで、小泉政権下の世界同時住宅バブル、ここ数年の自動車販売バブル、とは様相が異なります。
FRB副議長が、世界経済はマイナス成長入りする可能性、を示唆する講演を行いましたが、欧州がゼロ成長に陥るなど、その萌芽は散見されます。最近、世界的に政策当局者のトレンドのイイワケが「地政学リスクなど、海外の不透明要因」が、景気を下押しするというものです。しかし実際は、世界規模の金融緩和でも、緩慢な回復にとどまる、という副議長発言が的を射ています。つまり海外要因で腰砕けになってしまうぐらいにしか、経済政策は上手くいってない、ということです。
そして日本。安倍ノミクスは失敗、がコンセンサスになりつつありますが、その原因はあまり語られません。実は、安倍氏の経済政策のブレーン、そのおトモダチが竹中氏の系譜に集中している、という点にあります。円キャリーで世界的なバブルを生み、その後の大混乱を引き起こした、その反省もなく安倍氏は小泉政権時代のつながりから、竹中氏を経済ブレーンの軸とし、それに近い人材ばかり登用した。その結果、自分がどうして失敗しているのか、よく分かっていないのです。
真実を知れば身震いするような数字を、平気で「想定の範囲内」というのも同様です。彼らは自らの失敗を安倍氏に知られないよう、いかに言い包めるかを仕事にしている。様々な経済ブレーンを抱えているなら、一つがコケても立て直せますが、安倍政権では絶対に無理。それは一つの経済政策しかもてない、宿命だからでもあります。指標が弱含めば景気対策期待、と言ってみたところで、公共投資を無理やり執行を早めている現状で、他に打てる手はほとんどありません。
世界各国が、需要の先食い、消費喚起の策を打ちつくし、成長を先どりした結果、伸び代を失ってしまったのが今です。中東不安があっても、原油が上昇しないのは世界経済の減速を織りこみ始めたため。生産力が落ちていない、というばかりではないのです。中国が保護主義に走っているのも、自国経済不安から。世界は今、急成長時代の置き土産となってしまった低成長、その時代に突入しつつあるのです。そして、安倍政権ではその時代に対応することができない。国民の声が届かない、まったく頓珍漢な対応が、安倍政権下ではこれからも増えていくことが間違いないのでしょうね。
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