02. 2014年8月14日 18:11:52
: mRlShvjhFM
アングル:日銀は指標悪化で成長率下方修正も、物価は据え置きか 2014年 08月 14日 17:35 JST ◓http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKBN0GE0NG20140814&channelName=topNews#a=1 1 of 1[Full Size] [東京 14日 ロイター] - 景気下振れの可能性を示唆する指標が相次いでいるにもかかわらず、日銀は静観の姿勢を強めている。人手不足などを背景に物価がしばらく上昇を続けるとの自信を強めているためだ。10月末には成長率の見通しを下方修正する公算が大きいが、物価見通しは据え置く可能性が高く、一部では上振れの可能性を指摘する声も出ている。 13日に公表された4─6月期の国内総生産(GDP)は、前期比・年率マイナス6.8%となった。市場予想の同7.0%よりもマイナスが小幅にとどまったのは、在庫増が寄与したためで、裏を返せば7─9月の生産回復の足を引っ張る可能性が高い。 14日に出た6月機械受注は、前月比プラス8.8%と3カ月ぶりに増加したが、市場予想の同15%を大きく下回った。 輸出低迷が長期化する中で景気のけん引役と期待されている設備投資が、期待ほど膨らまない可能性があり、政府部内で早くも心配の声が出つつある。 しかし、日銀は2015年度に2%の物価目標達成を目指すシナリオを現時点で動かす必要はないと静観する向きが多い。 10月末に公表する「展望リポート(経済・物価情勢の展望)」では、14年度の実質成長率見通しを現在の1.0%から引き下げる可能性が高いが、消費税を除いた消費者物価上昇率1.3%の見通しは、据え置く公算が大きい。 15年度以降の物価は審議委員の間で見解が割れているものの、14年度については、慎重な委員らも1.3%の達成に自信を深めているもようだ。一部には、最終的に1.4%程度に上振れて着地する可能性も捨てきれないとの見方もあるようだ。 市場の一部には、成長率の伸びが鈍い中での物価上昇に関し、先行きに懸念を示す声も出始めているが、日銀の見方は全く別だ。 黒田総裁は、8日の会見で「金融政策の目標は、あくまで物価の安定」と明言し、成長率が下振れても、物価が想定通りであれば、追加緩和は不要との見解をあらためて強くにじませた。 「経済成長率の高まりとともに物価が上がるのが望ましいが、中央銀行の職分は物価の安定。想定と別の理由で物価が上がっても結果オーライということ。成長率を高めるのはあくまで政府の領分」──という声も、政府・日銀内の一部から漏れてくる。 <GDPデフレータープラス転換の意味> 弱い指標が散見される足元で、物価は上昇基調にある。消費者物価指数(CPI)よりも、物価の基調を反映するとされるGDPデフレータは、4─6月期に前年比プラス2.0%と、1─3月のマイナス0.1%から大幅に改善。09年7─9月以来19四半期ぶりにプラスに転じた。 「デフレータがプラスということは、円安による輸入価格の転嫁以外の理由でも物価が上昇している証拠」(SMBC日興証券・シニアエコノミスト、宮前耕也氏)との声も市場で聞かれる。 昨年度の物価上昇に寄与した円安効果がはく落しつつある今年度も、物価上昇が続くとの日銀シナリオをサポートしつつある格好だ。 円安効果のはく落により、増税の影響を除いたCPIの前年比は、4月に1.5% まで上昇したのち、5月1.4%、6月1.3%とプラス幅を縮小している。一部の市場関係者からは、1%割れの可能性を指摘する見方も出ている。 だが、黒田総裁は7月15日の定例会見で「1%割れはない」と断言して、物価の下振れ観測をけん制した。 その後、ガソリン価格の高止まりなど、物価の上昇基調が確認されつつあり、日銀は8月以降物価上昇率が1.2%で下げ止まり、14年度後半に上昇幅を再び広げるとのシナリオに自信を深めつつある。 (竹本能文 編集:田巻一彦)
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